1. お尻にある筋肉とは?その働きや特徴は?

胴体と脚の間の背中側に位置するお尻(臀部)には、3種類の筋肉が存在し、まとめて臀筋群と呼ぶ。臀筋群のそれぞれの筋肉について、働きや特徴を解説しよう。
大臀筋
お尻の筋肉のなかでも最も面積が大きく、お尻をおおうように外側に位置するのが大臀筋。股関節の伸展・外旋や外転、内転などに作用する。歩いたりジャンプしたりといった日常の多くの動作に関係しており、機能面はもちろん、お尻の見た目にとっても重要な筋肉といえるだろう。
中臀筋
大臀筋よりも上部で骨盤の側面に位置し、一部を大臀筋におおわれている中臀筋。股関節の内旋や外旋といった動きにも作用する。大臀筋をアシストしたり、骨盤を支えて重心を維持したり、脚を外に開く動作などに必要な筋肉である。
小臀筋
3つの筋肉のうち、最も深い位置にある小臀筋は、インナーマッスルのひとつである。中臀筋と同じく股関節の内旋、外旋といった動きに作用し、中臀筋や大臀筋をサポートしている。姿勢や重心を維持する役割があり、中殿筋とともにバランスよく鍛えておきたい。
2. 腰痛の原因はお尻にアリ?お尻がかたいと腰が痛くなる理由

腰痛に悩んでいる方は多い。腰痛の原因はさまざまだが、腰ではなくお尻に原因があることも考えられるのだ。腰を下から支えているお尻は、立っていても座っていても常に負担がかかる。長時間立ちっぱなしだと、腰から足にかけて体重がかかって疲労が蓄積していくし、座りっぱなしの場合は、お尻の筋肉が常に縮んだ状態でかたまる。
お尻の筋肉がかたくなることで、骨盤を安定させるのが難しくなって骨盤がゆがんでしまったり、腰の筋肉が引っ張られたりして、腰痛を引き起こしてしまうのだ。腰痛にならないように、ストレッチでお尻の筋肉をやわらかくほぐしておくことが大事である。
お尻の筋肉がかたくなることで、骨盤を安定させるのが難しくなって骨盤がゆがんでしまったり、腰の筋肉が引っ張られたりして、腰痛を引き起こしてしまうのだ。腰痛にならないように、ストレッチでお尻の筋肉をやわらかくほぐしておくことが大事である。
3. 床で行なうお尻のストレッチの方法

床で行うお尻のストレッチには、寝たまま行うストレッチや座って行うストレッチがある。床で行うストレッチの方法を紹介しよう。
床で行うストレッチ(1)
- 床に仰向けに寝て、両ひざを立てる。
- 右足を左太ももの上に乗せ、右ひざを外側に開いて、両手で左太ももを抱える。
- 左ひざをゆっくりと胸に近づけて30秒キープし、ゆっくりと元に戻す。
- 脚を入れ替えて同様に行う。
- 5セット行う。
床で行うストレッチ(2)
- 床に仰向けに寝て、脚を伸ばす。
- 右ひざを曲げて左手を添え、右足を左脚の外側に置く。
- 右腕は肩の高さで横に伸ばして顔も右側に向ける。
- 右ひざを床に限界まで近づけ、30秒キープして元に戻す。
- 脚を入れ替えて同様に行う。
- 5セット行う。
床で行うストレッチ(3)
- 床に座り、両ひざを立てる。
- 左ひざを外側に開いて寝かせ、左足を右側のお尻近くに置く。
- 右足を左太ももより外側に置き、右手を身体の後ろ側の床について支える。
- 左手を左足に置き、背筋を伸ばして身体を右側にひねり、30秒キープして元に戻す。
- 脚を入れ替えて同様に行う。
- 5セット行う。
4. 椅子に座って行うお尻のストレッチの方法

椅子を使ったストレッチなら、家でも職場でも手軽に取り組めるだろう。椅子に座って行なうストレッチの方法を紹介しよう。
椅子で行うストレッチ(1)
- 椅子に座り、右ひざを外側に開くようにして、右足を左太ももの上に乗せる。
- 右手を右ひざ、左手を右足首の上に乗せ、背筋を伸ばしてゆっくり上体を前に倒す。
- 限界まで倒したら30秒キープし、ゆっくりと元に戻す。
- 脚を入れ替えて同様に行う。
- 5セット行う。
椅子で行うストレッチ(2)
- 椅子に座り、右ひざを外側に開くようにして、右足を左太ももの上に乗せる。
- 右手で右ふくらはぎ、左手で右足首を持って、ゆっくりと上に上げていく。
- 限界まで上げたら20秒キープし、ゆっくりと元に戻す。
- 脚を入れ替えて同様に行う。
- 5セット行う。
結論
お尻の筋肉を鍛えたりほぐしたりするストレッチは、お尻だけでなく身体にとってさまざまなメリットがある。お尻のストレッチは、プロポーションの維持や姿勢の改善、腰痛予防に役立つのだ。道具を使うことなく家でも職場でも手軽にできるストレッチが多いので、空き時間に積極的に行って、かっこいいお尻を目指そう。