1. 朝の筋トレがもたらす効果・メリット

朝の筋トレは、早起きが苦手な人にとって眠気との戦いになるだろうが、夜の筋トレにはない効果・メリットもある。朝に筋トレする効果・メリットには、次のようなことが挙げられる。
筋肉増強に関わるホルモンの分泌が高い
男性ホルモン「テストステロン」は、筋肉増大に関わるホルモンである。テストステロンは睡眠中に分泌されるため、朝はテストステロンの分泌値が高い。つまり朝の筋トレは筋肉がつきやすいのだ。ただし寝不足や質の低い睡眠ではテストステロンの分泌も少ないので、筋トレと並行して睡眠の質を高める努力をしよう。
代謝が活発になるため脂肪燃焼効果が高い
筋トレのような無酸素運動をした後は、しばらくカロリーの燃焼効率が高まる。これを運動後過剰酸素消費量(EPOC)というのだが、筋トレを朝おこなえば、一日を通してエネルギー消費量が高まるため、同じ行動量でも脂肪燃焼効果が高い。
脳が活性化して仕事がはかどる
朝の筋トレは血行を良くするため、仕事への集中力を高めてくれる効果がある。朝に弱く、午前中は頭がぼんやりしてしまう人もいるだろうが、朝の時間を活用して筋トレすることで、仕事の効率が高まるだろう。また夜は自然とよい眠りにつけるため、生活のリズムを整えるという効果・メリットもある。
2. 朝の筋トレで注意しておきたいポイント

朝の筋トレを効果的におこなうために、次のポイントに注意しておこう。
軽いエネルギー源の摂取と水分補給をしてから
起床後何も食べずに筋トレをすると、エネルギーが切れてしまい筋肉を疲れさせることになる。そのため、バナナ1本など、軽いエネルギー源をとってから筋トレを始めた方がよい。このとき食べ過ぎると消化不良になるので、消化のよい食べ物を軽くとるのがポイントだ。また睡眠中は汗をかいているので、水分を補給しておかないと筋トレ中に脱水症状を起こす可能性がある。体を動かす前には必ず水分を摂取しておこう。
筋トレは起床から2時間程度経ってから
起床してすぐは体温が低いため、筋肉も動きにくい状態だ。そのような状態で筋トレをするとケガをしやすいので注意が必要である。体が目覚めるまで起床後2時間程度は経ってから筋トレを始めるようにしよう。そのため朝に筋トレをするなら普段よりも早起きする必要がある。寝不足になると質のよい睡眠がとれないため、早寝の習慣をつけたいものだ。
負荷をかけすぎないように
朝からハードな筋トレをおこなうと、疲れを回復しようとして仕事中に睡魔が襲ってくる可能性がある。とくに筋トレの初心者は、負荷が重くなりすぎないよう筋トレの時間を短めにするのがポイントだ。
3. 朝の筋トレに向いているおすすめメニュー

朝の筋トレには負荷が低いメニューが向いている。筋トレを朝おこなうときのおすすめメニューを2つ紹介しよう。
スクワット
朝の筋トレにおすすめメニューの1つは、簡単なのに効果が高い「スクワット」だ。スクワットは腹筋よりカロリー消費量が多く、大きい筋肉を鍛えられるのでダイエット効果が高いトレーニングである。正しいフォームでおこなえば高い効果が期待できるので、フォームが崩れないように意識しておこう。
スクワットのやり方は、まず足を肩幅より広めに開き、つま先は外向きにする。背筋を伸ばし、息を吸いながら膝を90度まで曲げる。このとき膝がつま先より前に出ないように気をつけよう。少しの間キープしたら、息を吐きながら元の姿勢に戻る。20回×2セット、30回×3セットなど、自分に適した負荷や回数から始めよう。
スクワットのやり方は、まず足を肩幅より広めに開き、つま先は外向きにする。背筋を伸ばし、息を吸いながら膝を90度まで曲げる。このとき膝がつま先より前に出ないように気をつけよう。少しの間キープしたら、息を吐きながら元の姿勢に戻る。20回×2セット、30回×3セットなど、自分に適した負荷や回数から始めよう。
スタンディングカーフレイズ
2つめのおすすめメニュー「スタンディングカーフレイズ」は、ふくらはぎの下腿三頭筋(かたいさんとうきん)を鍛えるトレーニングである。やり方は、まず足を腰幅に開き、ゆっくりとかかとを上げ、1秒キープしてからかかとを下げる。30回×3~5セットで、1セット終わったら1分ほど休憩を取ろう。かかとを上げ下げするときは、回数をこなすよりも1回ずつゆっくりおこなうことが重要である。規定回数以上やりすぎると、筋肥大を抑えてしまうので注意しよう。
結論
早起きが苦にならない人なら、朝は早めに起きて筋トレの時間を作ることができるだろう。朝に適度な負荷の筋トレをすれば、体を鍛えるだけでなく仕事中に集中力が増すというメリットもある。朝の筋トレで一石二鳥を狙ってはいかがだろうか。