1. タンス収納のメリット・デメリット
昔は「花嫁道具」のひとつに、大きな桐のタンスがあった。祖父母の家に行ったときなどに見たことがあるかもしれない。最近ではアンティーク家具としても人気のあるタンスだが、そのメリット・デメリットをみてみよう。
タンス収納のメリット
木で作られているタンスの1番のメリットは「調湿作用」だ。湿度が高い季節には木が湿気を吸って膨張し、タンス中の衣類に湿気が届かないようにする。逆に、乾燥した季節には木が収縮し、タンスの中の衣類に外気を届けるようにする。
さらに木は熱伝導率が低いので、外気の温度にあまり影響されず、タンスの中の温度を比較的安定して保つことができるというメリットがある。
タンス収納のデメリット
タンスのデメリットは、当然ながらプラスチックや合板のタンスよりも金額が高いところだろう。また高級タンスであればあるほど、質のいい、目の詰まった木材が使われているので重い。簡単に動かせないというところもデメリットかもしれない。
2. タンス収納のコツ
タンスに収納しきれない、あるいは使いにくいと感じている方もいるだろう。タンス収納を効率的に、使いやすくするのにはコツがある。
タンスのサイズに応じた収納量に調整する
タンス収納で1番のコツ。それはタンスの収納量を把握することだ。把握できていないと、どんなに優秀な収納グッズをそろえても使い勝手のいいタンス収納にはならない。まず、タンスの収納量に合わせるための断捨離から始めよう。そしてギュウギュウに詰め込むのではなく「もう少し入るかな」程度にゆとりを持たせた収納を心がけることが大切だ。
衣類は立てて収納する
タンスの引き出し収納のコツは、立てて収納することだ。たたんで重ねてしまうと、下になった衣類が取りにくくなる。立てて収納すればどこに何があるのかすぐにわかり、まわりの衣類を巻き込まず、簡単に出し入れができる。
仕切りやボックスなどのアイテムを活用する
タンス収納をキレイに保っておくコツは、仕切りやボックスといったアイテムを活用することだ。タンスの引き出しは、そのままではただの広いスペース。そのスペースを仕切ることで収納力がアップする。
たたみ方をそろえるのもポイント
タンスの収納を効率よくするコツには、たたみ方も重要だ。たたみ方を統一することで、高さがそろった使い勝手のよい収納が可能になる。
3. タンス収納は湿気やカビ対策も重要
木のタンスには調湿作用があるとはいえ、やはり湿気やカビ対策をしておかないと衣類にダメージを及ぼすことになる。
タンスの湿気とカビ対策
タンス内の湿気を防ぐためには、除湿剤や除湿シートを使うと安心だ。湿度は空気よりも重いため、タンスの下に集まりやすい。除湿剤を置くなら引き出しの一番下が適所といえる。また新聞紙を敷いておくのも経済的だ。新聞紙は湿度を吸収しやすく、またインクのニオイで防虫効果が期待されている。
除湿に加えて、カビの栄養となるホコリなどをこまめに掃除することも大切だ。お天気のいい日に洋服をすべて取り出して、掃除をしよう。カビ対策として、タンスの中や外に空気の通り道を作ることも必要だ。タンスの中に洋服を詰め込み過ぎない。タンスと壁の間に隙間を作るといったことを意識的に行おう。
4. タンス収納のアイデア6選
タンス収納に便利なアイテムやアイデアを集めてみた。すぐにでも実践できるものばかりだ。100均の仕切り板やブックエンドはマストアイテム
100均の仕切り板やブックエンドはマストアイテム
洋服は立てて収納することでタンスのキャパを増やし、出し入れもしやすくなる。しかし、洋服を自立させるのは難しい。そこで100均でも購入できる仕切り板やブックエンドを活用しよう。ブックエンドは本の高さに合わせてある。仕切り板よりもやや高めにできているため洋服を立てやすくなる。
100均の収納ケースや仕切りケースも便利
100均の不織布仕切りケース、収納ケースはタンスの収納に便利だ。不織布なので、折り込むことで自由に高さ調節ができる。100均でそろえることができるので、細かく仕切りたい場合でも安くて済む。
ニトリの下着収納ケースはサイズが豊富
ニトリの下着収納ケースは、整理収納アドバイザー監修で「あったらいいな」を形にした優れもの。S・M・Lのラインアップで、タンスの引き出しのサイズに合わせて選ぶことができる。
さらに注目は、仕切り板2枚とインデックスシールが付いていること。仕切りはスライドできる。上からも前からも、どこに何があるか一目瞭然だ。
小物は100均のジッパーバッグに小分けする
タンス収納では、小物も上手にまとめたい。そこでおすすめなのが100均のジッパーバッグだ。ストッキングやスカーフなどのデリケート小物を入れれば、ほかの衣類と擦れる心配もない。立てて収納できるのも魅力だ。
ラベリングすると一気に見やすくなる
タンスにラベリングすることで、何が入っているのかわかりやすくなる。とくに子どもの洋服を入れたタンスにラベリングすることで、自分で出し入れがしやすくなる。ラベリングはかわいいものやおしゃれなものを選ぶようにしよう。
子ども服はコンパクトなボックスを活用しよう
子ども服は小さくて収納しやすいと考えがちだが、実際はたたみにくく、自立しないので収納が難しい。コンパクトなボックスを使えば、それほどきちんとたたまなくても固定して収納でき、見た目もキレイだ。
5. タンス収納はポイントを押さえておしゃれに!
タンスは、そのままでは大きな空間なので衣類を収納しにくい。また、洋服は出し入れしやすいように立てて収納したい。そこで仕切りを上手に使っておしゃれに、使い勝手よく収納しよう。仕切りアイテムは100均でもいろいろそろっているので、タンスの引き出しの高さや大きさに合わせて選べる。
結論
木で作られたタンスは、中の衣類を外の湿気から守ってくれる調湿作用が特徴だ。タンス収納では、タンスの収納量を見極め、場合によっては断捨離も必要だろう。立てて収納、たたみ方を統一するなどの工夫で出し入れしやすく、収納量を増やすこともできる。仕切りを上手に使っておしゃれなタンス収納を目指そう。