1. 口臭には種類がある

口臭の対策方法をとるためにも、まずは口臭の種類をおさえておこう。口臭の種類としては、主に次の3つが挙げられる。
1.生理的口臭
生理的口臭とは、特定の誰かが持っている口臭ではなく、誰もが持っている口臭である。体調によって口臭の強さは変化する。ホルモンバランスの変化や加齢による生理的口臭もある。
2.食品に由来する口臭
アリシンという刺激臭を放つ成分を生成するニンニクやネギ、タマネギといった食品を食べたり、アルコールが含まれる飲料を摂取することで発生する口臭のことである。食品に由来する口臭は一時的なものであり、時間が経つと消える。
3.病的口臭
歯周病などで口内環境が悪くなっていたり、鼻や喉、呼吸器官や消化器官を患っていたりすることによって発生するのが病的口臭である。病的口臭を解決するには原因となる疾患の治療をする必要がある。
2. 口臭の原因は?

口臭の原因となる行動や習慣、疾患はさまざまであるため、一概には言えないが、口臭の原因となる物質は揮発性硫黄化合物(VSC)と称されるガスであるとされている。口臭の原因となる主な揮発性硫黄化合物としては、以下の3つのものが挙げられる。
1.メチルメルカプタン
野菜が腐ったときに発するような臭いがする物質である。
2.ジメチルサルファイド
生ゴミのような臭いを発する物質である。
3.硫化水素
卵が腐ったような臭いがする物質である。硫化水素に長時間さらされていると、悪心や呼吸障害などの症状があらわれる、致死性のガス。
これらの物質は口内にすむ嫌気性菌が口内に落ちているたんぱく質を分解することによって発生する。生理的口臭や食品に由来する口臭であれば、基本的なオーラルケアや時間の経過で解決できることがほとんどだが、病的口臭である場合には治療が必要になる。
これらの物質は口内にすむ嫌気性菌が口内に落ちているたんぱく質を分解することによって発生する。生理的口臭や食品に由来する口臭であれば、基本的なオーラルケアや時間の経過で解決できることがほとんどだが、病的口臭である場合には治療が必要になる。
3. 口が臭くなりやすいタイミング

普段はあまり口臭がしない人でも、口臭がするタイミングがある。口が臭くなりやすいタイミングとしては、以下の2つが挙げられる。
- 起床直後
- 食事前
いずれも自浄作用を持つ唾液の分泌が少なくなるタイミングである。口臭をおさえたいのであれば、起床後すぐに朝食を食べたり間食をとったりして唾液の分泌を促そう。
4. 口臭の治療方法

病的口臭はもちろん治療が必要になるが、生理的口臭であっても他人に大きな不快感を与えていたり、口臭が気になって精神的苦痛を覚えたりする場合には治療を行うべきである。口臭の治療方法としては、以下のものが挙げられる。
1.歯周病治療
歯科で正しい歯磨きや歯間ブラシ、フロスの使い方の指導を受けてプラークを除去したり、歯石を除去してもらったりする治療のこと。
2.ドライマウス治療
ドライマウスによって口臭が発生しているようであれば、ドライマウスの治療を行う必要がある。ドライマウスとは、唾液の分泌量が少なくなっている症状を指す。保湿剤を使ったり唾液腺マッサージをしたりして治療する。
3.舌苔除去
鏡の前で舌を突き出してみると、舌が白くなっていることに気づく方もいるだろう。舌に付着しているその白いものは舌苔(ぜったい)といい、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を発生させる嫌気性菌のすみかである。舌ブラシなどを活用して除去すれば、口臭が大幅に軽減されるので、ぜひ試してみてほしい。
結論
口臭の種類としては「生理的口臭」「食品に由来する口臭」「病的口臭」の3つが挙げられるが、すべての口臭の原因物質としては、口内にすむ嫌気性菌が口内に落ちているたんぱく質を分解することによって発生する、メチルメルカプタン・ジメチルサルファイド・硫化水素などの揮発性硫黄化合物である。これらの物質の発生をおさえるためには、朝食を食べたり間食をとったりして唾液の分泌を促したり、歯周病やドライマウスの治療をしたり舌苔を除去したりするとよい。口臭に悩んでいる方は今回紹介した治療方法をぜひ試してみてほしい。