1. なぜ保存容器は匂いが移りやすいのか?
まずは、匂い移りの原因を知っておきましょう。
一見なめらかに見えるプラスチック容器の表面には、実は細かい凹凸があります。
このわずかな凸凹に油や匂いの成分が入り込むと、どうしても匂いが残りやすくなってしまいます。
さらにプラスチックは「親油性」という、油分を吸収しやすい性質もあるため、油を多く含む料理を保存すると、より匂いが定着しやすくなります。
2. 保存容器の匂い移りを取るおすすめの方法
ここからは、保存容器に移ってしまった匂いをすっきり落とす方法を紹介します。
どれも簡単にできるものばかりなので、気になったものから試してみてください。
【食塩】
食塩には、匂い成分を引き出す効果があります。
少量の水で湿らせた食塩を使い、スポンジや手で容器の内側をこすりましょう。
どのご家庭にもある塩で試せるのが魅力です。
【お酢】
お酢はアルカリ性の匂いを中和する働きがあります。
水とお酢を2:1の割合で混ぜた「酢水」を容器に入れ、ふたをしてよく振ったら、10~30分ほど置いてから洗い流しましょう。
原液を使うとお酢の匂いが残ることがあるため、薄めて使うのがコツです。
【お米の研ぎ汁】
お米のとぎ汁に含まれる「サポニン」には、油汚れや匂いのもとを落とす作用があります。
保存容器にとぎ汁を入れて軽く振り、30分ほど置いた後、洗い流しましょう。
【コーヒーかす】
乾燥させたコーヒーかすは、匂いや湿気を吸収する性質があります。
容器に入れてしばらく置くだけで、匂いを吸着してくれます。
飲み終えたあとのコーヒーかすを活用できるのも嬉しいポイントです。
【茶殻】
お茶を淹れたあとの茶殻も、コーヒーかすと同様に使えます。
しっかり乾かしてから容器に入れ、一晩置いておくだけで、自然と匂いがやわらぎます。
【重曹】
酸性の匂いには、アルカリ性の重曹が効果的です。
ぬるま湯に重曹小さじ2~3杯を溶かし、30分から1時間程度つけておきましょう。
その後、通常どおり洗い流せばOKです。
【炭】
炭には無数の細かな穴があり、匂いの成分を吸着してくれます。
保存容器に炭と少しの水を入れて一晩置けば、匂いがすっきり落ちます。
【アルコール】
食品に使えるアルコールスプレーを容器内に吹きかけ、自然に乾かすだけで油分が溶けて匂いが取れやすくなります。
ただし、使用するアルコールは食品に触れても安全なものを選びましょう。
【みかんの皮】
みかんの皮には油を落とす成分「リモネン」が含まれています。
耐熱容器にみかんの皮を入れて、電子レンジで約1分加熱してみてください。
油汚れとともに、気になる匂いも軽減されます。
【天日干し】
どの方法でも取れない頑固な匂いには、天日干しも有効です。
紫外線には消臭と殺菌効果があり、天気のよい日に風通しのよい場所で乾かしてみましょう。
ただし、長時間直射日光に当てると容器が変形する可能性があるため、数時間程度を目安に行いましょう。
3. 匂い移りを防ぐには?
■ラップを使う
保存容器に直接食材を入れず、ラップを敷いてから入れると、容器に匂いや色が付きにくくなります。
取り出したあとの洗い物もラクになりますよ。
■プラスチック以外の容器に変える
ガラス製の保存容器に変えるだけでも、匂いや色移りをグッと防ぐことができます。
におい移りしにくく、油っぽい料理にも安心して使えますよ。
結論
保存容器にしみついた匂いは、家庭にあるもので意外と簡単に取り除けます。
どれも特別な道具を使わずにできるので、気になったものから気軽に試してみてくださいね。
どれも特別な道具を使わずにできるので、気になったものから気軽に試してみてくださいね。