目次
- 1. 台所の排水口つまりの原因
- 2. 台所の排水口つまりが頻発する箇所
- 3. 台所の排水口つまりを自分で解消する方法
- 4. 台所の排水口つまりを掃除する際の注意点
- 5. 台所の排水口つまりを予防するコツ
1. 台所の排水口つまりの原因

台所の排水口のつまりの原因には、主に4つある。
油汚れ、洗剤や石けんのカス、食品カスやヌメリ、固形物だ。それぞれ詳しくみていこう。
油汚れ
台所の排水口つまりの原因として、最も特徴的といえるのが油汚れだろう。調理器具や食器に付いた油汚れを排水口に流すことによって油分が固まり、つまりの原因となる。揚げ物や炒め物をよく調理するという家庭は、油汚れによる排水口つまりに注意したい。
洗剤や石けんのカス
食器を洗うときに使う洗剤や石けんも台所の排水口つまりの原因となる。しっかり流しきれなかった洗剤は、油汚れと同じように排水口にたまってくる。洗剤を使ったあとは、しっかりと水やお湯で排水口を洗い流すことが大切だ。
食品カスやヌメリ
排水口には、ゴミ受けがセットされていることが多い。ゴミ受けはある程度の大きさのゴミならキャッチできるが、小さな食品カスは通過してしまう。このカスが他の汚れと混ざり、排水口のつまりの原因となる。
また、ゴミ受けに長時間生ゴミを放置してしまうと雑菌が増殖し、雑菌の集合体であるヌメリが発生する。ヌメリは衛生面に問題があるが、悪臭やつまりの原因にもなる。
固形物
シンクまわりには、意外と小さな固形物が多い。たとえばペットボトルや調味料のキャップ、クリップ、爪楊枝などだ。こうした固形物をうっかり排水口に流してしまうと、つまりの原因となる。
屋外の排水枡(マス)や下水道の問題
家の中の排水は、排水口→排水管→排水枡→下水道の順番に外に排出される。排水枡や下水道がつまってしまうと、排出された汚水の行き場がなくなって、再び排水口に逆流する危険性がある。
2. 台所の排水口つまりが頻発する箇所

台所の排水口が頻繁につまってしまう場合、原因となる場所を特定しよう。とくにつまりやすい場所がある。
排水トラップ
台所をはじめ、浴室、洗面台、トイレなど排水する場所には必ず排水トラップが取り付けられている。排水トラップは、途中に水をためておき、下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐ役割を持つ。この排水トラップは管が大きく湾曲しているため、汚れがたまりやすくなっている。排水トラップを点検し、つまりの原因を取り除こう。
排水管
排水口の先にあるのが排水管だ。排水口に異常がない場合、排水管のつまりが疑われる。シンク下の排水管の形状をチェックしよう。排水管が一直線になっていれば、つまりにくい構造といっていい。しかし、S字カーブやクランクになっていると、つまりやすい構造であると考えていいだろう。
3. 台所の排水口つまりを自分で解消する方法

台所の排水口がつまってしまうと、どうしたらいいのかパニックになってしまいそうだ。すぐに業者を呼んで何とかしたいところだが、ここは一度冷静になって、自分でつまりを解消する方法を試してみよう。
タオルとお湯を使った解消法
家にあるタオルを使ってつまりを解消する方法だ。排水口のつまりが比較的軽度の場合におすすめする。やり方は簡単だ。タオルを排水口につめて、水の出口をふさぐ。シンクに60℃程度のお湯をためてタオルを引き抜く。勢いよく流れるお湯で排水口のつまりを押し流すという方法だ。つまりが解消するまで、3~4回繰り返してみよう。
ラバーカップを使った解消法
ラバーカップは水回りのつまり解消に役立つ定番アイテム。トイレだけでなく、さまざまな排水口のつまりに使えるので、ひとつ用意しておいてもいいだろう。ラバーカップを排水口にセットし、ラバーカップが隠れるくらいシンクに水をためる。排水口全体をふさぐ必要があるので、ラバーカップの大きさは確認しておこう。ラバーカップを勢いよく押し引きし、水圧によってつまりを解消する。
液体洗剤を使った解消法
もっと手軽に台所の排水口つまりを解消したいなら、パイプフィニッシュなどの液体洗剤を使った方法がおすすめだ。容量・使い方をよく読んでから使おう。つまりの解消だけでなく、排水管内部の汚れも落としてくれる。
重曹とクエン酸を使った解消法
あまり強力な洗剤は使いたくない、という方は、ナチュラルクリーニングの代表である「重曹」と「クエン酸」を使おう。重曹は油汚れに、クエン酸は水垢汚れに効果がある。
重曹1/2カップに対して、クエン酸大さじ2杯を溶かしたお湯を1カップを用意する。まず重曹を排水口まわりにふりかける。そこにクエン酸を溶かしたお湯を流す。すると発泡作用が起こるので、10分程度放置。その後、クエン酸を入れていないお湯を1カップ程度流し、再び10分程度放置する。最後に勢いよく水を流してすすぐ。
ワイヤーブラシを使った解消法
ワイヤーブラシは、排水口のつまり解消に特化したアイテムだ。いろいろな方法を試したけれどつまりが解消しない場合、つまりに直接アタックできるので効果が期待できる。排水管にワイヤーブラシを伸ばしていき、つまりの原因に突き当たったら、上下に動かしながらつまりを削っていく。このとき水を流しながら作業すると、つまりが解消されやすくなる。
ペットボトルを使った解消法
ラバーカップの原理を応用したのがペットボトルを使った解消法だ。ラバーカップがない場合に使ってみよう。ゴミ受けや排水トラップなど排水口の部品を取り除く。排水管口にペットボトルの口をはめ込んで、中の空気を押し込むようにつぶす。
4. 台所の排水口つまりを掃除する際の注意点

台所の排水口つまりを掃除するときには、いくつか注意点がある。
排水管を外さない
台所の排水口つまりを治すためには、排水口まわりの部品を取り除く必要がある。そのときに、排水管自体を外さないように注意しよう。施工したときに特殊な部品が使われていることもある。安易に取り外すと、再び取り付けるときにうまくいかないこともある。また、排水管を傷つけて水漏れを起こす危険もあるので注意しよう。
熱湯を使わない
油汚れがひどいからといって、熱湯を使ってはいけない。熱湯を台所の排水口に流すと、排水管が熱で変形してしまう危険性がある。ほとんどの排水管は塩ビやプラスチック製なので、耐熱温度が60℃くらいだ。掃除は60℃以下のお湯で行うように注意しよう。
5. 台所の排水口つまりを予防するコツ

台所の排水口つまりは、心がけ次第で予防できる。
油を流さない
台所の排水口つまりで最も多い原因は油汚れだ。冷えて固まった油汚れが排水管に付着してつまりを起こす。できるだけ油は流さないように工夫しよう。フライパンや食器は、洗う前にキッチンペーパーなどで油汚れを拭き取っておくことをおすすめする。
ネットを付ける
排水口に食品カスや石けんカスが流れ込まないように、排水用ネットを付けよう。排水用ネットは、固形物をうっかり流すことを防止するためにも効果的だ。
こまめに掃除する
台所の排水口つまりを防ぐためには、こまめに掃除することがポイントだ。とくにつまりの症状がなくても、確実に汚れはたまってくる。つまる前に数カ月に一度、定期的にパイプ洗浄剤を使って掃除をすることでつまり防止になるだろう。
結論
台所の排水口つまりの原因は、油汚れ、洗剤・石けんカス、食品カスやヌメリ、固形物などが考えられる。とくにつまりが起こりやすいのが排水トラップや排水管だ。業者に依頼する前に自分でつまりの解消にトライしてみよう。普段からこまめに掃除をし、排水口に油は流さない、ネットを付けるなどしてつまりを予防しよう。