1. 裂き方が真逆!東西の違いの始まり
うなぎの蒲焼きの最古の記録は1399年(応永6年)で、当時の食文化の中心だった京都が発祥とされています。最初は頭から背にかけて丸ごと串を打ち、塩だけで焼いたシンプルなものでした。栄養や脂肪分を求めて食べられていたようです。
やがてうなぎを裂いてタレで味付けする蒲焼きスタイルが広まりますが、ここで東西の違いが生まれます。商人文化の関西では「腹を割って話す」という縁起を担いで腹開きが主流になりました。一方、武士文化の関東では腹開きが「切腹」を連想させるとして避けられ、背開きが定着したとされています。料理人の技術面で腹開きが難しかったからという説もあります。
2. 関西は「焼き」、関東は「蒸し」
◾️ 技術で勝負する関西スタイル
関西では焼きの技術を極めることでうなぎを柔らかく仕上げます。金属製の串を縦に打ち、頭やひれをつけたままじっくりと長時間焼き上げるのが特徴です。ご飯に挟んで提供されるため、最後にご飯の蒸気でさらに蒸されることも計算に入れて焼き上げます。
◾️ 工夫で勝負する関東スタイル
気の短い江戸っ子のニーズに応えるべく、いかに早く柔らかく仕上げるかを追求したのが関東スタイルです。背開きの際に背びれを切り落とし、一度白焼きにしてから蒸し器で蒸して待機させます。注文が入ったらタレにつけて短時間焼いて仕上げます。短めに切ったうなぎに横方向から竹串を打つのも関東ならではです。
3. 食べ比べてみよう!東西それぞれの味わい
◾️ 関西風の特徴
蒸す工程がないため提供に少し時間がかかりますが、その分皮目はパリパリでカリッと香ばしく仕上がります。脂がしっかり残ってジューシーな味わいで、タレは上からかけるスタイルのためトロッとしており、やや濃いめでコッテリした味付けが多い傾向にあります。
◾️ 関東風の特徴
蒸す工程が入るためとろけるような柔らかさが特徴で、皮は箸で切れるほどです。蒸す際に余分な脂が落ちるためさっぱりとした味わいになり、タレは比較的甘さ控えめなことが多いです。ご飯のお供としてはもちろん、串焼き単品でおつまみとして楽しむこともできます。
結論
関西風と関東風の蒲焼きは、裂き方や調理工程などに違いがあります。関西風・関東風それぞれに異なる魅力があるため、自分の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。うなぎ屋を訪れる機会があれば、自分好みのスタイルをじっくり選んでみてください。
