1. 加齢臭って何?どんな臭い?何が原因?

加齢に伴って発生するといわれる加齢臭。イヤな臭いなのはわかっていても、詳しくは知らない方も多いだろう。加齢臭対策は、加齢臭を知ることから始まるのだ。
加齢臭とは?
若い方でも臭うことがある汗の臭いや脇・足の臭いといった、いわゆる体臭。この体臭とは違う、若いころには感じられなかった、中高年になると発する独特の臭いが加齢臭である。男女を問わず40歳を過ぎたころから気になり始めるのだ。
加齢臭はどんな臭い?
加齢臭は「古い本の臭い」「ブルーチーズの臭い」「酸化した油の臭い」「ろうそくの臭い」「押し入れの臭い」「枯れ草のような臭い」など、いろいろな表現をされている。どれもあまりかぎたくはない臭いだが、この脂臭いような青臭いような臭いが、加齢臭なのだ。
加齢臭の原因は?
加齢臭の原因は「ノネナール」という物質であることがわかっている。40歳を過ぎたころから、脂肪酸や過酸化脂質(中性脂肪やコレステロールなどの脂質が活性酸素によって酸化されたもの)の分泌量が増加する。脂肪酸が過酸化脂質や皮膚の常在菌によって分解されて発生するのが、加齢臭の原因であるノネナールなのだ。
2. 加齢臭はどこから臭う?

加齢臭といって思い浮かべるのが、枕の臭いだろう。「お父さんの枕が臭い」というのは、よく聞く話だ。実は、加齢臭は上半身から臭いやすいのである。なぜかというと、上半身は皮脂腺の密度が高い場所が多く、皮脂の分泌量が多いからなのだ。皮脂量が多いと、加齢臭の原因であるノネナールの発生量も多くなり、加齢臭が強くなるのである。加齢臭が発生しがちな場所は、以下のとおりだ。
- 頭
- 耳の後ろ
- 首周り
- 胸
- 脇
- 背中
これらの場所は皮脂腺が密集していて、加齢臭が発生しがちなのだ。できるだけ加齢臭を発生させないための対策が必要だろう。
3. 加齢臭を悪化させる食べ物や生活習慣

加齢臭は、食事や生活習慣によっては悪化する恐れがある。それらを理解して、見直して改善できれば、加齢臭を対策できるだろう。
食べ物
加齢臭の原因となる中性脂肪やコレステロールを増やす食事は、加齢臭を悪化させることにつながってしまう。糖質や脂質が多い食事は要注意だ。具体的には、牛肉や豚肉の脂身、バターやクリームなどの乳脂肪分、洋菓子、果物、ジュース、はちみつなど。また、アルコールの取り過ぎにも気をつけたい。
生活習慣
体から分泌された皮脂などが肌や衣服に付いた状態では、加齢臭が発生しやすくなってしまう。面倒だからと風呂に入らなかったり、体をよく洗わなかったり、衣服や枕カバーの洗濯を怠っていると、加齢臭が悪化してしまうのだ。また、喫煙やストレスをため込むような生活は、活性酸素を増加させるので要注意である。
4. 加齢臭を防ぐ方法は?

年を取るのは仕方ないが、加齢に伴って生じる加齢臭はできるだけ対策したい。加齢臭の対策方法を紹介しよう。
食べ物
肉食を中心とした洋食では、加齢臭の原因となる脂質が多くなってしまう。加齢臭の対策におすすめなのは和食だ。魚や野菜、雑穀米などで、脂質を取り過ぎることのないヘルシーな食事を実現できる。また、抗酸化作用がある栄養素を取ることも対策になる。ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、ミネラル、カロテンなどの栄養素を含んだ食べ物を摂取することで、活性酸素を抑えることができ、加齢臭対策になるのだ。
清潔な肌
加齢臭対策には、肌を清潔に保つことが大事である。汗をかいたらこまめにふき取り、入浴で余分な皮脂を洗い落とすようにしよう。皮脂量が多い頭、耳の後ろ、首周り、胸、脇、背中は、とくに注意が必要だ。加齢臭用のせっけんやシャンプーを使うのもおすすめ。また、シャワーだけで済ませるのではなく、湯船に浸かって汗を出し、汗とともに老廃物を出すことも対策になる。デオドラント製品を使うのもよいだろう。
洗濯
皮脂汚れが付着したり、加齢臭がしみ付いたりしてしまう衣服や枕カバー。こまめに洗濯して、清潔さをキープしておくことが加齢臭対策になる。臭いを落とす効果が高い洗剤を使うと、加齢臭対策にも効果が期待できるだろう。
適度な運動
ストレスをためないことも、加齢臭対策には重要だ。適度な運動で汗をかいてストレス発散し、規則正しい生活を心がけることで、加齢臭対策になるのだ。
結論
40歳を過ぎたら気になってくる加齢臭。自分では気が付きにくいかもしれないが、周囲には臭っている可能性もあるのだ。家族や職場の仲間に不愉快な思いをさせないように、しっかり加齢臭対策をして、素敵な中高年を目指そう。