1. 足の臭いの原因はこんなにも多い

原因1.汗をかいたことによる雑菌の繁殖
汗腺が密集している足の裏は、雑菌の住処に最適な場所だ。汗が出やすい上に、靴やソックスのせいで通気性も悪いため、雑菌が非常に繁殖しやすい。しかも雑菌は汗を分解することで、「イソ吉草酸」と呼ばれる臭い物質を発生させる。つまり汗は雑菌が繁殖しやすい環境づくりと栄養源の両方に役立ってしまっているのだ。
原因2.足の洗い方が雑になっている
雑菌のエサになるのは汗だけではない。洗い残した指の間の汚れや爪に溜まっている垢も、雑菌にとっては栄養源となる。そのため、足を丁寧に洗っていない方は当然臭いが発生しやすい。また、足を洗った後にしっかりと水分を拭き取らなければ、せっかく汚れを落としても湿度が高くなって足の雑菌が繁殖してしまうのだ。
原因3.角質が厚くなっている
汗や汚れと同様に、角質も雑菌のエサになる。角質は石鹸だけで取り除くことが難しく、男性の場合はケアをしている方が少ない。加えて、外回りの多いビジネスマンは歩くことで地面からの外部刺激をよく受けるため、角質が厚くなりやすいのだ。
原因4.同じ靴を続けて履いている
足から出る汗の量は、1日で約200mlと言われている。長時間履いていた靴は湿度が高く、除湿にかなりの時間がかかる状態だ。しかし連日同じ靴を履き続けていると、汗が十分に蒸発されず、雑菌がさらに繁殖して足の臭いが改善されにくくなる。
原因5.疲労やストレスが溜まっている
疲れが溜まっていたり、睡眠不足が続いていたりすると、ときどき汗からツンとした刺激臭を感じることがある。これは「疲労臭」と呼ばれる臭いで、その名の通り、疲れやストレスが原因で肝機能が低下し、体内に発生したアンモニアが汗に混ざって排出されることだ。足の裏は汗をかきやすいため、疲れている時はほかのパーツよりも疲労臭が出やすい場所なのだ。
原因6.疾患によって足の臭いが発生している
足の臭いには病気が隠されていることもある。代表的な疾患として挙げられるのが、水虫と多汗症だ。水虫は白癬菌と呼ばれる細菌が汗や皮脂を分解することで強烈な臭いを発する。多汗症は緊張した場面で異常な汗をかくため、雑菌が繁殖して臭いを発生させやすい。
2. 足の臭いの原因には4つの対策

対策1.足の洗い方を変える
足の臭いの原因は雑菌の繁殖であるため、対策としてはまず足を丁寧に洗うことから始めてほしい。ポイントとしては石鹸をしっかり泡立てて、優しく洗いあげることだ。指の間の汚れや爪の垢など、細かい部分まできちんと洗おう。洗い終わったら、石鹸が残らなくなるまで洗い流し、しっかりと水気を拭き取ることを意識してほしい。
対策2.クリームやミョウバンで足の臭いを外側からケアする
足の臭いが気になる時は、クリームなどのデオドラント製品やミョウバン、重層を使って外側からケアするのも有効だ。
クリームなどのデオドラント製品
デオドラント製品にはクリーム・スティック・スプレーなどさまざまな種類がある。その中でとくに効果が期待できるのがクリームタイプのデオドラント製品だ。細かい部分にも塗れて、なおかつ制汗・抗菌効果の持続性も高いため、仕事柄長時間靴を履いていなければならない方や汗をかきやすい方におすすめといえるだろう。
ミョウバンを使った足の臭いケア
ミョウバンには抗菌作用があり、水に溶かしてスプレーすることで足や靴の消臭に活用することができる。ただし肌への刺激が強いため、足の臭いケアを行う際は、ミョウバンを30~40倍程度に希釈することが重要だ。ミョウバンは水に溶けるまでに時間がかかるので、水に混ぜ合わせたら2~3日はそのままにしておくといいだろう。
重曹を使った足の臭いケア
アルカリ性の重曹は酸性のイソ吉草酸の中和に効果的だ。使う時は洗面器いっぱいにお湯を入れて、重曹を大さじ2程度加える。あとはそれに10~20分程足をひたせばOKだ。数日間続けることで足の臭いを改善することができる。
対策3.通気性のある靴やソックスを履く
足の蒸れを解消したい方は、靴やソックスを通気性の高いものに変えてみてはいかがだろうか。靴の場合はアッパーがメッシュ素材になっているもの、ソックスの場合はコットン素材が使われているものを選ぶと、足の蒸れ対策に一役買ってくれる。ただしビジネスマンは仕事柄、カジュアルな靴が履けない方が多い。そんな時は、同じ靴を連日履かないように工夫してみるといいだろう。1日履いた靴は2~3日休ませることで、汗が蒸発されて臭いが発生しにくくなる。
対策4.疲労やストレスを溜めない
疲労やストレスがある方は、ゆったりお風呂に浸かってリラックスしたり、肝機能に負担のかかるアルコールを控えたりすることが臭いケアに繋がる。外側のケアももちろん大事だが、疲労臭の心配がある場合は内側もしっかりケアしてあげよう。
3. 足の臭いの原因を知ってケアしても効果がない時は?

足の臭いケアを続けているのに全く改善されない方は、雑菌の繁殖や疲労臭以外の原因が関係している可能性が高い。とくに足の臭いとともにかゆみやただれがある場合や、臭いが足だけではなく全身からする場合は、セルフケアだけではなく医師に診てもらったほうがいいだろう。足の臭いは水虫や多汗症のほかに、糖尿病や肝機能の疾患が隠れていることもあるため、少しでも違和感があるようであれば恥ずかしからずに病院へ行ってほしい。
4. 足の臭いの原因を知ったら正しい対策をするのみ

足の臭いの原因は大半が雑菌によるものなので、対策方法としては雑菌を繁殖させないこと、雑菌の栄養源となるものを取り除くことがポイントとなる。しかし、間違ったケア方法は雑菌をますます活発にしてしまいかねないため注意が必要だ。以下のようなケアをしている方は、雑菌の繁殖を抑制するどころか逆効果を招いてしまっているので注意してほしい。
間違った足の臭いケア
足を洗う時にスポンジを使う
肌が傷つき、皮膚の隙間に入り込んだ雑菌が繁殖しやすい。
角質を削りすぎる
スポンジで洗う時と同様、足の裏やかかとに傷がつく。
ミョウバンと重曹を一緒に使う
酸性のミョウバンとアルカリ性の重曹を混ぜて使うと、中和して効果がなくなる。
足や靴に香水を振りかける
足や靴の臭いを別の香りでごまかそうとすると、かえって臭いが強烈になりやすい。振りかける際は香水ではなく、消臭スプレーや抗菌スプレーを選ぼう。
結論
足の臭いは疾患が原因である場合を除き、ちょっとした工夫を取り入れることで誰でも簡単に改善することができる。一番取り入れやすい対策方法としては、やはり自宅でのケアといえるだろう。足の洗い方や靴やソックスの使い方を変えるだけでも効果は十分期待できるため、足の臭いに困っている方はぜひ実践してみてほしい。