目次
- 1. シンクに熱湯を流すのがNGである理由
- 2. シンクに熱湯を流したときの「ボコッ」という音の原因
- 3. うっかりシンクに熱湯を流してしまったときは?
- 4. シンクに熱湯を流すときの正しい方法
- 5. シンクに流してはいけない熱湯以外のもの
- 6. 熱湯ではなく適度なお湯であればシンク掃除に効果的
1. シンクに熱湯を流すのがNGである理由

ゆで卵・パスタ・うどんを作った際のゆで汁や、カップやきそばのお湯などはついシンクに流しがちだ。しかし、シンクには熱湯を流してはいけない。まずはNGな理由から見ていこう。
排水管(塩ビ管)の耐熱温度を超え変形や軟化を招くおそれがある
シンクに熱湯を流すと、排水管を破損させることがある。キッチンの排水管は塩化ビニル樹脂でできた「塩ビ管」で、耐熱温度は60~70度程度だ。この耐熱温度を超えた熱湯を流すと、塩ビ管が変形したり軟化したりするおそれがある。キッチンの寿命を縮めてしまうリスクもあるので、シンクに熱湯を流すのは避けよう。
2. シンクに熱湯を流したときの「ボコッ」という音の原因

シンクに熱湯を流したとき、「ボコッ」という音が聞こえることがあるだろう。この音はシンクにダメージが与えられたサインなので注意してほしい。
ステンレスが変形したことによる振動音
シンクに熱湯を流すと聞こえる「ボコッ」という音の正体は、ステンレスが変形したことによる振動音だ。ステンレスは熱が加えられると、瞬間的に膨張する。このときにステンレスが反り上がり、「ボコッ」という音が鳴る。ステンレスが膨張を繰り返すと、シンクが劣化しやすくなるので気をつけよう。
3. うっかりシンクに熱湯を流してしまったときは?

ついシンクに熱湯を流してしまったときは、どう対処すればよいのだろうか。まずは排水管のチェックが必要だ。変形していないか、ひび割れができていないか確認しよう。
排水管(塩ビ管)に変形が見られれば補修して水道業者へ連絡する
塩ビ管に変形が見られた場合は、速やかに水道業者や、賃貸であれば大家に連絡してほしい。ひび割れができてしまったら、まずは補修テープなどで覆って水漏れを防いでから水道業者に相談しよう。注意したいのは、補修テープはあくまで一時的な対処法ということだ。補修テープで応急処置しただけの排水管をそのまま使っていると、ひび割れが悪化してキッチンが水浸しになるおそれもある。
4. シンクに熱湯を流すときの正しい方法

それでは、シンクに熱湯を流したいときはどうすればよいのだろうか。ここでは正しい方法を2つ紹介するので、やりやすい方法を取り入れてみてほしい。
水と一緒に流す
熱湯をシンクへすぐに流したいときは、水と一緒に流すのがおすすめだ。水道から水を多めに出し、熱湯の温度を下げながら流そう。
十分に冷ましてから流す
水道代を節約したいなら、熱湯を60度未満に冷ましてから流そう。時間をおいてから、もしくはボウルなどに熱湯を移して冷ましてから流すとよい。
5. シンクに流してはいけない熱湯以外のもの

熱湯以外にも、シンクに流してはいけないものはいくつかある。流すとNGなものをうっかり流してしまうと、シンクが詰まる原因にもなるので注意しよう。
油
油はシンクに流してはいけない。油は水に溶けにくいため、うまく流れず排水管に溜まってしまうからだ。それによって排水管を流れるゴミに絡まり、詰まりを生じさせる場合もある。熱い油だけでなく、冷めた油でもNGなので気をつけたい。
食材のクズや食べ残し
食材のクズや食べ残しも、シンクに流すと詰まりの原因になる。さらに害虫を引き寄せたり、悪臭のもとになったりすることもあるので注意が必要だ。食材のクズや食べ残しはシンクに流さず、生ごみとして捨てよう。
6. 熱湯ではなく適度なお湯であればシンク掃除に効果的

なかには排水口の雑菌やチョウバエなどを駆除するために、お湯を流したい人もいるだろう。その場合は熱湯ではなく、塩ビ管の耐熱温度を超えない40~50℃程度のお湯を使うのが効果的だ。この温度の範囲なら排水管を傷めずに雑菌や悪臭を防止できるうえ、チョウバエも退治できる。
結論
シンクに熱湯を流すと、排水管の変形やひび割れを招く危険性がある。熱湯を流したい場合は水と一緒に流すか、しばらく置いて冷ましてから捨てよう。うっかり熱湯を流してしまった場合は変形やひび割れがないか確認し、異常が見られたら水道修理業者に相談してほしい。