目次
1. トイレの黄ばみの原因となる「尿石」

トイレブラシを使っても、なかなか落ちない尿石。尿石とはいったいどのような汚れなのだろうか。
尿の成分が固着したもの
尿の成分にはアンモニアだけでなく、カルシウムなどの有機成分が含まれている。この有機成分が尿素やタンパク質といった成分と化学変化を起こし、便器内で固着したものが尿石だ。文字通り石のように便器に固着するため、普通の掃除では、簡単に除去できない。
アルカリ性なので酸性洗剤が効果的
尿石は、固着している間に尿素がアンモニアに分解され、アルカリ性に変化する。アルカリ性を中和して汚れを落とすには、酸性の洗剤が効果的だ。尿石は、ほかの汚れも混じってしまうことはあるが、基本的にアルカリ性として考えていいだろう。
2. トイレの尿石を簡単に除去する方法

トイレの尿石を簡単に除去する裏技を使う場合、尿石のレベルを見極めることが大切だ。
酸性洗剤や尿石除去剤で除去する
尿石はアルカリ性であるため、酸性の洗剤を使って掃除をするのが基本だ。尿石が固着してそれほど時間がたっていない場合はクエン酸も効果があるが、もっと酸度が高いサンポールなどの酸性洗剤や尿石除去剤を使って除去する。
気になる尿石に直接かけるだけで、尿石を分解除去するので、一番楽な方法だ。ただし、便器の材質によっては酸性洗剤を避けた方がいいものもある。取扱説明書をよく読んでから使用するように注意しよう。
頑固な尿石にはラップでパックが効果的
酸性の洗剤をかけても、なかなか落ちない頑固な尿石には、ラップでパックする裏技をおすすめする。洗剤をかけても、尿石が固着した部分にとどまっていることは難しい。尿石の内部にまで浸透させるため、ラップでパックをして尿石を緩めてからこすり落とそう。
アルカリ性洗剤と酸性洗剤は絶対に混ぜないこと
尿石を落とす洗剤は酸性洗剤だ。塩素系の漂白剤などを混ぜると有毒ガスが発生する危険性がある。トイレにはいろいろな汚れが混在しており、カビ汚れも多い。カビを取るため、カビキラーなどを使って、さらに尿石を落とそうとすると、意図せず洗剤が混ざってしまう可能性もある。落としたい汚れで日を変えるなどして、洗剤を使い分けるようにしよう。
3. トイレの尿石を簡単に除去する裏技

洗剤だけでは落とせないトイレの尿石。それなら物理的に削ってしまう裏技を使ってみてはいかがだろう。
物理的に「削る」方法がある
尿石を長期間放置してしまうと、たとえ酸性洗剤を使っても落としきれないことがある。そのような場合には、物理的に削る裏技がある。使うのは耐水性のサンドペーパーだ。できるだけ目の細かいサンドペーパーでやさしく削ろう。
ただし便器は陶器製のため傷には要注意
サンドペーパーを使う裏技は、最終手段として行おう。便器を傷つけてしまうリスクが伴うからだ。便器が傷ついてしまうと、かえって傷に汚れがたまりやすくなってしまう。便器によっては、傷つきやすい素材を使っているものもあるため、サンドペーパーを使う前に取扱説明書で確認しておくことが大切だ。
4. トイレの尿石を防ぐにはこまめな掃除が一番

尿石は、1回の排尿で固着するわけではない。時間をかけてゆっくりと固着していくものだ。トイレの尿石を防ぐためには、尿が便器に長時間付着しないようにこまめな掃除をすることが大切だ。1週間に1度程度、便器全体を掃除するように心がけよう。結果的に、尿石を除去する大変な作業から解放される。
結論
トイレの黄ばみの原因は尿石だ。尿石は尿の成分が固着したもので、固まると簡単には除去できない。尿石はアルカリ性汚れなので、酸性洗剤を使うと効果がある。洗剤でも取れない頑固な尿石は、サンドペーパーで物理的に削り取る裏技がある。尿石を防ぐためには、こまめな掃除が大切だ。黄ばみのない清潔なトイレをキープしよう。