1. 洗剤でまな板を洗うだけでは細菌は減らない?
洗剤を使ってまな板を洗うことは重要ですが、それだけでは細菌を完全に除去することはできません。
◾️まな板の細菌数は大幅に増加する
ダニ、カビなどの研究を行なっているエフシージー総合研究所環境科学室の実験によると、生の豚肉を切る前のまな板の細菌数は約300CFU/100㎠ですが、使用後には約15倍の4,500CFU/100㎠まで増加するとのこと。
さらに、洗剤をつけたスポンジで洗った後は5,600CFU/100㎠となり、かえって細菌数が増えることも確認されています。
◾️スポンジの細菌がまな板に移る
家庭用スポンジには1,000万CFU/100㎠もの細菌が付着していることも。
そのため、スポンジでまな板を洗うと、スポンジの細菌がまな板に移り、結果的に細菌数が増えてしまうのです。
◾️洗剤の役割は「除菌」ではなく「油汚れの除去」
洗剤には界面活性剤が含まれており、まな板に付着した油分や脂汚れを落とす役割があります。
しかし、細菌を完全に取り除くことはできません。
そのため、洗剤で洗った後には別途「殺菌」の工程が必要です。
2. 熱湯除菌は効果的?使用する際の注意点
まな板の殺菌方法として、最も手軽で効果的なのが熱湯を使った除菌です。
◾️熱湯をかけると細菌を死滅できる
熱湯をかけることで、まな板に付着した細菌はほぼ死滅し、使用前と同じくらい清潔な状態に戻せます。
◾️生肉を切った直後に熱湯をかけてはいけない
生肉を切った後のまな板にはたんぱく質が付着しています。
たんぱく質は約58〜60℃以上で凝固するため、いきなり熱湯をかけるとまな板の表面にこびりついてしまい、逆に汚れが落ちにくくなります。
必ず洗剤で洗ってから熱湯除菌を行いましょう。
◾️まな板が反らないように両面に熱湯をかける
まな板の片面だけに熱湯をかけると、急激な温度変化で変形することがあります。
必ず両面に熱湯をかけ、均一に温度を上げることが大切です。
◾️ポリエチレン製のまな板は熱湯に注意
ポリエチレン製のまな板は耐熱温度が約90℃と低いため、100℃の熱湯をかけると変形する恐れがあります。
ポットのお湯(90℃以下)を使うか、少し冷ましてからかけるようにしましょう。
3. アルコール除菌で手軽に清潔に
熱湯を沸かすのが面倒な場合は、アルコールスプレーを使用するのも効果的です。
◾️キッチン用アルコールスプレーを活用
まな板を洗った後にアルコールスプレーを吹きかけるだけで、簡単に除菌ができます。
スプレー後は自然乾燥させるか、すぐに使用する場合はキッチンペーパーで拭き取るのがおすすめです。
4. プラスチック製まな板の漂白方法
プラスチック製のまな板は、使い続けるうちに黄ばみや黒ずみが目立ってきます。
これを防ぐために、定期的に漂白するのがおすすめです。
◾️漂白剤を使った除菌方法
塩素系漂白剤を使うと、まな板の黄ばみを落としつつ、細菌を除去することができます。
1.まな板をキッチンペーパーや布巾で覆う
2.メーカー推奨濃度に薄めた漂白剤を用意し、まな板を30分浸す
3.30秒以上流水ですすぎ、風通しの良い場所で乾燥させる
スプレータイプの漂白剤を使う場合は、まな板全体にスプレーし、フライ返しなどで均一に広げ、30秒ほど放置してからすすぎましょう。
◾️木製のまな板には漂白剤はNG
木製のまな板に塩素系漂白剤を使うと、変色したり木目に薬剤が染み込んだりすることも。
そのため、木製のまな板には漂白剤ではなく、熱湯やアルコール除菌をおすすめします。
結論
まな板は洗剤で洗うだけでは殺菌できません。細菌の繁殖を防ぐためには、熱湯除菌やアルコール除菌など、素材に合った方法で除菌しましょう。
また、まな板を使った後はしっかり乾燥させることも重要です。
風通しの良い場所で乾燥させることで、細菌の繁殖を防ぐことができます。
日頃から適切にケアし、安心して調理できる環境を整えましょう。
また、まな板を使った後はしっかり乾燥させることも重要です。
風通しの良い場所で乾燥させることで、細菌の繁殖を防ぐことができます。
日頃から適切にケアし、安心して調理できる環境を整えましょう。