目次
- 水筒に50℃前後のお湯を入れる
- 水の量に対して、規定量の酸素系漂白剤を溶かす
- ふたをせずに30分~1時間浸け置きをする(内部に酸素が発生するため、ふたをすると水筒が破裂する恐れがある)
- その後、流水でよく洗い流す
- 水筒に50℃前後のお湯を入れる
- 500mlに対して大さじ半分~1杯ほどのクエン酸を溶かす(お酢の場合は、お湯に対して10分の1の量を溶かす)
- ふたをして1時間以上浸け置きをする
- その後、流水でよく洗い流す
1. 水筒に茶渋が付く理由とは?

茶渋とは、水筒やマグカップに付着する茶色っぽい汚れだ。一度こびりつくと簡単に除去できない頑固な茶渋は、何が原因で発生するのだろうか?
原因はお茶に含まれるポリフェノール
茶渋の元は、お茶類やコーヒーの苦み成分であるポリフェノールだ。ポリフェノールには、水のミネラル分と結合すると茶色く変色する性質があり、それが水筒やマグカップの内側に付着したものが茶渋である。歯の着色汚れ(ステイン)と同じ現象で、ほかの成分と結びつくことで落としにくい強固な汚れになってしまう。
茶渋を放置すると除去が難しくなるだけでなく、そこから雑菌が繁殖しやすくなる可能性もあるため、見た目が悪いだけと放っておかないことが大切だ。
2. 水筒の茶渋の間違った除去方法

水筒の茶渋を間違った方法で除去しようとすると、傷や変色の原因になることがある。
力を入れて擦らない
研磨剤入りのスポンジや金だわしなどで力を入れて擦ってしまうと、水筒の内側を傷つける原因となる。水筒内の傷は雑菌やカビの繁殖場所になりやすいため、茶渋を落とそうとして強く擦るのはやめよう。
重曹で擦り洗いをしない
重曹には研磨作用があるため、重曹による水筒の擦り洗いもおすすめできない。軽度の茶渋であれば、お湯に重曹を溶かし浸け置きすると落ちる可能性はあるが、その場合も擦り洗いは避けるようにしよう。アルミ製の水筒に重曹を使うと、黒っぽく変色することがあるので注意しよう。
3. 水筒の茶渋の簡単除去方法

ここからは、水筒の茶渋を簡単除去する方法を3つ紹介していこう。
浸け置き洗いで簡単に落ちる
擦り洗いで落とせない水筒の茶渋だが、浸け置き洗いにより簡単に除去できる。使うアイテムは、酸素系・塩素系漂白剤や、クエン酸がおすすめだ。
【酸素系漂白剤に浸け置きする】
ワイドハイターやオキシクリーンといった酸素系漂白剤(過酸化ナトリウム)は、ステンレスなど金属製の水筒にも安心して使えるのがメリットだ。
水筒を丸ごと酸素系漂白剤に浸けこんでしまうと外側の塗装が剥がれることがあるので、内部にお湯を入れる方法で浸け置きしよう。
【塩素系漂白剤に浸け置きする】
台所用の塩素系漂白剤の中には、ステンレス製の水筒に使用できるものもある。代表的なのがキッチン泡ハイターだ。ただし、放置時間が長いとステンレスが損傷しサビが出ることがあるので、浸け置き時間を短くするのがポイントである。水筒内にスプレーしたら、2分ほど置いてから十分にすすげば簡単に茶渋を除去できる。
ただし、塩素系漂白剤はアルミなどほかの金属製品には使えない。塩素系漂白剤を水筒に使う場合、パッケージをよく読んで使用方法や使える素材などを確認した上で試してほしい。
【クエン酸やお酢に浸け置きする】
漂白剤で落ちない茶渋は、水あかなどが原因の汚れの可能性がある。その場合、クエン酸やお酢を使ってみるのもおすすめだ。
4. 水筒の茶渋を予防するコツ

水筒の茶渋は、使用後のちょっとしたコツで予防もできるので覚えておこう。
使用後にすぐ洗う
ポリフェノールなどの着色汚れは、付いてから時間がたつほど落としにくくなる。お茶やコーヒーを入れた水筒は、使用後にできるだけ早く洗うことで茶渋の付着を予防できる。
使用後は水に浸けておく
使用後すぐに洗えない場合は、水に浸けておくだけでも茶渋の予防効果が期待できる。時間がないときは、とりあえず水を満タンに注いでおくとよいだろう。
結論
水筒の茶渋は、酸素系・塩素系漂白剤やクエン酸に浸け置きすることで簡単に除去できる。ただし塩素系漂白剤は、製品によって金属製の水筒には使えないこともあるので、使用上の注意をしっかり守ることが大切だ。人体に直接害はないとされる茶渋だが、放っておくことで雑菌が繁殖する原因にもなりかねないので、ぜひ早めに対処してほしい。