1. そもそも和箪笥とは?
始めに和箪笥の基礎知識を確認しておこう。歴史的な背景と併せて解説するので、和箪笥に関する知識を深めてほしい。
和箪笥とは?
和箪笥は引き出しや戸棚からなる収納器具だ。主に木で作られており、衣類や小道具などを整理して収納する用途で使用する。
一般的に箪笥といえば和箪笥だが、西洋風デザインの洋箪笥などと区別するために和箪笥と呼ぶようになった。岩谷堂箪笥や仙台箪笥など、日本各地にある高級和箪笥も広く知られている。
一般的に箪笥といえば和箪笥だが、西洋風デザインの洋箪笥などと区別するために和箪笥と呼ぶようになった。岩谷堂箪笥や仙台箪笥など、日本各地にある高級和箪笥も広く知られている。
和箪笥の歴史
和箪笥が初めて作られたのが江戸時代初期の寛文年間とされている。ただし、当時は生活に余裕がある上流階級が使うものであり、庶民の間では竹のつづらや長持が一般的だった。
一般的な庶民に和箪笥が広まったのは江戸時代末期の正徳以降になる。語源は茶道具や武器を運ぶ小さな箱の「担子」からきており、大型になるにつれて箪笥に変化したという説が一般的だ。
一般的な庶民に和箪笥が広まったのは江戸時代末期の正徳以降になる。語源は茶道具や武器を運ぶ小さな箱の「担子」からきており、大型になるにつれて箪笥に変化したという説が一般的だ。
2. 和箪笥の種類
和箪笥にはさまざまな種類があり、用途によって形や作りが異なる。代表的な3つの和箪笥について詳しく解説しよう。
衣装箪笥
衣服を収納するために使用する和箪笥で、引き出しや衣装盆がついている。衣装盆は和服や着物、帯を入れるための浅い器のことを指し、抜き出して持ち運べるのが特徴だ。
衣装箪笥にはさまざまなタイプがあり、引き出しや衣装盆の割合にも注目してほしい。また、大小の引き出しがついた和箪笥は「整理箪笥」と呼ばれ、衣類や小物を収納するのに適している。
衣装箪笥にはさまざまなタイプがあり、引き出しや衣装盆の割合にも注目してほしい。また、大小の引き出しがついた和箪笥は「整理箪笥」と呼ばれ、衣類や小物を収納するのに適している。
水屋箪笥
水屋箪笥は台所で使用される和箪笥だ。食器や調理器具を収納する食器棚やキャビネットとして使用する。
棚に引き戸がついた戸棚タイプが一般的で、重厚感のある木製引戸と中身が見えるガラス戸に分かれる。中には小さな引き出しがついたタイプもあり、サイズや形はさまざまだ。
棚に引き戸がついた戸棚タイプが一般的で、重厚感のある木製引戸と中身が見えるガラス戸に分かれる。中には小さな引き出しがついたタイプもあり、サイズや形はさまざまだ。
茶箪笥
茶器や食器を入れておくために使用する。引き戸や引き出し、段違いの違い棚で構成されており、水屋箪笥や衣装箪笥よりもコンパクトなのが特徴だ。
意匠が凝っているものが多くデザイン性が高い。急須や湯呑などを収納ができ、さらにインテリアとしても活用できる和箪笥になるだろう。
意匠が凝っているものが多くデザイン性が高い。急須や湯呑などを収納ができ、さらにインテリアとしても活用できる和箪笥になるだろう。
3. 和箪笥の上手な選び方
和箪笥の選び方について詳しく解説しよう。用途別にポイントをチェックすれば、使いやすい和箪笥が選べる。
衣服用の和箪笥
吸湿性や防虫性に優れた「桐箪笥」がおすすめだ。大事な衣服をカビや害虫から守る効果があり、よい状態で保つことができる。また、どのような衣類を保存するのかも重要なポイントだ。
衣類用なら引き出しが、着物用として使うなら衣装盆がついた衣装箪笥がよいだろう。衣装盆1枚に収納できる着物は2~3枚までなので、スッキリと収まるか確認が必要だ。衣服や着物、小物などをまとめて収納するなら、整理箪笥が使いやすい。
衣類用なら引き出しが、着物用として使うなら衣装盆がついた衣装箪笥がよいだろう。衣装盆1枚に収納できる着物は2~3枚までなので、スッキリと収まるか確認が必要だ。衣服や着物、小物などをまとめて収納するなら、整理箪笥が使いやすい。
インテリア用の和箪笥
凝った意匠が魅力の茶箪笥はインテリア用にピッタリだ。ガラス戸タイプなら、お気に入りの茶器や食器をディスプレイできる。茶箪笥のほかにもユニークなデザインの和箪笥があるので、ぜひチェックしてほしい。
階段の形をした「階段箪笥」は和小物や植物の飾り台としておすすめだ。印鑑や金品の保存に使われた「帳場箪笥」には豪華な装飾が施されているため、重厚で高級感のあるインテリアになる。小物の分類や収納には、小さな引き出しがたくさんついた「薬箪笥」がよいだろう。
階段の形をした「階段箪笥」は和小物や植物の飾り台としておすすめだ。印鑑や金品の保存に使われた「帳場箪笥」には豪華な装飾が施されているため、重厚で高級感のあるインテリアになる。小物の分類や収納には、小さな引き出しがたくさんついた「薬箪笥」がよいだろう。
食器棚用の和箪笥
食器棚として使用するなら水屋箪笥がおすすめだ。サイドボードのような横長いタイプなどサイズや形はさまざまなので、設置したいスペースや収納する食器に合わせて選んでほしい。
サイズが小さい茶箪笥はいろいろな使い方ができるだろう。使用する頻度の高い茶器や食器を収納してリビングや和室に置いたり、カウンター上の収納にしたりするのもおすすめだ。
サイズが小さい茶箪笥はいろいろな使い方ができるだろう。使用する頻度の高い茶器や食器を収納してリビングや和室に置いたり、カウンター上の収納にしたりするのもおすすめだ。
4. 和箪笥のリメイク実例集
部屋に合わない和箪笥でも、リメイクすればデザインを変えることができる。2つのアイデアを紹介するのでぜひ参考にしてほしい。
取っ手を交換
取っ手を交換すれば和箪笥のイメージを手軽に変えられる。デザイン性に優れた取っ手を選ぶことで、よりおしゃれな仕上がりになるだろう。
シンプルな和箪笥でも豪華なアンティーク調の取っ手にすれば高級感が増す。洋風の持ちやすい取っ手をつけて、洋風箪笥にリメイクするのもおすすめだ。
シンプルな和箪笥でも豪華なアンティーク調の取っ手にすれば高級感が増す。洋風の持ちやすい取っ手をつけて、洋風箪笥にリメイクするのもおすすめだ。
色を塗り替える
印象をガラリと変えたいなら、和箪笥をまったく別の色に塗り替えよう。明るい色を選べば洋風の部屋にもスッキリと馴染む。取っ手の交換と組み合わせると、まったく違うデザインにできるだろう。
自分で塗装するのが難しいなら、いろいろなデザインから選べるリメイクシートを活用しよう。貼ったり剥がしたりが簡単にできるので、DIY初心者の方にもおすすめだ。
自分で塗装するのが難しいなら、いろいろなデザインから選べるリメイクシートを活用しよう。貼ったり剥がしたりが簡単にできるので、DIY初心者の方にもおすすめだ。
結論
日本で昔から使われている和箪笥はインテリア性が高いアイテムだ。衣装箪笥や水屋箪笥などいろいろな種類があり、それぞれ違った特徴がある。衣類用やインテリア用、食器棚用など、用途に分けて選び方のポイントを確認してほしい。また、和箪笥をオシャレにリメイクするのもおすすめだ。取っ手を変えたり色を塗ったりするだけで、部屋のインテリアに馴染むアイテムに生まれ変わる。