1. 座り姿勢が悪いと起こる不調とは
◾️肩こりの原因は「猫背」にあり
猫背とは、肩が前に落ちて背中が丸くなる姿勢のこと。
頭が前方に突き出るため、それを支える肩や背中の筋肉に負担がかかり、肩こりが発生します。
特に頭の重さは体重の約1割とも言われ、長時間支えるのは体に大きな負担となります。
◾️腰へのダメージも無視できない
「座っていると楽」と思われがちですが、実は悪い姿勢で座り続けると腰回りの筋肉や神経に疲労がたまり、腰痛の原因になります。
特に浅く腰かけ、背中を丸める座り方は腰に大きな負担をかけるため、注意が必要です。
◾️呼吸の浅さや集中力の低下も
姿勢が悪いと肺が圧迫され、深く呼吸をすることが難しくなります。
これにより酸素の供給が滞り、集中力の低下や頭がぼんやりする感覚を引き起こすこともあります。
◾️骨盤のゆがみは全身に影響
骨盤のゆがみは、腰痛だけでなく血流や代謝の悪化にもつながります。
座っているときに片方のお尻だけに重心がかかっているなど、偏った姿勢を続けると骨盤が少しずつずれてしまいます。
2. 姿勢を整える椅子の選び方
◾️膝でも体を支える椅子が人気
「バランスチェア」や「ニーリングチェア」と呼ばれるタイプの椅子は、お尻だけでなく膝でも体重を支える構造になっており、座るだけで自然と姿勢が整います。
背筋が自然と伸び、無理なく正しい姿勢を保つことができます。
◾️素材やクッション性もチェックを
長時間の使用を想定するなら、座面や背もたれのクッション性が重要です。
張地が薄いものは早く摩耗してしまうこともあるため、丈夫な素材であるかも確認しましょう。
特にニーリングチェアでは膝当て部分の柔らかさも大切です。
◾️肘掛けや背もたれの有無もポイント
肩への負担を軽減したい方には、肘掛けつきの椅子がおすすめです。
また、疲れたときに少しもたれたい方には背もたれのあるタイプが向いています。
反対に、姿勢維持を重視するなら背もたれなしの方が良いこともあります。
◾️高さ調整できるかも忘れずに
机に対して自分の姿勢を合わせるには、椅子の高さ調整ができるかどうかが重要です。
調整できれば、どんな机にもフィットさせやすくなり、快適に作業ができます。
3. 正しい座り方の基本を知ろう
◾️「骨盤を立てる」が最大のコツ
正しい座り方の第一歩は、骨盤を立てることです。骨盤が後ろに倒れてしまうと、背骨が丸まり猫背になります。
これを防ぐためには、まず椅子に深く腰掛け、お尻をやや突き出すように前傾させます。
その状態から背筋をまっすぐ起こせば、骨盤が立った状態を作れます。
◾️無理なく姿勢をキープするには?
姿勢を意識しても、時間が経つと崩れてしまうという方も多いでしょう。
その場合は、姿勢を自然に支えてくれる椅子の力を借りるのもひとつの方法です。
意識だけに頼らず、快適に過ごせる環境を整えることも大切です。
結論
姿勢の悪さは、肩こりや腰痛などの不調を引き起こすだけでなく、集中力の低下や代謝の悪化にもつながります。椅子に座るときは骨盤を立てて背筋を伸ばすことが基本です。それでも姿勢が保てない場合は、体をサポートしてくれる椅子を取り入れることで、日々の疲労を軽減し、快適なデスクワークが実現できます。