目次
1. 筋肉痛時の筋トレは逆効果?適切な筋トレの間隔とは?

筋トレは体に大きな負荷をかける。筋トレの内容や筋肉の状態によっては、筋トレ後に筋肉痛になることも多い。筋肉痛時の筋トレや、適切な筋トレの間隔について解説しよう。
筋肉痛とは?
筋肉痛が起こる原因ははっきりとはわかっていないが、筋トレなどの激しい運動で筋繊維が傷つき、修復される際に生じる痛みが筋肉痛だという説が有力だ。筋繊維の損傷を回復する際に分泌される物質が筋膜を刺激し、生じる痛みが筋肉痛であり、筋繊維の回復とともに筋肉痛も治まる。
超回復とは?
筋肉は、筋トレなどの運動でダメージを受けたあと、休息を取って回復させることで運動前の元の状態よりも少し強くなる。これを超回復というのだ。筋肉の状態などによって変わるが、超回復には24~72時間くらいの休息が必要である。
筋肉痛時の筋トレは?
筋肉痛時は筋トレを控えたほうがよい。痛みがある間は筋繊維の修復が終わっておらず、超回復中なのだ。筋肉痛時の筋トレは超回復を妨げ、筋繊維をより損傷させてしまうのである。
適切な筋トレの間隔は?
筋肉痛が起きていない場合でも、毎日筋トレを行なうことはおすすめできない。普段から鍛えている方や慣れたトレーニングなどでは筋肉痛が発生しないことも多いが、筋肉痛を感じなくても筋繊維は損傷しており、超回復のための間隔を空ける必要があるのだ。同じ部位を筋トレする場合は、24~72時間の間隔を空けよう。
2. 筋トレの目的によって違う!セットの内容や間隔

筋トレの目的によって、適切なセットの内容や間隔は違ってくる。目的別におすすめの筋トレを紹介しよう。まず、筋トレを行なう際に知っておきたい「レップ数」について理解することが必要だ。レップ数とは「単位」であり、例えばダンベル・カールなら上げて下げて1回、すなわち「1レップ」となる。これを踏まえて読んでみてほしい。
筋持久力向上・脂肪燃焼
セットの間隔は短めの30秒程度で、20レップ前後の低負荷の筋トレがおすすめ。短いインターバルで行なうことで、筋繊維を次々に使い、有酸素運動の効果も得られる。サーキットトレーニングのような状態となり、筋持久力を向上させ、脂肪も燃焼させることができるのだ。
筋肥大・筋肉量増大
セットの間隔は1~2分程度で、10レップ前後の中負荷の筋トレがおすすめ。全回復できるほどの長さのインターバルではないため、次のセットでは使われていない筋繊維を使い、効率よく筋肉に負荷をかけられ、筋肥大させて筋肉量をアップさせられるのだ。
筋力向上
セットの間隔は長めの2~5分程度で、6レップ前後の高負荷の筋トレがおすすめ。高負荷の筋トレでは、多くの筋繊維と神経系に大きな負荷がかかる。長めのインターバルで筋繊維と神経系をしっかりと回復させれば、次のセットでも高負荷の筋トレができ、筋力の向上につながるのだ。
3. 順番や間隔は?筋トレと有酸素運動の最適な組み合わせ方

無酸素運動である筋トレとウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、どちらも重要な運動である。上手に組み合わせれば、脂肪燃焼をしながら筋肉量を増大させられ、ダイエットにも効果的なのだ。
筋トレと有酸素運動の順番
筋肉量増大と脂肪燃焼には、先に筋トレ、後で有酸素運動という順番がおすすめだ。筋トレを行なうことで成長ホルモンが分泌され、エネルギー源として糖質を消費するので、その後の有酸素運動では効率よく脂肪を燃焼できる。60分ほどの筋トレ後、30分程度の有酸素運動をすればよい。
筋トレ&有酸素運動を行なう間隔
有酸素運動は筋肉に大きな負荷がかかる運動ではないので、毎日行なっても問題ない。しかし筋トレは、超回復のために24~72時間の間隔を空ける必要があるので、両方行なう日と有酸素運動のみの日を組み合わせるとよいだろう。筋トレも毎日行ないたい場合は、日によって筋トレの部位を変えれば超回復も可能だ。
4. 回数や間隔も大事!筋トレの効果をアップさせる食事とは?

筋トレの効果をアップさせるには、食事も重要である。筋肉の増強には、食事でタンパク質をしっかりと摂取する必要があるのだ。体重1kgあたりの必要なタンパク質摂取量は、筋肉の維持で1g、筋トレで筋肉を成長させるには1.6gほど必要といわれる。体重70kgであれば110g以上の摂取が目標なのだ。
しかし、一度に吸収できるタンパク質の量は30g程度で、朝・昼・晩の3食では目標の量を達成できない。そこで、タンパク質をしっかり摂取できるよう1日6回の食事が理想なのだ。間隔をほどよく空け、下記のように分けて食事をしよう。
しかし、一度に吸収できるタンパク質の量は30g程度で、朝・昼・晩の3食では目標の量を達成できない。そこで、タンパク質をしっかり摂取できるよう1日6回の食事が理想なのだ。間隔をほどよく空け、下記のように分けて食事をしよう。
- 朝食
- 朝と昼の間のブランチ
- 昼食
- 昼と夜の間のおやつ
- 筋トレ前の夕食
- 筋トレ後の夜食
筋トレ前に食事をすると、体を動かすためのエネルギー源となる血糖が十分にある状態なので、集中力が保てるほか、貧血やめまいなどのマイナートラブルが起こりにくい。ただ、満腹状態で筋トレをすると腹痛を起こしたり気分が悪くなったりする場合があるので、食後1~2時間程度時間を空けるのがポイントだ。筋トレ後の食事には、筋トレにより傷ついた筋繊維の修復のためのタンパク質補給という役割がある。筋トレ後30分程度経過したら食事をするようにしよう。
結論
筋トレの効果を上げるには、トレーニングや食事の量をただ増やせばよいというものではない。超回復やタンパク質の摂取量などを考慮して、回数や間隔、順番などを調整することが大事なのである。効率のよい筋トレで、たくましい体を目指そう。