1. 畳の基本的な掃除方法
畳は日頃からの掃除で清潔に保ちたいものだ。基礎知識と掃除のポイントをまとめたので確認してほしい。
畳の目に沿って行う
目に逆らって掃除をすると、畳の目のすき間にゴミやホコリが入り込む。畳自体も傷むので、目に沿って掃除をすることが大事だ。掃除機や畳用のホウキ、フロアワイパーを使って汚れを取り除こう。
ゆっくり時間をかけて行う
掃除機やホウキは、ゆっくりと時間をかけて行ってほしい。素早く動かすとホコリやダニが残ってしまうので注意しよう。1畳につき45~60秒を目安にして、一定のスピードを保ちながら掃除をしてほしい。
雑巾やシートで乾拭きする
掃除機やホウキ、フロアワイパーの後は、雑巾やシートで表面の汚れを拭き取ろう。畳は水気に弱いので日常の手入れは乾拭きでしてほしい。目に沿って丁寧に拭いていくのがポイントだ。
汚れが気になる場合や大掃除のときは、固く絞った雑巾で水拭きするとよい。水気が残ればカビの原因になるので、晴れた日や空気が乾燥した日を選ぼう。掃除のあとは換気をして、しっかりと乾かすことが重要だ。
2. 畳の汚れがひどいときの掃除方法
畳の汚れがひどいと、通常の掃除ではキレイにならないことがある。汚れの状態にあった掃除方法を実践しよう。
ダニが発生したら天日干しする
ダニは乾燥と高温に弱いため、天日干しが効果的だ。掃除機やホウキで表面を掃除したあと、畳を取り外して天日干しをしよう。裏側にもダニは発生しているので、あわせて掃除しておくとよい。自分で取り外すのが難しい場合は、業者への依頼を検討してほしい。
カビが生えたらエタノールを使う
畳にカビが生えたときは「消毒用エタノール」を使用して対処しよう。シュッと吹きかけて20分くらい放置したあと、乾いたタオルで拭き取ればOKだ。あとは換気をして、しっかりと乾燥させるとよいだろう。
液体をこぼしたときは塩を使う
飲み物や調味料をこぼしたときは、拭き取るだけだとシミが残ってしまう。液体を軽く拭き取ったあと、塩をふって水気を吸収させることが重要だ。その後、目に沿って歯ブラシでこすってから塩を掃除機で吸い取ろう。お酢を染み込ませた雑巾で拭き取り、最後の仕上げとして乾拭きをすれば完了だ。
大掃除のときはクエン酸を使う
畳の大掃除では、殺菌作用があるクエン酸が活躍する。バケツにぬるま湯を入れたあと、小さじ1くらいのクエン酸を混ぜよう。雑巾を浸して固く絞ったら、畳の目に沿って水拭きをする。あとは乾拭きをして乾燥させよう。
日焼けしたときは酢を使う
日焼けした畳には酸性の性質があるお酢が有効だ。掃除機やホウキでホコリやゴミを取り除いたあと、酢をぬるま湯で10倍に薄めたもので水拭きするとよい。最後に乾拭きをすればある程度は色が戻せるだろう。ただし、新しい畳にお酢を使用すると変色が悪化する可能性があるので、注意してほしい。
3. 畳を掃除する際の注意点
畳を掃除するときにチェックしておきたい注意点を解説しよう。トラブルを避けるためにも、あらかじめ確認しておくことが重要だ。
重曹は使わない
ナチュラルクリーニングで活躍する重曹だが、畳には使用できない。アルカリ性の性質があるため、使用すると変色してしまう可能性がある。セスキ炭酸ソーダにも同様のことがいえるので使用は避けよう。
カビ取り剤や漂白剤は使わない
カビ取り剤や漂白剤を畳に使用すると変色の原因になる。カビが発生したときは、必ず消毒用アルコールを使用してほしい。
粘着式カーペットクリーナーは使わない
畳を傷めることになるので、粘着式カーペットクリーナーの使用は避けよう。イ草が毛羽だったりほつれたりすると質感が損なわれる。畳を長持ちさせるためにも、畳の目に沿って掃除機やホウキをかけよう。
4. 掃除後の畳を長持ちさせるコツ
掃除した後の畳を長持ちさせる方法をまとめた。キレイな状態を保つためのコツを紹介するので、ぜひ実践してほしい。
換気を心がける
畳が水分を過剰に吸収するとカビやダニが発生しやすくなる。定期的に換気をして、十分に乾燥させることが重要だ。換気が難しい梅雨の時期は、除湿機やエアコンのドライ機能を活用しよう。
重いものは置かない
畳の上に重いものを置くとへこみやすい。タンスやベッドなど重い家具を和室に置くのは避けよう。どうしても置きたい場合はへこみ防止グッズを活用するとよい。防振マットなど、100均で購入できるアイテムもおすすめだ。
畳の上に敷物を置かない
ラグなどの敷物を畳に敷くと、湿気がこもりやすくなるので避けてほしい。どうしても敷きたい場合は、通気性がよいゴザを敷くか防湿シートを活用しよう。もちろん布団の敷きっぱなしもNGだ。
結論
畳を清潔に保ちたいなら定期的に掃除する必要がある。カビやダニを防ぐためにも、基本的な掃除の仕方をマスターしてほしい。カビにはエタノール、液体をこぼしたときは塩というように、汚れが酷いときの対策もチェックしておこう。さらに畳を長持ちさせるコツを紹介したので、日常での掃除とあわせて実践してほしい。