1. 半身浴の効果とは?

美容などに効果がありそうな半身浴だが、実際の効果はどんなものだろうか。半身浴の具体的な効果について紹介しよう。
デトックス効果
半身浴をするとじんわりと体が温まって汗をかく。汗とともに体内の老廃物なども排出でき、デトックス効果が得られて代謝もよくなり、美肌やむくみ改善などが期待できるのだ。汗をかくことが少ないと、汗腺の機能が弱まってよい汗をかきにくくなるが、半身浴を続けることで汗腺を鍛えることができる。
血行促進効果
半身浴をすることで体の芯まで温まり、血行が促進される。手先や足先が冷たい冷え性の方は、半身浴で体を温めるのがおすすめだ。全身の血行が促進されて末端の血流もよくなり、冷え性の改善につながるのである。血行とともにリンパの流れも改善され、むくみの改善も期待できるだろう。
リラックス効果
ぬるめのお湯にゆっくり浸かると副交感神経が優位になり、精神の緊張をほぐし、かたまっている筋肉もゆるんでくる。心も体もほぐれてリラックスできるのだ。
2. 半身浴の注意点

半身浴をするうえで注意しておきたいポイントは、どんなことだろうか。半身浴の注意点をまとめてみよう。
食後すぐはダメ
食後は消化するために胃腸に血液が集まる。食後すぐに入浴すると、血液が体全体に流れることで胃腸の働きが悪くなり、消化不良になるおそれがあるのだ。食後は1時間くらい空けてから入浴するようにしよう。
就寝直前はダメ
人は深部体温が下がると眠くなる。就寝の直前に半身浴をすると、体の芯まで温まって深部体温が下がっていない状態となり、眠るまでに時間がかかることが考えられる。深部体温が下がるには1時間ほどかかるため、就寝時間から逆算して1~2時間前に入浴しよう。
飲酒後はダメ
飲酒したあとの入浴は危険だ。自分では大丈夫だと思っても、アルコールによって危機管理能力が低下するほか、血圧低下や不整脈などの可能性があり、脳貧血で倒れる危険もある。また、半身浴をしながら寝てしまったり、気を失うこともあるのだ。
体調不良時はダメ
半身浴はたっぷりと汗をかいて体力を消耗するほか、血圧や体温などにも影響を及ぼしたり、服用した薬に影響したりする可能性もあるのだ。体調が優れないと感じた日は、入浴を避けておいたほうが無難だろう。
3. 半身浴の効果を高めるコツ

半身浴の目的は人それぞれだが、できるだけ効果的な方法で入浴したい。半身浴の効果を高めるコツを紹介しよう。
上半身を冷やさない
お湯に浸からない上半身が濡れていると、体が冷えるおそれがある。かけ湯は浸かる部分のみにし、上半身は濡らさないことが大事だ。半身浴中は、乾いたタオルを肩にかけ、保温するとよいだろう。浴室の温度を上げておくと、体が冷えずに効率よく汗をかけるのでおすすめだ。
お湯の温度は一定にキープ
半身浴に最適なお湯の温度はぬるめの38~40℃。この温度が下がってしまうと汗をかきにくくなるので、適温をキープしよう。風呂のふたを閉めて顔だけ出すのもよい方法だ。
水分補給は常温水で行う
半身浴中はたっぷりと汗をかくので、水分補給は必須。少量ずつ何度も飲むようにしよう。半身浴中は体を冷やさないように、常温の水がおすすめだ。
リラックスグッズで楽しく
半身浴は、20~30分も浴槽に入ることになる。リラックスできるように、気に入った入浴剤を使うとよいだろう。また、半身浴タイムを楽しめるよう、防水対応のスマートフォンやDVDプレイヤー、本などを持って入るのもおすすめだ。
4. 半身浴の前の準備も忘れずに

半身浴には、事前準備と正しい入浴法が重要だ。効果的な半身浴のために、大事なポイントを押さえておこう。
事前準備
半身浴に大事なのは水分を摂ることだ。入浴の30分くらい前から、コップ1杯分くらいの水分を摂っておこう。半身浴中にも水分補給ができるよう、常温の水を用意すること。また、冷え防止のために肩にかける乾いたタオルや、半身浴を楽しむためのスマートフォンや本なども準備するとよいだろう。
正しい半身浴のポイント
- 浸かるのはみぞおち辺りまでで、浸かる部分のみかけ湯して入る。
- お湯の温度はぬるめの38~40℃くらいで、じっくり浸かる。
- 入浴時間は20~30分ほどを目安にして、無理をしないこと。
- 入浴中は、少量ずつ数回に分けて水分補給する。
- 上半身が冷えないように、乾いたタオルを肩にかける。
結論
じっくりと体の芯まで温まり、血行がよくなったり、老廃物を体外に排出したり、リラックスもできる半身浴。上半身に水圧がかかることがないから、肺や心臓への負担が少ないのもうれしいポイントだ。半身浴を極めて、快適なバスタイムを楽しもう。