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花粉症が多い時期に見られる肌荒れの正体は?予防法や治療法なども紹介

花粉症が多い時期に見られる肌荒れの正体は?予防法や治療法なども紹介

投稿者:ライター 吉田 昌弘(よしだ まさひろ)

鉛筆アイコン 2020年5月 3日

冬の肌荒れは多いが、春先になっても肌荒れで悩む人は多いという。季節の変わり目なので肌がデリケートなことも関係しているが、もしかしたら花粉が関係しているかもしれない。今回は肌の花粉症と呼ばれる花粉皮膚炎について解説する。花粉が飛ぶ季節に肌荒れで困っていたら、この記事をじっくりと読むことをおすすめする。

  

1. 花粉による皮膚炎のことを「花粉皮膚炎」という

2月ごろから日本ではスギ花粉がよく飛ぶので、鼻水やくしゃみ、涙目など花粉症の症状で困る人は少なくない。しかし、花粉はこれらの症状だけでなく、肌のかゆみや湿疹、乾燥、ヒリヒリ感なども起こす可能性があるそうだ。これは「花粉皮膚炎(花粉症皮膚炎)」という病気であり、花粉が肌を刺激してしまいアレルギー反応を起こしているのだという。

2. 花粉症と肌荒れにはどんな関係があるの?

なぜ花粉によって肌荒れなどを起こしてしまうのだろうか。その理由を肌の構造などと一緒に解説する。

肌は本来バリア機能で守られている

皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪という3層構造でできている。このうち一番外側にあるのが表皮であり、4層ある一番表面は「角質層」と呼ばれている。角質層は角層細胞と細胞間脂質によって隙間なく埋め尽くされることで皮膚を守るバリア機能を発揮している。そのため、健康な皮膚であれば、花粉や紫外線、ほこりといった外的刺激を受けても問題がないのだ。

角質層にトラブルが起きるとバリア機能が失われる

しかし、何かしらの原因で皮膚が乾燥してしまうと、細胞で埋め尽くされていたはずの角質層に隙間ができてしまい、外的刺激から皮膚を守れなくなってしまう。主な原因には紫外線や加齢などのほか、間違った洗顔やスキンケア、不規則な生活習慣などが関係しているという。これらが引き金となり、皮膚の潤いが失われてしまうのだ。

弱った皮膚に花粉が入り込んでしまう

健康な状態の皮膚であれば花粉は皮膚の中に入り込めないのだが、弱った状態の皮膚には花粉などが入り込んでしまう。ウィルスと違って本来、花粉は体にとって有害ではないものの、体の中にある免疫は花粉を異常な物質と判断する。その結果、過剰に反応してしまい肌のかゆみや湿疹、ヒリヒリ感といった皮膚の症状が現れてしまうのだ。

3. 花粉皮膚炎を防ぐためのポイント

花粉皮膚炎を防ぐには「花粉に触れないこと」と「皮膚のバリア機能を高めること」の2つが有効である。それぞれのポイントについて以下で詳しく解説しておこう。

予防策1.花粉に触れないようにする

花粉皮膚炎は皮膚に花粉が触れることで発症するため、花粉に触れないことが対策として有効になる。具体的には肌の露出を避けるようにすればいいので、天気がよくて花粉がよく飛ぶ時間帯の外出を避けること、長袖やマスクを着用して肌に触れないようにするといい。また、外出中は洋服などにも花粉が付くので、帰宅時には花粉を落とすように心がけよう。

予防策2.皮膚のバリア機能を高める

皮膚のバリア機能が落ちると花粉皮膚炎を起こしやすくなるので、肌の潤いを保つようにするのも重要だ。あまり肌を刺激しないように優しく顔や体を洗い、お風呂から出たら化粧水や保湿剤などをたっぷり使ってスキンケアをしよう。とくに耳の裏や首などにも十分塗るとよい。また、できれば加湿器を使って部屋の湿度を上げておくとよいそうだ。

4. 花粉の時期に肌荒れが起きた際の対処法

予防に努めても花粉症の時期に肌荒れが起きてしまったら、先ほど紹介した予防策は継続しつつ以下のことを行うとよい。

対処法1.かゆくても掻かない

花粉皮膚炎を発症すると皮膚のかゆみといった症状も出てしまい、掻いてしまうこともある。しかし、掻いてしまうとそれが刺激になり、さらなるかゆみを引き起こしてしまう。自分では患部を掻いていないつもりでも、無意識で掻いてしまっている場合もあるので、意識的に掻かないようにすることがポイントだといえる。

対処法2.市販のかゆみ止めや保湿剤を使う

花粉皮膚炎による肌のかゆみ、湿疹、ヒリヒリで困っていたら、市販のかゆみ止めや保湿剤を使用するのがよい。たとえば、抗ヒスタミン薬であれば、アレルギー症状によるかゆみを和らげることが期待できる。また、ステロイド外用薬を使用すれば、皮膚の炎症を抑えることが期待できる。ほかにも、肌の潤いを保つために、ワセリンなどを使うのもおすすめだ。

対処法3.皮膚科を受診する

市販薬を使っても症状の改善が見られないのなら、皮膚科を受診したほうがよい。皮膚科を受診すれば病気を特定でき、症状にあった薬を処方してもらえる。また、皮膚科で処方される薬は市販薬よりも効果が高いため、早く症状を改善できる可能性が高い。花粉皮膚炎が続くと生活の質も悪化してしまうため、できる限り早めに受診するのが望ましい。

結論

花粉症はスギ花粉によるものが有名だが、日本では1年中何かしらの花粉が飛んでおり花粉症が見られる。もし鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった花粉症のような症状があれば、医療機関できちんと検査を受けるのもよいだろう。また、花粉が飛んでいる時期に肌荒れのような症状が現れた場合は、花粉皮膚炎の可能性があるので注意してほしい。
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  • 更新日:

    2020年5月 3日

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