1. 冷蔵庫に臭いがつきやすい、臭いが強い食品

生魚やニンニク料理、ニラや玉ねぎなどの香味野菜は、とくに臭いが強い食品であるため冷蔵庫内に臭いがしみつきやすい。以下、臭いが強い食品の特徴について詳しく見ていこう。
生魚
生魚は通常、冷蔵庫での保存期間は1~2日が限度で、時間が経つにつれて強い臭いを放つようになってしまう。生魚特有の生臭さは、トリメチルアミンという物質によるものと、生魚が持つ脂質が酸化することでできる酸化臭によるものがある。
キムチ、ニンニク料理
キムチは臭いが強い食品の代表格ともいえる。キムチの臭いは素材によるものと、発酵によるものに起因する。キムチの素材は塩漬けした白菜に、オキアミなどの魚介類、ネギ、ニンニク、ニラといった臭いが強い香味野菜を使ったペーストを塗りこんで作られている。そのため、魚介類が持つ臭いとニンニクなどの臭いが混ざることで臭いも強くなってしまうのだ。加えてこれらの食材を発酵させることで酸味のある臭いへと変化し、キムチ独特の臭いが形成されるようになる。
ネギ、ラッキョウ、ニラ、ニンニク、玉ねぎ
香味野菜はアリシンやアリル化合物など、強い臭いの元となる物質が含まれている。
納豆
納豆は納豆菌が発酵することで強い臭いを発する。
これらの臭いが強い食品は、特に臭いが漏れないような保存方法で冷蔵庫に入れる必要があることを念頭に置いておこう。
これらの臭いが強い食品は、特に臭いが漏れないような保存方法で冷蔵庫に入れる必要があることを念頭に置いておこう。
2. 冷蔵庫に臭いがつかない食品のしまい方

臭いが強い食品について見てきたが、こうした食品の臭いが冷蔵庫につかないようにするには、食品のしまい方を工夫する必要がある。そこでそれぞれの食品ごとにおすすめのしまい方を見てみよう。
肉など生鮮食品のしまい方
肉や魚などの生鮮食品は、時間が経てば臭いが出るものである。すぐに消費できない場合はペーパータオルで水気を切って、一枚ずつラップで包んでから保存するなどの工夫をしよう。
生魚のしまい方
生臭さの原因であるトリメチルアミンはアルカリ性なので、酸性の物質とあわせることで生臭さを中和することができる。お酢などの調味料で洗ったり、下処理したりすると臭みが抑えられるので試してみよう。すぐに生魚を消費できず、冷蔵庫で保管する場合にはおすすめの方法だ。
キムチのしまい方
キムチは臭いが強いため、ラップやプラスチックの容器だけでは簡単に臭いが漏れ出てしまう。密封できるタッパー容器とポリ袋を利用して、二重に包んで保存するように工夫しよう。タレがこぼれてしまった場合はそこからも臭いがつくので、重曹水と除菌スプレーを使って拭き掃除を行おう。重曹はアルカリ性の性質をもつので、しみついたキムチの臭いを中和させることができる。
3. 冷蔵庫の臭い対策とは

冷蔵庫の臭い対策として、以下の2つの手段を試してみよう。
こまめな冷蔵庫の掃除
臭い対策のひとつ目は、こまめに冷蔵庫を掃除することだ。冷蔵庫内に食材からでた水分が残っていると微生物が繁殖して臭いのもとになってしまう。冷蔵室に野菜のカスや土が残っていたら、気づいたときにすぐ取っておこう。こまめに重曹水とアルコール除菌スプレーを使って拭き掃除をすると臭いがつきにくくなるので試してみよう。
ゆとりを持って冷蔵庫にしまう
冷蔵庫の臭い対策のふたつ目は、空間にゆとりを持って食品を収納することだ。冷蔵庫いっぱいに食品を詰め込むと、奥に入れた食品に気づかず腐敗してしまうということもある。さらに食品を詰め込むと空気の循環が悪くなるので、冷却効果が下がり臭いもこもりやすくなる。あまりぎゅうぎゅうに詰め込むことは避けたほうがいいだろう。
結論
今回は冷蔵庫の臭い対策として、臭いの強い食品のしまい方や対策について解説した。生魚やキムチ、ネギなどの香味野菜は強い臭いを発するため、冷蔵庫に臭いが染み付きやすい。臭いが外に漏れないように密閉できる容器に保存するなど工夫が必要だ。また、定期的に冷蔵庫の内部をこまめに掃除しよう。冷蔵庫内に消臭アイテムを置くことでも臭いがつくのを防げるので、こちらもぜひ活用していただきたい。