目次
1. カビが発生する原因とは?

カビの胞子は空気中に目に見えない状態で漂っている。そして3つの条件がそろうことで繁殖し、広がり、ようやく私たちの目に見えるようになる。
その3つの条件というのが「70%以上の湿度」「20~30℃の温度」「栄養分」だ。
日本の気候ではとくに雨が多く、湿度が高くなる梅雨にカビが発生しやすくなる。カビ対策としては、カビの原因となる環境を変えることが重要になる。
カビを放置してはいけない理由
では、なぜカビ対策が必要なのだろう。カビは少量を吸い込んだからといってすぐに危険だということはない。しかし、大量のカビを体内に入れてしまうと「感染症」「アレルギー」「食中毒」を発症することがある。
そのほかにも、カビをエサとしてダニが大量発生したり、見た目が悪くなったり、臭いを発生させたりもする。そのため、カビ対策は必要だ。
2. 基本的なカビ対策

カビの発生しやすい条件が「湿度」「温度」「栄養」だとすると、条件を揃えないようにすることが基本的なカビ対策となる。
除湿機などで湿度を下げる
カビは湿度60%で活発に活動を始め、70%以上になると爆発的に増殖する。そこで湿度を下げることがカビ対策の重要ポイントになる。
湿度を下げるのに効果的なのが、窓を開けて換気をすることだ。晴れた日には、窓を全開にして空気の通り道を作り、湿気をこもらせないようにする。
雨の日など外気に湿度が多い場合や洗濯物を部屋干ししている場合には、除湿機を使って湿度を下げよう。
部屋の温度を下げる
カビは25~28℃くらいの温度を最も好む。カビ対策として、気温が高くなりがちな夏はエアコンを使うなどして、できるだけ温度を25℃以下にキープしておくことだ。
部屋の温度を下げる
カビは25~28℃くらいの温度を最も好む。カビ対策として、気温が高くなりがちな夏はエアコンを使うなどして、できるだけ温度を25℃以下にキープしておくことだ。
こまめに掃除する
カビが繁殖するためには、栄養分が必要だ。カビにとっての栄養分とは、ホコリや食べこぼしなど人間にとっての汚れそのものだ。
こまめに掃除をして栄養補給を断つことがカビ対策になる。
3. カビ対策が特に必要な場所

家の中でもとくにカビ対策が必要な場所がいくつかある。具体的な予防法とともに紹介しよう。
水回りのカビ対策
キッチンなどの水回りは、カビが好む湿度、温度、栄養の宝庫だ。とくに食品カス、石けんカス、皮脂汚れなどカビの大好物が揃っている。
水回りのカビ対策は、とにかく汚れをためないことと水分を拭き取ることだ。こまめな掃除が必要となる。
クローゼットや押し入れのカビ対策
クローゼットや押し入れは、洋服や寝具をギュウギュウに詰めてしまうと風通しが悪くなってカビが発生しやすくなる。できるだけハンガーとハンガーの間に隙間を作り、風通しをよくすることでカビ対策になる。
押し入れの場合には、布団の下にすのこを敷くことでカビ対策になる。
エアコンのカビ対策
エアコンは水滴とホコリがたまりやすい。とくにフィルターの掃除をこまめにすることでカビ対策になる。
お風呂のカビ対策
使った後のお風呂場は、湿度が高いうえに皮脂や石けんカスといった栄養が豊富だ。お風呂のカビ対策で大切なのは、換気だ。換気扇を回して湿度を下げよう。
さらに、栄養を残さないように浴室全体にお湯でシャワーをかけ、その後水切りワイパーで水分を拭き取るといい。
寝具のカビ対策
寝具は、寝ている間に寝汗で湿っぽくなっている。とくにベッドのマットレスは、簡単に外干しできない。そのような場合には、マットレスの上に敷く防水シートや乾燥シートなどを活用しよう。
窓のカビ対策
冬場は、外気温との差によって窓に結露ができてしまうことが多い。この結露がカビを呼ぶ。カビ対策としては、できるだけ外気温との差を少なくすること。そしてこまめに結露を拭くことだ。結露はすぐにできてしまうので、結露防止シートを貼っておくと安心だ。
4. カビが発生してしまった場合の対処法

事前にカビ対策をしていても、カビを発見してしまうことがある。目に見えるまで成長してしまったカビは根が広がっている可能性もある。
このようになったカビは、拭き取っただけでは根が残って、またすぐに生えてきてしまう。カビ対策としてはカビ取り剤を使うのが効果的だ。根こそぎカビを退治してしまおう。
また、サッシやタイルといった硬質面にカビが生えてしまった場合は、根が中まで入り込んでいないケースが多い。そのような場合のカビ対策では、エタノールを吹きかけて拭き取るだけでよい。カビを根絶することができるだろう。
結論
カビが発生する原因は「湿度」「温度」「栄養」という3つの条件が揃うことだ。できるだけこの3条件をなくすことがカビ対策となる。カビは健康被害をもたらすこともあるので、十分なカビ対策が必要だ。場所別に予防的なカビ対策を講じて、快適な住まいを目指そう。