1. バナナの缶詰がない理由
缶詰に加工できる果物とできない果物には明確な違いがあります。
バナナが缶詰に不向きな理由を見てみましょう。
◾️味や見た目の変化
缶詰は長期保存を目的としているため、必ず加熱殺菌の工程を経ます。
みかんやパイナップルは加熱しても味や見た目に大きな変化がありませんが、バナナは高温加熱すると色や風味が損なわれてしまいます。
その結果、黒ずんだ見た目になり、食感や甘さも損なわれてしまうため、商品化は難しくなります。
同じ理由で、メロンやスイカも缶詰にはなっていません。
日本では明治時代以降、さまざまな果物を缶詰に加工しようと試みられました。
その中で残ったのは、加熱処理に耐えられる果物だけです。
バナナは缶詰には向きませんが、冷凍保存なら美味しさを保てます。余ったときは冷凍するのがおすすめです。
2. バナナ以外にも...!あの人気フルーツの缶詰がない理由
バナナ以外にも、イチゴの缶詰を見かけないのはなぜでしょうか。
◾️加熱で変色するイチゴ
イチゴは加熱すると柔らかくなり、色素も水に溶けやすいため、シロップ漬けにすると白っぽく変色してしまいます。
缶詰といっても、ジャムのように原形をとどめない状態になってしまうため、商品化には不向きです。
また、バナナやイチゴは輸入によって年中新鮮な状態で流通しているため、わざわざ缶詰にして長期保存する必要がないのです。
3. 海外で販売されるバナナの缶詰
日本では見かけないバナナやイチゴの缶詰ですが、海外では実際に販売されています。
◾️海外のバナナ缶詰
海外のバナナ缶詰は見た目も味も、日本で親しまれているフレッシュバナナとは大きく異なります。
色は黄色ではなく薄いピンク色に変わり、ねっとりとした食感は失われます。
さらに繊維が口に残りやすく、食べ心地も全く別物。開封後はすぐに黒く変色するため、保存性にも課題があります。
日本では輸送技術や保管体制が整っているため、フレッシュな状態で全国に届けられます。
缶詰にしなくても新鮮なまま流通できるのは、日本の物流の強みといえるでしょう。
一方で、海外にはイチゴをそのまま缶詰にした商品も存在しており、「新感覚スイーツ」として楽しむ人もいるようです。
結論
バナナの缶詰が存在しない理由は、加熱処理で味や見た目が損なわれるからです。
日本ではフレッシュな状態で流通できるため、缶詰にする必要もありません。
海外ではバナナやイチゴの缶詰も見られますが、日本の輸送技術や保存環境を考えれば、缶詰がないのはむしろ自然なことといえるでしょう。
日本ではフレッシュな状態で流通できるため、缶詰にする必要もありません。
海外ではバナナやイチゴの缶詰も見られますが、日本の輸送技術や保存環境を考えれば、缶詰がないのはむしろ自然なことといえるでしょう。
