目次
1. ぬいぐるみにはダニが発生する?

ダニはフケや垢、ホコリ、食べカスをエサにする。子どもは代謝がよく、ぬいぐるみに触るとフケや食べカスが付着しやすい。ダニが大量繁殖する可能性があるので注意が必要だ。
また、保管しているぬいぐるみにダニが発生するケースもある。ダニは温かく湿度が高い環境を好むため、押入れなどだと繁殖しやすい。エサが付着したぬいぐるみを収納していれば、よりダニが発生しやすくなるだろう。
ダニの死骸やフンを吸い込むとアレルギーの原因になるので、注意が必要だ。ぬいぐるみで遊ぶ子どもの健康を守るためにも、しっかりとダニ対策をしておきたい。
ダニ対策は洗濯だけでは不十分
ぬいぐるみを洗濯すれば、ダニのエサになるフケや垢、ホコリ、食べカスの除去が可能だ。清潔に保てるためダニ対策として一定の効果が期待できる。
ただし、生きているダニはぬいぐるみの繊維にしがみつく。素材や毛足の長さによるが、流水や洗剤だけだと完全に除去できないケースは多い。生きているダニを死滅させるための、対策が必要だ。
2. ぬいぐるみのダニ対処法の手順

ぬいぐるみに発生したときのダニの対処法を3つ紹介しよう。ダニを徹底的に死滅させるやり方を解説する。
ダニを駆除する
【少し熱めのお湯に浸ける】
ぬいぐるみを60度以上のお湯で浸け置きする方法だ。ダニは熱に弱いため、50度で20~30分、60度なら一瞬で退治できる。お湯にぬいぐるみを浸したら、奥まで熱が届くように10分ほど放置しよう。
ただし、水洗いできないぬいぐるみにはこの方法は使えない。使用できるお湯の温度に上限があるケースも多いので、洗濯表示(※1)の「洗濯処理記号」を確認することが大事だ。
【スチームアイロンをかける】
スチームアイロンの熱でぬいぐるみ表面にいるダニを死滅させる方法だ。生地を傷めないように濡れたタオルなどであて布をして、全体にまんべんなくスチームをかけてほしい。
アイロンの温度は高温のほうが効果が高い。一方で熱が弱い生地だと傷む可能性があるので、洗濯表示(※1)の「アイロン仕上げ処理の記号」で使用できる温度をチェックしておこう。
【乾燥機にかける】
乾燥機の熱でダニを駆除する方法だ。コインランドリーの乾燥機は温度が高いため、より高い効果が期待できる。ただし、ぬいぐるみの綿が偏よることがあるので注意してほしい。
乾燥機が使えないぬいぐるみもあるため、洗濯表示(※1)の「タンブル乾燥処理の記号」を確認しよう。布団乾燥機のダニ退治モードを活用するのもおすすめだ。
ダニの死骸を除去する
ぬいぐるみのダニを死滅させても死骸やフンは残る。おしゃれ着用の中性洗剤を使用して、優しく手洗いしよう。洗濯機を使用するなら洗濯ネットに入れて、優しく洗えるコースで洗ってほしい。洗濯の後はタオルで水気を切って、形を整えてから乾燥させよう。
洗濯できないぬいぐるみには掃除機を活用してほしい。ぬいぐるみ全体にゆっくりとかけて、ダニの死骸やフンを除去していこう。またぬいぐるみの手入れとして、定期的に掃除機をかけるとよいだろう。
3. ぬいぐるみのダニを防ぐための対策

大事なぬいぐるみをダニから守るためには、日頃からの対策が必要だ。効果的な2つの対策を紹介するので、ぜひ実践して予防に役立ててほしい。
重曹を使う
まずはぬいぐるみをビニール袋に入れて、重曹をたっぷりとふりかける。ビニール袋を降ったりもんだりして全体に重曹をなじませたら、15分ほど放置しよう。あとはぬいぐるみを取り出して重曹を払い、全体に掃除機をかけるだけだ。
重曹には汚れの中和やにおいの分解といった効果があるので、ダニのエサとなる汚れの除去が期待できる。水洗いできないぬいぐるみのお手入れや、ドライクリーニングとしてもおすすめだ。
ダニ除けスプレーやシートを使う
布用のダニ除けスプレーなら、ぬいぐるみに吹きかけるだけでダニ対策ができる。ダニよけシートは、ぬいぐるみを押入れや収納ケースに保管したいときにおすすめだ。
天然成分を使用したダニ除けグッズなら、小さなお子さんがいるご家庭でも使いやすい。ただし、ぬいぐるみの材質によっては使用できないことがあるので、事前に説明を確認しておこう。
結論
ぬいぐるみにはダニのエサとなる汚れが付着しやすい。大量発生することがあるため、対策をすることが重要だ。洗濯だけでは不十分なので、熱を使って死滅させよう。少し熱めのお湯につけたり、スチームアイロンをかけたりする方法が効果的だ。重曹でドライクリーニングをする、ダニ除けグッズを使うなど、ダニを防ぐための対策もあわせて実践してほしい。
(参考文献)
※1:消費者庁「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」