- 1. ステンレスボウルをレンジで使用するのはNG
- 2. ステンレスボウルをレンジ以外の方法で加熱するには?
- 3. 誤ってステンレスボウルをレンジで加熱して発火したときは?
- 4. レンジで使えるボウルの見分け方
- 5. ステンレスボウルはレンジで使わないこと
1. ステンレスボウルをレンジで使用するのはNG
まずは、ステンレスボウルをレンジで使用してはいけない理由を見ていこう。そのためには、電子レンジが食品を温める仕組みから押さえておくことが肝心だ。
レンジで使ってはいけない理由
レンジが加熱する際の仕組みを理解しよう
電子レンジが食品を温める仕組みは、レンジが出すマイクロ波と呼ばれる電磁波によるものだ。レンジのマイクロ波は食品に含まれる水分子を振動・回転させる。この摩擦によって起きた熱が水からほかの部分へと伝わり、次第に食品全体が温まっていく。
うっかりステンレスボウルを加熱するとどうなる?
マイクロ波は食品に吸収されるが、ステンレスなどの金属はマイクロ波を吸収できずに反射する。そのためレンジでステンレスボウルを加熱すると、反射したマイクロ波がレンジ内部の温度を上昇させ、部品にダメージを与えてしまう。それによりレンジが故障する原因となったり、火花が生じて食品に引火し、火災を起こしたりするおそれがあるのだ。レンジではステンレスボウルを絶対に加熱しないよう注意しよう。
2. ステンレスボウルをレンジ以外の方法で加熱するには?
家にステンレスボウルしかない場合などで、どうしてもステンレスボウルを加熱したいときもあるだろう。そこでここでは、レンジ以外でステンレスボウルを加熱する方法を解説する。
湯煎がおすすめ
ステンレスボウルを温めるなら、湯煎する方法がおすすめだ。ステンレスは熱伝導率に優れていて、湯煎するとボウル全体が温まりやすい。大きめのボウルや鍋にお湯をため、ステンレスボウルをその中に入れて温めよう。
直火で加熱する際はやけどに注意
ほかには直火にかける方法もある。基本的にステンレス製の容器は、直火やIHコンロでの調理が可能だ。この場合はコンロより大きなサイズのステンレスボウルを用意しよう。ただしボウルには持ち手がないため、加熱中に手をやけどしないよう注意したい。また、直火にかけるとステンレスボウルの底が焦げつく場合があるので、見映えが気になる場合は避けよう。
3. 誤ってステンレスボウルをレンジで加熱して発火したときは?
ステンレスボウルをうっかりレンジで加熱し、発火してしまった場合はどうすればよいのだろうか。慌てるかもしれないがまずは落ち着き、以下の方法で対処しよう。
扉は開けずに電源を落とすこと
レンジ内のステンレスボウルが発火したら、まずは扉を開けずに電源を落としてほしい。発火している状態でレンジ内に空気が入ると、炎が大きくなるおそれがあるためだ。慌てずに様子を見て、煙や炎が収まるまで待とう。火が消えなければ消火器を用意し、万が一火災が発生してしまった場合はすぐに119番通報しよう。
4. レンジで使えるボウルの見分け方
レンジ使用NGの素材を加熱して重大な事故につなげないためにも、レンジで使える素材を覚えておこう。レンジで使えるボウルの見分け方やレンジOKの素材を紹介するので、役立ててほしい。
素材や耐熱性の有無をチェック
レンジで使える素材は、陶磁器、耐熱ガラス、耐熱プラスチック、耐熱シリコンだ。ボウルをレンジで加熱する機会が多い方は、耐熱ガラスや耐熱プラスチック製のものを選ぼう。ガラスとプラスチックは見た目で耐熱性の有無を確認しにくいので、製品の表示をチェックしてほしい。
ステンレスをはじめとする金属製や、耐熱以外のガラスやプラスチック、漆器、木製のものはレンジ使用NGだ。
「レンジ対応」の表記も確認を
上記のような素材や耐熱性で判断すると同時に、容器やパッケージに「レンジ対応」などと書かれているかどうかも忘れずチェックしよう。ボウルによっては底面に素材の種類が記載されていたり、「レンジ対応」の文言があったりする場合も見られるので、そちらもあわせて確認してほしい。
5. ステンレスボウルはレンジで使わないこと
ステンレスボウルはレンジで使用できないので、もしステンレス製のボウルを加熱したいなら湯煎や直火などの方法で対応しよう。とはいえ、レンジはボタンを押すだけで食材を加熱できるため、やはり便利だ。湯煎や直火よりも手間がかからないので、レンジでボウルを温める機会が多い場合は、耐熱プラスチックや耐熱ガラス製のボウルに買い替えることも検討してほしい。
結論
電子レンジでステンレスボウルを使うと、ステンレスがマイクロ波を反射してしまい、火花が生じて発火するなどの危険性がある。お持ちのボウルがステンレスなど金属製の場合は、絶対にレンジで使わないように注意しよう。もし誤ってステンレスボウルをレンジで加熱し発火してしまった場合は、扉を開けずに煙や炎が収まるまで待つことを覚えておきたい。