目次
- 1. 腰の回りにある筋肉とその役割
- 2. 腰回りの筋トレ効果は?腰痛の緩和にもつながる?
- 3. 腰回りを鍛えるのにおすすめの筋トレメニュー3選
- 4. 腰痛の緩和効果が期待できる筋トレメニュー3選
- 5. 腰回りを筋トレする際に注意したいポイント
- 6. 腰回りを筋トレしたあとはストレッチをしよう
- 床(マットなど)の上に仰向けになる
- 両手のひらを頭の下(後頭部)に置き、膝を直角に曲げて軽く持ち上げる
- 片足の膝を胸に引き寄せると同時に、ヘソを覗き込むように上半身も起こす
- 右膝と左肘が軽く触れるように上半身を捻る
- 触れたら元の姿勢に戻る
- 左右それぞれ20回×2セットを目安に繰り返す
- 床(マットなど)の上に仰向けになる
- ヘソを覗き込むようなイメージで、頭を床から少し浮かせる
- 脇の下を45度くらい開き、腕を伸ばして腰の横へ置く(手のひらは床)
- 足を床から少し浮かし、膝を腹部へ引き上げる
- 限界まで引き上げたところで止める
- 足をゆっくり真っ直ぐに戻す
- 15回×3セットを目安に繰り返す
- 背筋を伸ばして立ち、肩幅くらいに両足を開く
- 左右どちらかの足を1歩前に出す
- 出したほうの膝を曲げる
- 出したほうの足の太ももと床が平行になるまで腰をゆっくり下ろしていく
- ゆっくり元の姿勢に戻る
- 左右交互に10回×3セットを目安に繰り返す
- 床(マットなど)の上に仰向けになって膝を曲げる(立てる)
- 息を大きく吸い込んでお腹を膨らませる
- 息をゆっくり吐きながら、限界までお腹を凹ませていく
- お腹を凹ませた状態をキープしながら、浅い呼吸を繰り返す
- 30秒ほどキープしたら脱力して元の姿勢に戻る
- 1回から始め、慣れてきたら回数を増やす
- 床(マットなど)の上にうつ伏せになる
- 両腕の肘から先と、つま先だけで体を持ち上げて支える
- 頭からかかとまで一直線にする
- 背中が丸まらないよう、肩甲骨を少し寄せる
- 一直線をキープしたまま30秒〜1分静止する(自然な呼吸で)
- 30秒×3セットを目標に繰り返す
- 床(マットなど)の上に仰向けになる
- 足の裏を床につけたまま膝を曲げる(立てる)
- 両腕は脇をやや開いた状態で伸ばし、腰の横あたりに置く(手のひらは床)
- 大殿筋をギュッと絞り、肩〜膝が一直線になるように股関節を持ち上げる
- 持ち上げたところで3秒キープし、元の姿勢に戻る
- 15回を目標に繰り返す
1. 腰の回りにある筋肉とその役割

そもそも腰回りにはどういった筋肉があるのか、その役割なども含めて簡単に解説する。
腰の筋肉「腸腰筋」とは?
腰には「腸腰筋(ちょうようきん)」と呼ばれる筋肉がある。その文字からもイメージできるように、腸や腰の周辺にある筋肉のことで、いわゆるインナーマッスルに分類される。姿勢を維持したり歩く動作に関わったりする重要な筋肉で、厳密には「大腰筋(だいようきん)」「小腰筋(しょうようきん)」「腸骨筋(ちょうこつきん)」の3つから構成されている。それぞれ詳しく解説しよう。
大腰筋
上半身の体幹部から下半身にまたがるインナーマッスルであり、姿勢維持に欠かせない筋肉が大腰筋だ。股関節の屈曲に関与する大切な役割を担っており、足を持ち上げたり歩行を促したりする際も欠かせない筋肉である。大腰筋が衰えるとぽっこりお腹や猫背などを招くことがあるため、スマートな体型や姿勢を維持するためにも意識的に筋トレすることが大切だ。
小腰筋
およそ50%もの方に筋力不足が見られるという筋肉が小腰筋だ。小腰筋が不足しても腸腰筋そのものの動作には支障がないといわれているが、そうはいっても無意味な筋肉ではない。小腰筋もほかの筋肉と同様で股関節の動作に関わる働きがある。
腸骨筋
骨盤よりもお腹側にあり、腸骨から大腿骨へまたがってついているのが腸骨筋だ。主に股関節を外側へ回転させる働きがあり、大腰筋や小腰筋と同様に股関節の屈曲にも大きく関係している。腸骨筋が衰えると股関節の動きに支障をきたし、スムーズな動作が難しくなることがある。日常生活の動作に欠かせない筋肉なので、筋トレで筋力アップを目指そう。
2. 腰回りの筋トレ効果は?腰痛の緩和にもつながる?

腰回りの筋トレをすることによって期待できる効果について解説する。
体の歪みの改善効果
腰回り(=お腹や股関節周辺)の筋肉は体の芯になる部分だ。ここを筋トレで鍛えることにより、体のバランスがよくなる効果、歪みの改善効果が期待できる。
ぽっこりお腹の改善効果
ぽっこりお腹の要因のひとつに大腰筋の衰えがある。骨盤を正しい位置に保つことができなくなることでお腹周りが出てしまうというものだ。腰回りの筋トレで引き締めると同時に骨盤を正しい位置で安定させることができれば、ぽっこりお腹の改善にもつながっていくだろう。
姿勢の改善効果
同じく猫背といった姿勢の問題にも大腰筋が関わっていることがある。腰回りの筋トレだけで直ちに改善するとはいえないが、大腰筋の衰えが要因のひとつになっているのであれば、筋トレをする意味は大いにあるだろう。
腰痛の緩和効果
腰回りの筋トレをすることで腹直筋や腹斜筋といったアウターマッスル、腹横筋や多裂筋、骨盤底筋群といったインナーマッスルが鍛えられれば、腰椎がしっかり支えられて安定する。その結果、腰にかかる負担が軽減されるため、腰痛の改善(緩和)効果も期待できる。
3. 腰回りを鍛えるのにおすすめの筋トレメニュー3選

腸腰筋を鍛えるには、それを構成する3つの筋肉それぞれにアプローチする筋トレが効果的といわれている。ご家庭でも手軽におこなえる筋トレメニューを選んだので、ぜひ取り入れてみよう。
大腰筋の筋トレには「バイシクルクランチ」
バイシクルクランチは自転車を漕ぐようなイメージでおこなう筋トレだ。大腰筋を鍛えることで姿勢が正されれば、ぽっこりお腹や猫背の解消効果が期待できる。同時に、股関節の動きが強化されることで足を持ち上げる動作がスムーズになる、つまずきや転倒防止に繋がるといった効果も期待できる。
小腰筋の筋トレには「ニーレイズ」
ニーレイズの効果を高めるコツは、腹筋が収縮していることを意識するとともに自然な呼吸を心がけることだ。膝を屈折させる際は反動を使わず、小腰筋にしっかり効かせることも重要である。
腸骨筋の筋トレには「レッグランジ」
レッグランジのポイントは「背中が真っ直ぐになるよう意識すること」「膝を曲げるときに息を吸い、戻すときに吐くこと」の2点だ。筋トレで鍛えることで腸骨筋が安定すると、股関節を曲げた状態を長時間キープできるようになる。
4. 腰痛の緩和効果が期待できる筋トレメニュー3選

続いて、腰痛の改善効果が期待できる筋トレを紹介しよう。以下は主にインナーマッスルを鍛えるメニューだ。
ドローイン
ドローインは筋トレ初心者でも手軽にできるインナーマッスルの筋トレだ。30秒がキツい方は10〜15秒程度から始めてもよい。腹圧を高めることで腹横筋といったインナーマッスルが効率よく鍛えられると、腰にかかる負担が軽減され結果的に腰痛の緩和効果が期待できる。
プランク
プランクもドローインと同様、筋トレ初心者におすすめのメニューである。体が丸まったり反ったりしてしまうと効果が半減するうえ、腰に負担がかかってしまうことがあるため、一直線を意識することが大切だ。
グルートブリッジ
上半身はリラックスさせておくことが大切だ。また股関節を持ち上げる際は「かかとで床を押す(つま先は浮いてOK)」「お腹に力を入れる」ことを意識しよう。股関節を持ち上げるイメージがしにくい場合は、お尻を持ち上げる感覚でよい。
5. 腰回りを筋トレする際に注意したいポイント

腰の筋トレは腸腰筋を鍛えるのに有効だが、気をつけたいポイントもあるので覚えておこう。
仰向けでおこなう際は腰が反らないように注意する
紹介した筋トレメニューも含め、仰向けでおこなう際は腰が反らないように意識することだ。とくに足を上から下へ動かす際に腰が反りやすいので注意しよう。腰が反った状態で筋トレをしてしまうと痛めることがあるため気をつけてほしい。
少しでも痛みや痺れなどがあるときはすぐに中止する
筋トレの最中または終えたあとなどに「腰痛が増した」「痺れを感じる」など異変が生じたら無理に続けることはやめよう。もちろん筋トレ中でも直ちに中止し、原因をはっきりさせることを優先してほしい。もともと腰痛持ちの方などは、筋トレを始める前にかかりつけの医療機関を受診し、腰の状態などをチェックするとともに筋トレをおこなっても問題ないか確認しよう。
6. 腰回りを筋トレしたあとはストレッチをしよう

腰回りの筋トレをしたあとは、ぜひストレッチをしてあげてほしい。その理由をお伝えしよう。
ストレッチの重要性
筋トレをしたあとは腰の筋肉が緊張した状態にある。そのままにすると筋肉が硬くなりケガにつながるおそれがある。筋トレのあとにストレッチすることで筋肉がほぐれれば、柔軟性を兼ね備えた筋肉に仕上がる。
また腰には股関節の動作に関わる筋肉が多く存在する。股関節のスムーズな動作を可能にするには、柔軟性に富んだ筋肉が必要である。そのためにも、筋トレをしたあとのストレッチは重要というわけだ。
結論
腰回りの筋肉を筋トレで鍛えることにより、ぽっこりお腹や猫背の改善効果が期待できる。またインナーマッスルを鍛えることで、腰痛の緩和効果も期待できる。紹介してきた筋トレメニューはいずれも初心者でも取り組みやすいものなので、ぜひこれを機に腰回りやインナーマッスルの筋トレを始めてみてはいかがだろうか。