目次
1. トコジラミについて

別名ナンキンムシ(南京虫)とも呼ばれるトコジラミだが、中国由来というわけではない。シラミという虫とも関係ない。どのような害虫なのか、まずは敵の正体を知っておこう。
どんな害虫なのか?
トコジラミのトコは「床」のことで、ベッドなどで寝ているときに被害にあうことが多い。
トコジラミの正体は、カメムシの仲間だ。成虫の大きさは、5~8mm程度で、肉眼でも確認できる。1日に5~6個の卵を産み続け、一匹で数百個もの卵を産むといわれている。
どんな被害があるのか?
トコジラミは、人を刺す。暗くなって人が寝静まると活動を始め、人の体に取り付いて吸血する。刺された場所は、ダニに刺されたときのように赤く腫れあがって、猛烈なかゆみを伴う。
かき過ぎで皮膚が傷つき、そこから細菌が侵入して「トビヒ」のようになってしまう危険性もある。かゆみによって睡眠不足となり、神経障害を引き起こすこともある。一般的に、かゆみが治まるまで1~2週間かかる。
2. トコジラミを自分で退治する方法

トコジラミを見つけたら、どのように退治したらいいのだろう。
トコジラミの退治方法4選
【掃除機で吸い取る】
一番手っ取り早い退治方法は、掃除機で吸い取ることだ。ダニと違い、トコジラミは肉眼でも見えるので、掃除機で吸い取って退治していることが確認できる。掃除機をゆっくりと動かして、トコジラミが潜んでいそうな隙間を丹念に掃除しよう。
吸い取ったトコジラミは、掃除機の集じん袋の中で生きている可能性もある。すぐにビニール袋などで密封して、ゴミとして捨てるようにする。
【殺虫剤で退治する】
トコジラミの退治方法として、殺虫剤も効果がある。ただし、一般的な殺虫剤では効果がない。有効成分に「プロポクスル」「メトキサジアゾン」が含まれているかどうか確認する必要がある。購入するときには、お店の人にトコジラミに効果があるかどうか聞くといいだろう。
【粘着テープで取り除く】
トコジラミを退治するのに、粘着テープを使う方法も手軽だ。トコジラミの成虫、幼虫、卵を見える範囲で丁寧に取り除く。このとき、素手でつぶしてしまわないように注意しよう。トコジラミはカメムシの仲間なので、つぶすと体液から独特の臭いが出る。
【熱処理をする】
シーツや衣類に付いたトコジラミを退治するためには、熱処理が有効だ。80℃程度のお湯に5分以上浸けるか、コインランドリーの乾燥機で乾かすようにしよう。
3. トコジラミの発生を防ぐ方法

トコジラミは、外部から侵入してくる。トコジラミの発生を防ぐためには、どのような点に注意したらいいだろう。
掃除や目張り、不用品を廃棄するなどが基本
トコジラミは、宅配便などの段ボールに潜んで侵入してくるケースもある。段ボールは部屋の中に入れて置かず、できるだけ早く処分しよう。布団の周囲は、こまめに掃除機をかけやすいように、整理整頓しておく。トコジラミは隙間に潜んでいることが多いので、目張りをしてしまおう。
潜伏場所や外から持ち込まれるパターンも知っておこう
トコジラミは、繁殖力が旺盛だ。いったん、家に持ち帰ってしまうと大変なことになる。旅行や出張などで泊まることがあった場合、衣類などと一緒に持ち込んでしまう危険性がある。とくに、インバウンドで海外からトコジラミが持ち込まれることも多くなった。家に帰ってきたら、スーツケースなどにトコジラミが潜んでいないかチェックすることも必要だ。
4. トコジラミの発見は難しい!業者や保健所に相談することも検討しよう

トコジラミは、不衛生にしているから発生するものではない。人や物に紛れて移動するので厄介だ。もし、トコジラミが発生してしまったら、専門の駆除業者や保健所に相談してみよう。適切な退治ができないと、ひとつの部屋から、次々とトコジラミ被害が拡大してしまう。保健所に相談すれば、信頼できる専門業者を紹介してもらえるだろう。
結論
トコジラミは、吸血する害虫だ。トコジラミを退治する方法は、掃除機で吸い取る、殺虫剤を使う、粘着テープで退治するなどだ。トコジラミは環境に関係なく入り込んでくる。こまめに掃除をして、段ボールなどの不用品は早く処分することだ。トコジラミは退治するのが難しい害虫だ。なかなか退治できない場合は、保健所や専門業者に相談しよう。