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洗濯に残り湯を使うメリットは?正しいやり方を基礎から学ぼう

洗濯に残り湯を使うメリットは?正しいやり方を基礎から学ぼう

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2021年12月12日

洗濯に風呂の残り湯を使えば水道代の節約につながる。しかし、汚れやにおいなど衛生面で心配があり、本当に使用してよいのか疑問に思っている方は多いだろう。この記事では、洗濯に残り湯を使うメリットと、残り湯を使った洗濯のやり方について紹介する。汚れやにおいがつかないのかといった疑問や注意点と併せて解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. お風呂の残り湯で洗濯するメリット

まずは洗濯にお風呂の残り湯で洗濯する2つのメリットを紹介する。残り湯を使おうか迷っている方は、まずチェックしてほしい。

水道代の節約になる

お風呂の残り湯を洗濯に使えば水道代の節約になる。浴槽にためるお湯の量は200~300リットルになることもあり、そのまま捨てるのはもったいない。水道代を節約したい方は残り湯の再利用を検討しよう。

1リットルの水道料金の単価を0.24円とする(※1)。毎日の洗濯に90リットルの残り湯を使った場合、毎月650円ほどの節電が実現できるだろう。年間で7,800円の節約になる計算であり、決して少なくはない数字だ。

汚れが落ちやすい

冷たい水道水よりもお湯のほうが汚れは落ちやすい。お風呂の残り湯は翌日でもまだ温かいため、洗濯に適している。

汚れがお湯に溶け出しやすくなり、洗剤に含まれる酵素も活性化するため、頑固な汚れもスッキリ落ちるだろう。ただし、お湯が冷めると洗浄力も落ちるので、お風呂からあがったあとにフタを閉めるなどの工夫が必要だ。

2. 残り湯で洗濯して臭いや汚れは大丈夫なの?

残り湯を洗濯に使うときに心配なのが衛生面だ。においや汚れに関する疑問や洗濯物を清潔に洗うポイントについて、詳しく解説しよう。

すぐに使えば問題なし

洗剤には水に溶けた汚れの再付着を防ぐ効果があるため、残り湯を使用しても洗濯物が清潔に洗える。含まれている細菌は体に付着していたものなので、基本的に洗濯に使用しても問題ない。最後はキレイな水ですすぎをすれば、汚れやにおいが残ることはないだろう。

ただし、お風呂の細菌は時間の経過とともに増加するので注意が必要だ。一晩経過すると雑菌は約1,000倍に増えるため、早めに洗濯に使うことを心がけよう。それでも雑菌が気になるようなら、抗菌効果のある洗剤や酸素系漂白剤の使用を検討してほしい。

すすぎには使用しない

残り湯を洗濯に使用できるのは「洗い」の工程だけだ。洗剤には汚れの再付着を防ぐ効果があるが、洗い流したあとのすすぎに残り湯を使うと残ってしまう可能性が高い。

衣服に雑菌が残った場合、抵抗力の弱い赤ちゃんや高齢者への悪影響も考えられる。残り湯を使うのは洗剤を使う洗いだけにして、すすぎには清潔な水道水を使おう。

3. 残り湯を使った正しい洗濯のやり方

残り湯を洗濯に使うなら正しい方法をチェックしておこう。洗濯するときのコツやポンプやバケツを使った入れ方について、詳しく解説する。

夜の洗濯がおすすめ

夜にお風呂に入った直後の残り湯は温かいため高い洗浄力を期待できる。雑菌が繁殖して増える前なら、より清潔な状態で洗濯できるだろう。ただし、洗濯物によっては使える液温に上限があるので、洗濯表示を確認してから残り湯を使ってほしい。

バケツで入れる

洗剤の量が表示されたタイミングで一時停止したら、バケツを使って残り湯を洗濯機に入れる。お風呂場と洗濯機の距離に関係なく実践でき、用意する道具はバケツだけなので手軽だ。洗濯物が浸るくらいの水量を目安にしよう。

ただし、水は重く何度も往復することになるため重労働だ。水がこぼれると掃除の手間がかかるので、毎日の洗濯に使うなら、給水ホースの付属する洗濯機やバスポンプの利用を検討したほうがよいだろう。

ホースやポンプで入れる

ホースがついているタイプの洗濯機を使えば、残り湯を自動で組み上げてくれる。洗濯機にホースを取り付けたあとは、逆の先端を浴槽のお湯に浸してコースを設定するだけだ。

付属していないタイプの洗濯機にはバスポンプを使用する。浴槽にバスポンプを沈めたら、洗濯槽にホースの先端を入れよう。あとは電源スイッチを入れれば水を汲み上げて洗濯機に移してくれる。

4. 残り湯で洗濯する際の注意点

洗濯に残り湯を使用するときには気をつけるべきポイントがある。2つの注意点をチェックしておけば、トラブルを未然に防げるだろう。

お湯を清潔に保つ

洗濯に使用する残り湯はなるべく清潔な状態で残しておきたい。体はキレイに洗ってから浴槽につかり、あがるときは髪の毛や小さなゴミを手桶ですくって取り除いておこう。

また、シャンプーの泡が飛び散ることもあるので、浴槽につかっていないときはフタを閉めておいたほうがよい。タオルは雑菌や石鹸カスが付着するため、浴槽につけないよう気をつけよう。

入浴剤に注意

入浴剤を入れた残り湯を使用すると、洗濯物ににおいや色が付着する可能性がある。残り湯が洗濯に使用できる入浴剤なのか、パッケージの説明で確認しておこう。残り湯が洗剤に使える入浴剤でも、白い衣服や新しい衣服への使用は避けたほうがよい。

また、入浴剤を入れた残り湯と柔軟剤を一緒に使うと、入浴剤の色素が衣服に付着することがある。柔軟剤を入れるすすぎの段階で残り湯を使用しなければ問題ないが、柔軟剤の量が多すぎると洗濯物に残り、次の洗濯時に影響することがあるため注意が必要だ。

結論

お風呂の残り湯を洗濯に使用すれば、汚れが落ちやすくなり節約にもつながる。入浴後にあまり時間がたっていない残り湯なら、においや汚れの心配はない。残り湯を洗濯物に入れる方法は、付属のホースや市販のパイプを使うのがおすすめだ。ただし、注意点もあるので、トラブルを避けるためにあらかじめチェックしておこう。お湯の状態を清潔に保つように対策をして、残り湯を洗濯に使える入浴剤を選んでほしい。

(参考文献)
※1出典:東京都水道局「節水について」
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/faq/qa-11.html
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  • 公開日:

    2020年12月10日

  • 更新日:

    2021年12月12日

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