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肉

トレイのまま冷凍してもいい?食品の正しい保存方法を解説

投稿者:ライター 松岡由佳里 (まつおかゆかり)

鉛筆アイコン 2022年8月17日

スーパーの特売日に肉や魚を大量買いして冷凍するのは、節約の鉄則だ。買ってきたらトレイのまま冷凍している方も多いのではないだろうか。しかし、トレイのまま冷凍してしまうといろいろなデメリットがある。少し手間がかかるが、おいしく食べきる冷凍方法を紹介しよう。それこそが節約といっていいだろう。

  

1. トレイのまま冷凍保存してもいい?

肉
トレイのまま冷凍保存するなら、1週間以内に消費するようにしよう。そうすれば、それほど食品の劣化が進まないうちに食べきることになる。
1週間以上たってしまった場合には、普通に解凍して料理に使うのではなく、調理法を工夫することで、冷凍焼けや生臭さを抑えることができる。

2. トレイのまま長期冷凍保存するデメリット

まぐろ
なぜトレイのまま長期冷凍保存してはいけないのか。さまざまな理由がある。

急速冷凍できない

ほとんどのトレイは、発泡スチロールでできている。発泡スチロールは、熱伝導率が非常に低い素材だ。そのため、トレイに乗せたまま冷凍すると、完全に冷凍するまでに時間がかかってしまう。
冷凍に時間がかかると、肉や魚の細胞に含まれる水分が膨張して、細胞壁を壊してしまう。細胞壁が壊れると食感や風味が変わってしまうのだ。

空気に触れて酸化しやすい

スーパーで売られている肉のスライスや魚の切り身は、見栄えをよくするためにキレイに並べられている。肉と肉、魚と魚の間に隙間ができていて、空気に触れる面積が大きくなる。空気に触れると食品は冷凍していても酸化してしまうのだ。
できるだけ酸化しないようにするためには、いったんトレイから取り出して、空気を追い出しながら隙間なく包み直して冷凍しなくてはならない。

生臭くなる

ドリップという言葉をご存じだろうか。少し時間がたった肉や魚のトレイを傾けると、赤っぽい汁が出ていることがある。これがドリップで「血」ではなく「水分」だ。ドリップを防ぐために、吸水シートが敷いてある。
ドリップをそのままにしてトレイごと冷凍してしまうと、生臭さや雑菌の繁殖の原因となる。必ずドリップは拭き取って冷凍しよう。

解凍しづらくて使い切れない

トレイのまま肉や魚を冷凍してしまうと、使い勝手が悪い。欲しいのは半分なのに、全部一度解凍しなければならない。一度解凍したものを再冷凍すると、風味も味も一気に落ちてしまう。
また、トレイごと冷凍すると、かたまり肉などは解凍するのに時間がかかる。時間をかけて解凍しているうちに、雑菌が繁殖して食中毒の原因にもなってしまう。

3. 肉や魚の正しい冷凍方法

いか
トレイのまま冷凍すると、さまざまなデメリットがある。それでは、どのように冷凍保存すれば、味や風味が変わることなく、便利に使い切ることができるのだろう。

小分けにして密封する

買ってきたら、すぐに使う分と冷凍する分を分けておく。冷凍する分は、1回に使う分量に小分けしておくことがポイントだ。使う予定のメニューに合わせて小分けしよう。予定しているメニューがなくても、家族の人数×100gをひとつの単位として小分けすると使い勝手がいいだろう。4人家族なら400gずつ小分けにしておこう。
小分けにするときは、酸化を防ぐためできるだけ密閉状態にすることがポイントだ。ラップや保存袋で丁寧に密閉して冷凍しよう。

金属トレイの上で急速冷凍する

肉や魚の細胞壁をできるだけ壊さないためには、急速冷凍することが大切。急速冷凍するために、熱伝導率の優れた金属トレイの上に食品を置いて冷凍しよう。市販の金属トレイでもいいし、もし家の中にお菓子の缶などがあれば、ふたを代用品に使うこともできる。

ドリップや水分を取り除く

ドリップは生臭さの原因になる。酸化を早め、雑菌の温床にもなる。冷凍するときはトレイから出し、さらに食品に付いたドリップをキッチンペーパーなどでキレイに拭き取ろう。それから密閉状態にして冷凍すると、解凍したときに生臭さを抑えることができる。

結論

トレイのまま肉や魚を冷凍保存する期間は、1週間程度にしておく。それ以上冷凍する場合には、トレイから出して冷凍保存しよう。トレイは熱伝導率が悪いので急速冷凍保存できない。空気に触れて酸化しやすく、生臭くなるといったデメリットがある。上手に冷凍保存する方法は、小分けにして密封し、金属トレイを使って急速冷凍することだ。ドリップの処理もしっかりしておこう。上手に冷凍保存して、節約上手を目指してほしい。
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  • 更新日:

    2022年8月17日

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