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砂浜と貝殻、ボトルに入った日焼け止めの写真

日焼け止めで肌荒れする原因は?敏感肌におすすめの日焼け止めと選び方

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年12月13日

肌を日焼けから守るはずの「日焼け止め」が原因で、肌荒れを起こしてしまう方もいる。その原因について解説するとともに、敏感肌の方に向けて日焼け止めの選び方やおすすめ、ケア方法なども紹介する。紫外線吸収剤や紫外線錯乱剤、SPFやPAの基礎知識などとあわせて、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 日焼け止めが原因で肌荒れする理由

海と砂浜、日焼け止めの写真
肌荒れの原因の多くは紫外線と考えられているが、その紫外線から肌を守るはずの日焼け止めによって肌荒れすることもある。「日焼け止めの量が足りない」と誤解しさらに塗ってしまうと悪化するおそれもあるため注意が必要だ。

紫外線吸収剤が原因かもしれない

  • 紫外線吸収剤
  • 紫外線錯乱剤
日焼け止めに含まれている紫外線カット剤は大きくこの2種類だ。いずれか一方が配合されているもの、両方配合されているものなど商品によって異なる。

【紫外線吸収剤とは】

紫外線が持つエネルギーを化学的なメカニズムで吸収し、熱などに変換する。それにより、紫外線が皮膚の細胞の奥へ浸透するのを防ぐ効果が期待できる成分だ。

【紫外線錯乱剤とは】

紫外線そのものを皮膚の表面で物理的に反射・散乱させることにより、紫外線の影響を防ぐ成分が紫外線錯乱剤である。

【紫外線吸収剤が反応することで肌荒れする場合がある】

このうち紫外線吸収剤は肌の上で反応することから、敏感肌の方にとっては刺激となり、肌荒れしてしまうことがある。

【金属アレルギーの方は紫外線錯乱剤にもご注意を】

他方、紫外線散乱剤にもさまざまな成分がある。たとえば「酸化チタン」「酸化セリウム」「酸化亜鉛」といったものだ。このうち酸化亜鉛は、金属アレルギーの方が肌荒れを起こす要因となることがある。

2. 紫外線吸収剤が含まれていない日焼け止めとは?

照りつける真夏の太陽と日焼け止めを手に取ろうとしている人の写真
敏感肌の方で、お使いの日焼け止めに紫外線吸収剤が含まれているという場合、原因はそこにある可能性が高い。では紫外線吸収剤が含まれていない日焼け止めを選ぶとすると、どういったところに着目すればよいのだろうか?

紫外線吸収剤不使用、紫外線錯乱剤含有の日焼け止めを選ぶ

さすがに紫外線吸収剤と紫外線錯乱剤いずれも不使用という日焼け止めはない。そのためまずは「紫外線吸収剤不使用、紫外線錯乱剤含有」といった日焼け止めを探そう。金属アレルギーでなければ、その中から選べばよい。

金属アレルギーの方はノンケミカル処方の日焼け止めを選ぶ

一方、上述のように紫外線錯乱剤が原因で肌荒れする方もいる。その場合は「紫外線吸収剤不使用、ノンケミカル処方」のものを選ぶようにしよう。具体的には、紫外線錯乱剤として酸化亜鉛ではなく、酸化チタンや酸化セリウムが使用されているタイプだ。

3. 日焼け止めの「SPF」や「PA」も肌荒れの原因になる?

SPFやPAの数値が書かれている日焼け止めの写真
日焼け止めには「SPF」や「PA」という数値がある。肌荒れを防ぐには、これらの数値が何を表しているのかきちんと理解しておくことも大切だ。

SPFとは

SPF(サン・プロテクション・ファクター)は「UV-B」という紫外線を防ぐ、効果指数のことである。UV-Bは短時間浴びただけでも肌を黒くする紫外線だ。色素沈着させたり肌に炎症を起こしたりして、シミやそばかすの原因となる。5〜8月がピーク、10〜2月は少ないとされているため、とくに夏場に気をつけたい紫外線だ。
SPFの数値には「肌が紫外線を浴びてから日焼けが始まるまでの時間を、どれだけ延ばせるか」といった意味合いがある。一般的に、日焼けは紫外線を浴びてから20分程度で始まるとされている。たとえば「SPF30」なら20分×30=600分、約10時間は日焼けのダメージを遅らせる効果が期待できるという意味だ。ただし時間が経つほど汗などで剥がれ効果が薄れるため、こまめに塗り直す必要はある。

PAとは

PA(プロダクション・ガード・オブ・UVA)は「UV-A」という紫外線を防ぐ、効果指数のことだ。UV-Aは時間をかけて肌の弾力を失わせるため、シワやたるみの原因となる。窓ガラスや雲も通り抜けるため、曇りの日や室内でもダメージを受ける。4〜8月がピークだが、それ以外の月も半分くらいの量は含まれるため、年間通して気をつけたい紫外線である。
PAは数値では表すことができないため「+」から「++++」で表す。+の数が多いほうが効果が高い。

SPFやPAの数値が大きいほど肌への負担も大きい

SPFやPAの数値は、たしかに大きいほど紫外線を防ぐ効果も高い。だが同時に肌への負担も大きくなりやすい。それぞれの数値は「効果が出る(出ている)時間」の数値なので、ちょっと買い物へ行く、洗濯ものを干すといった日常であれば「SPF10〜20」「PA+〜++」程度でもよい。
逆に、ごく短時間しか外へ出ないのに毎回数値が高い日焼け止めを塗っていると、肌への負担が増えて肌荒れを招くこともある。

4. 敏感肌の方が肌荒れしにくい日焼け止めの選び方

日焼け止めを塗ろうとしているプールサイドにいる男性の写真
敏感肌の方が肌荒れしにくい日焼け止めを選ぶ際に着目したいポイントをまとめた。次に日焼け止めを選ぶときの参考になれば幸いだ。

紫外線吸収剤不使用、ノンケミカル処方の日焼け止めを選ぶ

上述のように、敏感肌の方は紫外線吸収剤によって肌荒れしていることが考えられる。また金属アレルギーの方も、紫外線錯乱剤のひとつである酸化亜鉛が原因かもしれない。肌やアレルギーのタイプにより、こうした成分が含まれていないもの、ノンケミカル処方のものなどを上手に選ぼう。

防腐剤などが含まれていない無添加の日焼け止めを選ぶ

  • 防腐剤
  • 鉱物油
  • アルコール
  • 人工香料
  • 人工着色料 など
これらが含まれているからといって、必ずしも「質が悪い」「肌荒れを招く」というものではない。だが敏感肌の方で日焼け止めを使うと肌荒れしてしまうという場合、こうした成分が刺激となっていることも考えられる。可能であれば無添加のものを選ぶとよいだろう。

保湿成分が含まれている日焼け止めを選ぶ

  • ヒアルロン酸
  • 植物エキス など
日焼け止めを塗ると肌の乾燥が気になるという方もいるだろう。そんな方は、上記のような保湿成分が配合されている日焼け止めを選ぶのもおすすめだ。

5. 肌荒れを防ぐなら日焼け止めを塗る前と塗ったあとのケアも重要

洗顔している男性の写真
日焼け止めによる肌荒れを防ぐには、塗る前や塗ったあとのケアも大切になってくる。あわせて覚えておこう。

日焼け止めを塗る前に「保湿」する

日焼け止めによる肌荒れを防ぐには、日焼け止めの各成分および反応などの刺激に対する、肌の安定性も重要になってくる。日焼け止めを塗る前に、肌をしっかり保湿しておこう。

日焼け止めは「適量」を塗る

日焼け止めは多く塗るほど効果が得られるというものではない。必ず適量があるため、きちんと守ることを心がけよう。

日焼け止めを塗ったらきちんと「オフ」する

日焼け止めをまったく落とさない方はいないだろうが、洗顔やクレンジングが不十分だと残ってしまうことがある。毛穴に詰まって肌荒れの原因となることも大いに考えられるため、しっかり落として保湿をしよう。

6. 敏感肌の方におすすめ!肌荒れしにくい日焼け止め3選

SPF50の日焼け止めを持っている人の写真
最後に敏感肌の方におすすめしたい、低刺激の日焼け止めを紹介しよう。

資生堂「IHADA(イハダ)薬用UVスクリーン」

赤ちゃんから大人まで使える、紫外線吸収剤無添加(ノンケミカル)の日焼け止め。肌の潤いを保つ高精度ワセリンも配合されている。それでいて「SPF50+」「PA+++」は頼もしい。

AYURA(アユーラ)「UVミルク センシティブ」

「SPF50+」「PA++++」と高い効果が期待できる日焼け止めだが、紫外線吸収剤不使用、無添加の日焼け止めだ。潤い成分配合なので、乾燥肌の方にもおすすめできる。

花王「キュレル UVカット UVエッセンス」

普段使いなら「SPF30」「PA++」というこちもおすすめ。紫外線吸収剤不使用、かつ保湿力に優れているため、敏感肌の方や乾燥が気になる方などはとくに向いている。

結論

日焼け止めで肌荒れしてしまう原因として「紫外線吸収剤」「紫外線錯乱剤」の影響が考えられる。またSPF値やPA値が高い場合も肌に負担となっている場合があるため覚えておこう。日焼け止めの選び方ももちろんだが、塗る前や塗ったあとのケアも大切だ。肌荒れを防ぐため、ケアについても今一度見直しておこう。
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  • 公開日:

    2020年4月22日

  • 更新日:

    2021年12月13日

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