1. 辛みが気になるときの対処法
春に出回る新玉ねぎは、通常の玉ねぎとは異なり、収穫後すぐに出荷されるため、乾燥させずに販売されます。そのため、みずみずしく柔らかい食感が特徴で、サラダなど生食に適しています。甘みが強く、一般的には辛みが少ないため、基本的に下ごしらえをしなくても美味しく食べられます。
玉ねぎの辛みのもととなる成分は「硫化アリル」という栄養素で、健康に良いとされています。生で食べることで、この栄養素を効率よく摂取できますが、人によっては辛みが気になることもあります。そんなときは、以下の方法を試してみてください。
2. 方法その1:繊維を断つようにスライスする
新玉ねぎの辛みを和らげる最も簡単な方法は、「繊維を断つように切る」ことです。
・玉ねぎを横向きに置き、繊維を断ち切るように薄くスライスする
・繊維が壊れることで、辛み成分である硫化アリルが揮発しやすくなる
ただし、この方法だけでは辛みを完全に取り除くことはできません。さらに辛みを抑えたい場合は、次の方法と組み合わせるのがおすすめです。
3. 方法その2:水にさらして辛みを抜く
硫化アリルは水に溶けやすい性質があるため、水にさらすことで辛みを和らげることができます。
【方法】
1.新玉ねぎを薄くスライスする
2.たっぷりの水を張ったボウルに入れ、10分ほど置く
3.ザルにあげ、水気をしっかり切る
長時間さらすと、新玉ねぎの風味や栄養が損なわれるため、10〜15分を目安にしましょう。より辛みを抜きたい場合は、軽く塩もみしてから水にさらすのも効果的です。
また、水の代わりに「酢水(小さじ1〜2杯の酢を加えた水)」に5〜10分ほど浸すのも効果的です。これにより、短時間で辛みを抜きつつ、シャキシャキとした食感を保つことができます。
4. 方法その3:空気にさらして辛みを抜く
水にさらさず、空気に触れさせることで辛みを和らげる方法もあります。
【方法】
1.新玉ねぎを薄くスライスする
2.皿に重ならないように広げる
3.15分〜1時間ほど置いておく
硫化アリルは揮発性が高いため、空気にさらすだけでも辛みを和らげることができます。水にさらす方法に比べると時間はかかりますが、ビタミンB群やカリウムなどの栄養素を損なわずに済むのがメリットです。よりしっかり辛みを抜きたい場合は、ラップをかけて冷蔵庫で1〜2時間ほど置くのもおすすめです。
結論
新玉ねぎの栄養をできるだけ損なわずに摂取するには、生のまま食べるのが理想的です。しかし、辛みが強くて食べきれないのでは本末転倒です。今回ご紹介した辛みを和らげる方法は、それぞれ手間や時間、栄養素の残り方が異なります。ぜひ、いくつか試してみて、自分にとって最適な下ごしらえ方法を見つけてみてください。