目次
- 風呂釜の穴より5cm上くらいまでお湯もしくは水をためる
- 風呂釜洗浄剤(ジャバ1つ穴用)を全体に広がるように投入する
- 5分くらい追い焚きをする
- 10分ほど放置したら浴槽の栓を抜いて排水する
- シャワーや蛇口で穴の5cm上くらいまで水をためる
- 5分ほど追い焚きをしたら浴槽の栓を抜いて排水する
- 浴槽の穴に湯止めカバーがあるなら外す
- お湯(40度)を上穴の上までためる
- 風呂釜洗浄剤(ジャバ2つ穴用)のキャップを開けてお湯にしずめる
- 先端を下穴にあわせたら容器の底を10回ほど押す
- 風呂釜にすべての風呂釜洗浄剤を送り込んだら容器を取り出す
- 1~2分ほど追い焚きをする
- お湯をはったままホースを下穴に入れて勢いよく水を出す
- 風呂釜に残った汚れが排出されたら浴槽の栓を抜いて排水する
1. 風呂釜の掃除は必要なの?

風呂の掃除をしていても、風呂釜の掃除を怠っている方は多いだろう。正しい掃除方法の前に、風呂釜の汚れを放置するリスクを確認しておくことが大事だ。
掃除しないと配管内に雑菌が繁殖する
お風呂のお湯の中には、皮脂や湯あか、石鹸、シャンプー、入浴剤などの汚れが浮かんでいる。さらに雑菌や微生物なども溶け込んでおり、入浴後は不衛生な状態になりやすい。
風呂釜はお湯はりや追い焚きをする装置のことだ。風呂釜内でお湯を加熱して、放出する仕組みとなっている。追い焚きはお湯を風呂釜で循環させるため、内部の配管に汚れや雑菌を取り込むことになるのだ。
風呂釜を使用するたびに、内部の配管に汚れが付着する。汚れをエサに繁殖した雑菌が、お湯と一緒に放出されるので注意。新しいお湯が汚れや雑菌だらけになる恐れがある。
「ヌメリがある」「嫌な臭い」「濁っている」といった場合は、風呂釜が汚れていると考えよう。そのまま入浴するとアレルギーやアトピー性皮膚炎、湿疹の悪化などのリスクがあるので注意が必要だ。
とくに小さなお子さんやお年寄り、免疫力が低下している方は「レジオネラ症(※1)」に感染する恐れがある。お湯をこまめに入れ替えて、正しい掃除方法で清潔に保つことが予防になるだろう。
2. 風呂釜の正しい掃除方法

正しい掃除方法は風呂釜のタイプによって異なる。1つ穴タイプは新しい風呂釜に多く、穴が1つだけ開いている。2つ穴タイプは古いタイプの風呂釜で、上下に2つの穴が開いているのが特徴だ。風呂釜用洗浄剤(ジャバ)を例にあげて、それぞれの正しい掃除方法を詳しく紹介しよう。
1つ穴タイプの掃除方法
ゴミが入らないように、フィルターをつけたまま掃除をする。残り湯は使用できるが、入浴剤が入っているとNGだ。汚れがひどい場合や冷水を使用する場合は、1回目の追い焚きをやや長めにしてほしい。
手順5で水をためる際は、自動運転ではなく蛇口やシャワーを使用しよう。風呂釜洗浄剤によって正しい掃除方法は異なるので、事前に説明書で確認しておくのが大事だ。
また、風呂釜洗浄剤の代わりに「酸素系漂白剤」を使用する方法がある。基本的な手順は、風呂釜用洗浄剤を使った掃除方法と同じだ。酸素系漂白剤250gを入れて追い焚きしたら、3時間ほど放置してほしい。
2つ穴タイプの掃除方法
残り湯は使えるが、冷たい水や入浴剤が入った残り湯の使用はNGだ。手順7では上穴から熱いお湯が出るため、十分に注意しよう。風呂釜洗浄剤の説明書で正しい掃除方法を確認してから使用してほしい。
また、酸素系漂白剤を使う際には、下の穴を古いタオルでしっかりふさぐ。酸素系漂白剤50gを上の穴から入れて、50度以上のお湯をあふれない程度に注ごう。
それから1時間ほど放置したあと、下の穴につめたタオルを外す。仕上げにシャワーの水を穴に勢いよく流せば、酸素系漂白剤を使用した正しい掃除方法は終わりだ。
3. 風呂釜掃除の適切な頻度は?

定期的に正しい掃除方法を実践して、風呂釜を清潔に保ってほしい。1つ穴タイプと2つ穴タイプの、適切な掃除頻度を紹介する。
1つ穴タイプの場合
1~2ヶ月に1回の頻度を目安に、正しい掃除方法でキレイにするのがおすすめだ。浴槽の使用頻度や家族の人数にあわせて、掃除のタイミングを決める。
あまり浴槽を使用しないなら2ヶ月に1回、毎日入浴するなら1ヶ月に1回を目安にしよう。小さな子どもや高齢者がいるご家庭は、こまめに掃除したほうがよい。
2つ穴タイプの場合
2つ穴タイプの風呂釜は、1ヶ月に1回の頻度で掃除をしよう。お湯がゆっくり循環する仕組みなので、1つ穴タイプと比較して汚れやすい。雑菌が繁殖しないように、正しい掃除方法でこまめにキレイにすることが重要だ。
結論
風呂釜の内部の配管は汚れやすく、放置すると雑菌が繁殖する。健康にも悪影響なので、正しい掃除方法で汚れを除去することが大事だ。まずはご自宅の風呂釜のタイプをチェックしよう。1つ穴タイプと2つ穴タイプで正しい掃除方法が異なるので、あらかじめ確認しておいてほしい。1つ穴タイプは1~2ヶ月に1回、2つ穴タイプは1ヶ月に1回の頻度で掃除すれば、風呂釜を清潔に保てるだろう。
(参考文献)
※1:大阪市役所「レジオネラ症~家庭での予防について~」