油の正しい捨て方とは？未使用で大量に残っている場合の対処法も紹介

1. 油を処分する基準とは？

油が再利用できる回数は2～4回が目安だ。油の状態を確認しながら、2～4回ほど使ったあとに処分しよう。肉や魚に使った油は汚れやすいので、やや早めに捨てたほうがいい。使用するたびにキレイに越す、密封して冷暗所に保存するなど、長持ちさせるコツもあわせて実践することが大事だ。

ただし、保管の状態が悪かったり、使ったあとに長期間放置したりすると油は酸化する。酸化した油は健康に悪影響なので、正しい捨て方ですぐに処分してほしい。「色が濃い」「異臭がする」「粘り気がある」「加熱したとき泡が消えにくい」「180度くらいで煙がでる」など、酸化のサインを見逃さないようにしよう。

正しく捨てるための基礎知識として、やってはいけない捨て方を紹介する。どのようなリスクがあるのか、確認しておくことが重要だ。

使用した油を排水口に流すと内部で冷えて固まる。蓄積して悪臭の原因になったり、排水管が詰まったりするので注意が必要だ。そのうえ下水処理施設に負担をかけることになるため、水質の汚染にもつながる。

油は冷めてから処分するのが捨て方のルールだ。熱いまま油を吸い込ませた紙や布を燃えるゴミに捨てると、自然発火する可能性がある。とくに夏場は発火のリスクが高いので、十分に冷えたのを確認してから捨ててほしい。

一般的に油は燃えるゴミに分類することが多いが、そのまま捨てるのはNGだ。自宅にあるものを使用した5つの捨て方を解説しよう。

古い新聞紙やキッチンペーパーに油を吸収させて処分する捨て方だ。揚げ焼きなど少量の油を使用したときに、フライパンに丸めて入れよう。一方で大量の油は吸い取りきれないので、他の捨て方で処分してほしい。

新聞紙やキッチンペーパー、古い布を詰めた牛乳パックに、冷ました油を流し入れる捨て方だ。自然発火を防ぐため、新聞紙などは水に濡らしておくといい。最後に牛乳パックの口をガムテープで塞げば完了だ。

二重にしたポリ袋の中に、水で濡らした新聞紙やキッチンペーパー、古い布を詰め込もう。ポリ袋に穴が空いていないか、確認してから作業してほしい。あとは冷ました油を流し込んで口をしっかりと結めばOKだ。その上から輪ゴムや粘着テープで縛っておくと、漏れる心配が少ない。

ホームセンターやドラックストアで購入できる、油の凝固剤を使用する捨て方だ。まだ熱いうちに凝固剤を投入するのが一般的。冷えた油を固める場合は軽く加熱する必要がある。冷めると固まるので、あとはフライ返しなどですくってからポリ袋に入れればいい。凝固剤の詳しい使い方は商品の説明で確認しよう。

油が熱いうちに片栗粉を溶かすと、冷えたときにドロドロとした状態になる。あとはポリ袋に入れて捨てればOKだ。ただし、大量の油を捨てる場合は大量の片栗粉が必要になる。もったいないと感じるなら、そのほかの捨て方で処分してほしい。

賞味期限切れの未使用の油は、容器と中身を分けて処分しよう。そのまま捨てるのはNGなので注意。詳しい分別や捨て方は自治体のルールに従ってほしい。

また、未使用の油や使用済み油のリサイクル回収を実施している自治体もある。回収している油の種類や回収場所、回収方法は自治体の公式サイトや問い合わせで確認しよう。

まずはプラスチックやガラスなど容器の材質を確認して、フタやラベルを取り外してほしい。それから自治体の分別方法や捨て方を確認したうえで、材質にあった方法で処分しよう。

油が入っていた容器の場合、調味料などその他の容器と捨て方が異なることがある。自治体の公式サイトで調べてわからない場合は、問い合わせで確認しておくと安心だ。

油の捨て方を間違えると、排水口が詰まったり発火したりする可能性がある。必ず適切な処理をしてから、燃えるゴミとして捨ててほしい。また、未使用の油の捨て方は、自治体のルールを確認しよう。リサイクル回収を実施している自治体もあるので、公式サイトでチェックしておくのがおすすめだ。