1. 玄関ドアの錠前の種類
ドアに取り付けられている施錠機構全体を「錠前」といいます。錠前は大きく「鍵で施解錠する錠前」と「キーレス錠前」の2種類に分かれます。
◾️ 鍵で施解錠する錠前
シリンダー箱錠・プッシュプル錠・シリンダー円筒錠・インテグラル錠・引き違い戸錠などがあり、鍵穴に鍵を差し込んで施解錠します。種類によっては防犯上の安全性が低いものもあります。金属製の鍵以外では、カードキーを使用するカードキー錠もあります。
◾️ キーレス錠前
近年は、賃貸物件でも暗証番号錠の採用が増えています。ほかにも生体認証錠やリモコン錠があります。セキュリティ効果は高いですが、電池切れなど従来の鍵にはないデメリットもあるため、暗証番号の管理や、入力時に周囲から見られないよう注意が必要です。
2. シリンダーを使用する鍵の種類と防犯性
シリンダーに金属製の鍵を差し込んで施解錠するタイプは、種類によってはピッキングや複製のリスクがあります。主な種類と防犯性をご紹介します。
◾️ ディスクシリンダーキー
鍵の両側に切り欠きがある、一昔前に普及していたタイプです。差込穴が縦向きで防犯性が非常に低く、廃盤になっているメーカーもあります。
◾️ ディンプルシリンダーキー
鍵の表面に複数のくぼみが設けられた形状で、複製されにくくピッキング対策にも有効です。防犯性が高い反面、合鍵の作成に数日かかり費用も数千円と高額です。
◾️ ロータリーディスクシリンダーキー
鍵の両側に切り欠きがあり、現在も広く使用されているタイプです。差込穴が横向きで、ディスクシリンダーキーの防犯上の弱点を改良したものです。比較的安価で、交換しやすいタイプです。
◾️ ピンシリンダーキー
鍵の片側だけに切り欠きがあり、シリンダー内部のピンと切り欠きが合うことで施解錠する仕組みです。ピッキング被害に遭いやすいとされていますが、合鍵を安価に作れるメリットがあります。現在は、防犯性を向上させたタイプのピンシリンダーキーもあります。
◾️ マグネットタンブラーシリンダーキー
切り欠きやくぼみがなく、磁力で施解錠するタイプです。不正解錠されにくく高い防犯性を備える一方で、磁石の劣化などにより性能が低下する場合があるため、定期的な点検や交換が必要になることがあります。
3. シリンダー錠前の基礎用語
鍵を紛失した場合や交換を検討する際に知っておくと役立つ用語をご紹介します。シリンダーは、鍵を差し込んで施解錠を行う機構(鍵穴部分)のことで、サムターンは室内側にある手で回して開閉する金具です。デッドボルトは、シリンダーやサムターンの操作によって扉から突き出すかんぬき部分で、壁の枠に差し込まれることで施錠されます。レバーハンドルはドアの取っ手で、ラッチボルトはレバーハンドルと連動し、扉の開閉を行うための斜めになった金具です。ケースはこれらが収められている箱で、フロントは、扉の側面に見える金属プレートのこと、ストライクはラッチボルトやデッドボルトを壁側で受ける金具のことです。
結論
鍵は種類ごとに防犯性能が異なるため、現在使用している鍵の種類を確認しておくことが大切です。防犯性が低いディスクシリンダーキーが設置されている場合は、ディンプルシリンダー錠への交換や、補助錠の設置を検討するとよいでしょう。キーレス錠前も選択肢のひとつとして、ご自宅の防犯対策を見直してみてくださいね。
