1. アンティーク腕時計の魅力とは?

腕時計におけるアンティークの定義
一般的にアンティークとは、製造されてから100年以上経過したものを指す。しかし、今から100年前の腕時計はまだ世に誕生したばかりで精度もかなり低く、現在まで動いているものはほとんど存在しない。そのため、腕時計におけるアンティークの定義は、遡る年数をもう少し短くしている。団体や出版物によってその定義は異なるが、一般的には現在から50年以上前に製造された腕時計がアンティークとして取り扱われている。
アンティーク腕時計のメリット
他人とデザインが被る心配がない
前述の通り、アンティーク腕時計の定義は製造されたのが50年以上前と年数が浅いため、必ずしも1点しか存在しないわけではない。しかし希少性は高く、他の人とデザインが被ることはほぼないといっても過言ではないだろう。また、革製ベルトのアンティーク腕時計は使いこんでいくうちに今まで以上の味わいが出てくる。買った後も自分だけのデザインを楽しむことができるのも嬉しいポイントだ。
ブランド品でも手頃な価格で手に入れやすい
アンティークやビンテージと聞くと、新品よりも値段が張るようなイメージがあるが、実はアンティークのほうが手頃な価格で手に入れることができることもあるのだ。というのも、アンティーク腕時計は多くはプレミアがついておらず、中古品として扱われているからだ。人気ブランドの腕時計であっても、新品よりは断然お得な価格で販売されているので、好きなブランドがある場合は、あえてアンティークを選ぶのもおすすめといえるだろう。
大人っぽい雰囲気を演出できる
50年以上前に製造された腕時計の多くは、文字盤や腕時計を動かす中身が入っている、いわゆる腕時計の本体を示す「ケース」の直径が34mmと現在のサイズよりも一回り小さい。しかし日本人は腕の細い人が多いため、実はこのサイズのほうがよく馴染むといわれている。また、アンティーク腕時計のサイズ感はフォーマルなシーンとも相性抜群で、洗練された大人の雰囲気を演出したい時にもおすすめだ。
アンティーク腕時計のデメリット
見た目や価格の面ではメリットが多い一方、機能性に関してはやはりデメリットを感じる面が多い。特に製造年数が長いアンティーク腕時計は、精度が今より高くないため、湿気や磁気にかなり弱い。雨の日やテレビの近くで使っていると壊れてしまう場合もあるので、取扱いには十分注意が必要だ。
2. アンティーク風の腕時計もおすすめ

本物のアンティーク腕時計は精度が低く、ちょっとしたことで壊れやすいため、初心者が取り扱うのはハードルがやや高い。そこでおすすめしたいのが、アンティーク風の腕時計だ。味わいのあるデザインでありながら、防水性に優れているアンティーク風の腕時計は実用性が高く、普段使いにも適している。電池で動くクォーツ式ならゼンマイを巻く必要もないので、初心者でもより気軽にアンティーク腕時計を楽しむことができるだろう。
3. アンティーク風の腕時計のおすすめブランド

セイコー
SEIKO(セイコー)は日本を代表する時計メーカーで、国内のみならず、海外からの評価も高い。アンティーク腕時計はもちろん、あえてアンティークなデザインに仕上げたクラシカル調の腕時計も数多く取り扱っている。特に派生ブランドのセイコーコレクションは、シンプルな文字盤で色合いもアンティーク風に仕上げている腕時計が多い。日常生活で使っても問題ない程度の防水加工がされており、耐磁性もあるので、初心者でも安心して使うことができるだろう。2~3万円と買い求めやすい価格も嬉しい。
ハミルトン
HAMILTON(ハミルトン)はアメリカ生まれ、現在はスイスを拠点に腕時計を製造しているメーカーだ。最高水準の技術で精度が高く、ムーブメントの動きが見られるスケルトンウォッチなども人気が高い。アンティーク風デザインでいえばアメリカンクラシックシリーズがおすすめで、レディースはケースのサイズがひときわビンテージに近いサイズとなっている。価格は10万円台が多いが、中にはクロノグラフなど機能が充実している20万円以上のモデルもある。
タグ・ホイヤー
TAGheure(タグ・ホイヤー)はオータヴィア・ヘリテージ・モナコといった各シリーズの復刻モデルも根強い人気を誇っている。中でもおすすめしたいのがヘリテージシリーズで、上品かつクラシカルな腕時計を求めている人にぴったりだ。ケースのサイズはやや大きめだが、文字盤に施されているクロノグラフがまた程よいアンティーク感を醸し出している。
結論
一見ハードルが高そうなアンティーク腕時計でも、防水性や耐磁性を強化したアンティーク風を選べば気軽におしゃれを楽しむことができる。ケースのサイズが小ぶりであればよりクラシカルな雰囲気を出すことができるので、アンティーク風の腕時計を探す際はデザインだけでなく、ケースのサイズにも是非注目してみてほしい。