冷凍庫の簡単な霜取り方法 | タオルを使ったやり方や予防法を解説

冷凍庫に霜がつくのは、扉を開けた際に室内の温かい空気が入り込むことが原因だ。冷凍庫内の冷たい空気と室内の空気がぶつかることで、温度差により結露が生じる。その水滴が冷凍庫内で冷やされると霜ができる。

つまり冷凍庫の扉を長時間開けっ放しにする、頻繁に開け閉めするなどの状況下では霜がつきやすい。また、扉のパッキンが破損してしっかり閉まらない場合も、霜が生じがちだ。

霜が大きくなると冷風の出口を塞ぎやすく、冷凍能力が低下しやすい。また、大きくなった霜が冷凍庫内のスペースを取ることでものをしまいにくくなり、扉を開けっ放しにする時間が長くなりがちだ。それにより余計な電力が使われ、電気代がかさみやすくなる。この場合は、霜取りをすると簡単に電気代を節約できるだろう。

ここからは、冷凍庫の簡単な霜取り方法を紹介する。霜の厚さや量によっておすすめの方法が異なるので、ご家庭の冷凍庫の状況を見て霜取りしよう。

とくに簡単なのは、タオルで霜取りをする方法だ。タオルを40℃ほどのぬるま湯で濡らし、霜を拭き取ろう。霜がタオルの温かさで溶け、簡単に落とせるはずだ。霜に厚みがある場合は、中の食材をいったんクーラーボックスに移してから運転を止め、霜がある程度溶けるのを待つとよい。霜が小さくなったらタオルで拭き取るか、完全に溶けるまで運転を停止させるのも手だ。

霜が大きくタオルで落とせない場合は、ヘラなどの道具を使って霜取りしよう。冷凍庫内を傷つけにくいゴムやシリコン製のヘラを用意し、霜を少しずつ落としていってほしい。取れた霜はタオルで拭き取るか、つかめる大きさならそのままシンクに流すと簡単だ。

上で紹介したように冷凍庫の霜取りは簡単だが、作業する際には注意したいポイントがある。失敗すると冷凍庫の変形や破損にもつながるので、霜取りの際は注意点をしっかり押さえておこう。

ドライヤーを使うと霜が簡単に溶けそうだが、1箇所に熱を当て続けると冷凍庫内が変形するおそれがある。基本的にはドライヤーを使わず、タオルで溶かすか自然に溶けるのを待つのが賢明だ。どうしてもドライヤーを使って落としたいなら、熱風を1箇所に長時間当てないよう気をつけよう。

厚い霜を道具で落とすとき、冷凍庫を傷つけそうな道具を使ってはいけない。たとえば先端が尖ったマイナスドライバー・アイスピック・ナイフなどは、手元が狂うと庫内を傷つけるおそれがある。もし誤って冷却用のパイプを刺してしまうと、穴が開いて故障するリスクも考えられる。道具を使う場合はシリコンなどの柔らかい素材でできた、先端が広いヘラなどを用いよう。

冷凍庫の霜取りが面倒なら、霜ができるだけつかないように予防しよう。霜を簡単に予防するには、冷凍庫の使い方に気をつけるとよい。

霜を抑えるには、冷凍庫の扉を開けたらすぐに閉めるよう意識することが大切だ。扉を開けている時間が長いと温かい空気が流れ込み、庫内で結露が生じてしまう。また食品を冷凍する際は、しっかり冷ましてから冷凍庫に入れてほしい。温かいままの食品を入れると庫内の温度が上がり、結露の原因になる。これらの使い方に慣れれば簡単に霜取りの手間を減らせるので、ぜひ心がけてみてほしい。

冷凍庫の霜取りは簡単にできるが、霜が大きいと溶かすまでに時間がかかる。そのため冷凍庫には、霜ができるだけたまらないよう工夫することが大切だ。霜がつきやすいと感じている人は、庫内に温かい空気がなるべく入らないよう、冷凍庫の使い方を見直してはいかがだろうか。