【効率の鬼】が伝授！キッチンの『大掃除』を“楽してキレイに”仕上げる時短テク

キッチンには油汚れや水垢など、性質の異なる汚れが混在しています。
まずは汚れに合わせて洗剤や道具を準備しておくと、大掃除がスムーズに進みます。

◾️汚れの性質に合わせた洗剤選び
キッチンの大掃除では、中性洗剤・アルカリ性洗剤・重曹・クエン酸など、いくつかの洗剤を使い分けると効率的です。
コンロや電子レンジ、換気扇などは油汚れやホコリが多く、油汚れは酸性のため、アルカリ性洗剤で中和させると落としやすくなります。
一方、シンクや水栓には水垢や石けんカスがたまりやすく、水垢汚れはアルカリ性なので、酸性の洗剤を使って中和しながら落とすのがポイントです。

◾️身近なものを掃除道具として活用
キッチンの頑固な油汚れや焦げ付きには、タワシ・スポンジ・雑巾・ゴム手袋などの基本的な道具に加え、家にある身近なものも活用できます。
使い古した歯ブラシや割りばしは、細かいスキマの汚れをかき出すのに便利です。
また、ラップやキッチンペーパーを汚れの上にかぶせてパックすれば、洗剤がとどまりやすく、汚れをふやかして落としやすくなります。

キッチンの大掃除を効率よく進めるには、「高いところから低いところ」「時間がかかるところは先に」という2つのルールを意識することが大切です。


◾️「高いところから低いところ」を意識する
掃除は基本的に、高い場所から低い場所へと順番に進めます。
低い場所から始めてしまうと、あとで上の汚れやホコリが落ちてきて、二度手間になってしまうためです。
キッチンの場合は、「換気扇・吊り戸棚」→「コンロ・シンク」→「床」という順番で進めると効率的です。


◾️「時間がかかるところを先に」取りかかる
キッチンは油汚れや焦げ付きが目立ち、つい後回しにしたくなる場所ですが、大掃除ではあえて汚れのひどいところからスタートするのがコツです。
換気扇やコンロまわりの五徳などは、アルカリ性洗剤を溶かしたお湯に浸け置きして汚れを浮かせておき、その間にほかの場所を掃除すると時間を有効に使えます。

準備と順番が決まったら、実際に場所ごとの掃除に取りかかりましょう。
換気扇・コンロ・シンクの3か所は、特に汚れがたまりやすいポイントです。


◾️換気扇の掃除手順
換気扇は「大掃除のときしか触らない」ということも多く、しつこい油汚れが溜まりがちです。
安全に作業しながら、浸け置きも併用して掃除します。
①換気扇の電源を抜き、カバーやフィルターを外す。
②カバーを外すと見えるファンを、固定ネジを外して取り外す。
③外したパーツにアルカリ性洗剤を直接吹き付けて汚れを落とす。
④頑固な油汚れは、シンクにお湯を張りアルカリ性洗剤を溶かした中にパーツを入れ、約2時間浸け置きする。
⑤浸け置き後、スポンジなどで汚れをこすり落とす。
⑥レンジフードの内側・外側を拭き掃除する。内部はデリケートなため、雑巾にアルカリ性洗剤を吹きかけてから拭き取り、水拭き・乾拭きで仕上げる。


◾️コンロの掃除手順
ガスコンロは五徳やバーナーキャップに焦げ付きが残りやすい場所です。
ここも浸け置きとパックを組み合わせて効率よく落とします。
①五徳・魚焼きグリルの部品・バーナーキャップなど外せるパーツをすべて、アルカリ性洗剤を溶かしたお湯に浸けておく。
②コンロ本体にアルカリ性洗剤を吹きかけ、熱めのお湯で絞った雑巾をかぶせて約10分パックする。
③パック後、スポンジなどで汚れをこすり落とし、残った洗剤をきれいに拭き取る。
④浸け置きしていたパーツをスポンジでこすり洗いし、水ですすいで乾かす。


◾️シンクの掃除手順
シンクまわりは「水垢」と「ヌメリ」が主な汚れです。
クエン酸を使ったパックで、水垢を効率よく落とします。
①スプレー容器に水200mlとクエン酸小さじ1を入れてクエン酸水を作る。
②クエン酸水をたっぷり含ませたキッチンペーパーをシンク全体に貼り付ける。
③約30分放置したあと、貼っていたキッチンペーパーでシンクをこすり洗いする。
④クエン酸をしっかり洗い流したあと、排水口のゴミを取り除きます。
⑤パイプ洗浄剤を排水口にかけ、表示どおりの時間放置する。クエン酸など酸性の洗剤と、塩素系のパイプ洗浄剤は混ざると有毒ガスが発生するため、必ずクエン酸を十分にすすいでから行う。
⑥最後に水でよくすすぎ、全体を流して完了。

大掃除でせっかくきれいにしたキッチンは、できるだけ長くその状態を保ちたいものです。
日ごろのちょっとした習慣で、次の大掃除をぐっと楽にできます。


◾️使ったあとにひと拭きする習慣をつける
キッチンの汚れは、少しずつ積み重なって頑固な汚れになります。
調理後に濡れた雑巾で飛び散った油や水滴をさっと拭いておくだけでも、汚れが蓄積しにくくなり、大掃除の負担が軽くなります。


◾️モノの定位置を決めて散らかさない
キッチンは調理器具・食器・調味料・食材で散らかりやすい場所です。
モノが出しっぱなしになっていると、油が飛んでも拭き取りづらくなります。
それぞれのモノの置き場所を決めて必ず戻す習慣をつけると、キッチンまわりがスッキリし、汚れにも気づきやすくなります。普段から片付いていれば、大掃除では普段手が回らない場所を中心に掃除するだけで済みます。

キッチンの大掃除を効率よく進めるには、「高いところから低いところ」「時間がかかるところから先に取りかかる」というルールと、汚れの性質に合った洗剤選びがポイントです。
換気扇・コンロ・シンクを順番に掃除し、日ごろのひと拭きや片付けを習慣にすることで、次の大掃除がぐっと楽になりますよ。