1. 油性ペンの汚れが落ちにくい原因
落ちにくさには、いくつかの成分が関係しています。
◾️油分が含まれている
サインペンには油性と水性があり、油性ペンには油分が含まれています。油分は水と馴染みにくいため、洗濯だけでは簡単に落とせません。
◾️塗料タイプの着色剤である
着色剤には、水や油などに溶けず粒子として存在する「顔料」と、液体に溶けて素材に染み込みやすい「染料」があります。油性ペンには染料を使用したものがあり、素材の内部まで色が染み込むことで落としにくくなる場合があります。
◾️樹脂や定着剤が含まれている
油性ペンのインクには、着色剤のほか、樹脂や溶剤などが含まれており、乾燥後に素材へ定着しやすい性質があります。
2. 素材別の油性ペンの落とし方
素材によって効果的な落とし方が異なります。
◾️プラスチックの場合
エタノールや除光液などの溶剤を柔らかい布に含ませて拭き取る方法と、消しゴムや研磨剤で表面を削り取る方法があります。溶剤はプラスチックを白く変色させることがあるため、最小限の量で使いましょう。削る場合は傷を付けないよう注意が必要です。
◾️木の机の場合
木製の机は、塗装や表面加工によってエタノールで変色・変質する可能性があるため、まず取扱説明書を確認し、目立たない場所で試してから適した方法で落としましょう。
◾️服の場合
除光液やクレンジングオイルを使いましょう。色物は色落ちの恐れがあるため、目立たない場所で事前に試すのがおすすめです。汚れの裏側にあて布をし、除光液やクレンジングオイルを垂らして、別の布でトントンと叩きながらあて布に汚れを移していきます。
◾️肌の場合
肌に付いた油性ペンは、時間の経過とともに皮脂や洗浄によって徐々に薄くなることがあります。無理にこすらず、肌への刺激が少ない方法で落としましょう。すぐに落としたい場合は、クレンジング剤などを使ってやさしくなじませ、洗い流しましょう。肌への刺激を避けるため、強くこするのは控えてください。
◾️革製品の場合
革製品は素材を傷めたり変色させたりする可能性があるため、自己判断で漂白剤や研磨剤を使用せず、専門業者へ相談しましょう。
合皮は素材や表面加工によってエタノールで変色・劣化する可能性があるため、自己判断での使用は避け、まず取扱表示を確認しましょう。
使う場合は色落ちすることがあるため、事前に目立たない場所で確認しましょう。
エタノールで軽く汚れを落としたあと、クリームクレンザーを円を描くように擦り込み、塩素系漂白剤を含ませた綿棒で跡をなぞるように処理します。最後に水拭きすれば完了です。
◾️壁の場合
壁紙の素材を確認したうえで、目立たない場所で試し、使用可能な場合のみエタノールを少量含ませた布でやさしく拭き取りましょう。メラミンスポンジは表面を削って汚れを落とす性質があるため、壁紙の種類によっては使用を避けましょう。
◾️窓ガラスの場合
除光液を使いましょう。ガラスは非多孔質のため、油性ペンのインクが内部まで浸透しにくく、表面の汚れとして落とせる場合があります。研磨剤入りの洗剤や硬いスポンジは傷の原因になるため避け、柔らかい布で少しずつ拭き取りましょう。
3. 紙に付いた油性ペンは落とせる?
基本的に紙への油性ペンは落とせませんが、表面がツルツルにコーティングされている紙であれば、ある程度落とせることがあります。エタノールを少量布に含ませて軽く擦りましょう。ただしコーティングごと溶けてしまう可能性があるため、必要最小限にとどめることが大切です。
結論
油性ペンが落ちにくいのは、油分を含む塗料タイプの着色剤に加え、樹脂や定着剤が使われているためです。エタノールや除光液を使えば落とせる場合もありますが、素材によって適した方法は異なります。服や革製品などのデリケートな素材は、必ず目立たない場所で試してから作業しましょう。油性ペンの汚れだからと諦めず、試してみてくださいね。
