1. ストレートネックの症状と原因

ストレートネックとは、頸椎(首の骨)が前方に向かって真っ直ぐ突き出され、頭部が前に傾いている状態を指す。頸椎はもともと真っ直ぐではなく、重たい頭部を支えるためにゆるやかなカープがかかっているものだ。しかし、日常生活によって前傾姿勢が続くと、頸椎のカーブが失われて、首がまっすぐにのびてしまう。
ストレートネックの原因
ストレートネックを引き起こす原因のほとんどは、日常生活での習慣的なものだ。現代人は日常的にスマートフォンやパソコンの操作するため、前傾姿勢が習慣化されてストレートネックになりやすい。また、デスクワークで書き物をすることが多い人や、よく読書をする人も、うつむく姿勢が続くため、ストレートネックになる可能性が高いといえる。
ストレートネックの深刻化で起こる症状
ストレートネックが深刻化すると、首や肩のこりがひどくなるだけでなく、他にも様々な症状があらわれるようになる。具体的な症状としては、頭痛・めまい・眼精疲労・吐き気・イライラ・不眠などが起こりやすい。さらに負担のかかり具合によっては、手足のしびれや椎間板ヘルニアを引き起こす可能性もある。
2. ストレートネックかセルフチェックする方法

自分がストレートネックになっているかどうかは、壁を使って簡単に確認することができる。やり方は簡単、背中を壁にくっつけるようにして真っ直ぐ立つだけだ。そして、かかと・お尻・肩甲骨・後頭部が全て壁についているか確認してみよう。意識せずに全てのパーツが壁についているようであれば、ストレートネックの可能性は低いといえるだろう。一方、後頭部が壁から離れている場合はストレートネックの可能性が高いことが伺える。
3. ストレートネックを改善するストレッチ方法

ストレートネックであることがわかったら、症状がひどくなる前にストレッチで改善をはかることが重要だ。ここでは、誰でも簡単にできるストレートネック改善ストレッチをいくつか紹介する。家にいる時や仕事の空き時間を使って、こまめにストレッチを行っていこう。
フェイスタオルストレッチ
- フェイスタオルを用意する。
- それぞれの手でフェイスタオルの両端を持つ。
- フェイスタオルを首の後ろへ持っていく。
- そのままタオルを斜め上に引っ張りながら、頭を後ろに軽く倒す。
- ゆっくりとあごを引き、喉元に近づける。
- あごを喉元に引き付けたら、その姿勢のまま5秒数える。
ポイントは4の時、タオルを後ろへ押し戻すように頭を後ろへ倒すことだ。タオルを引っ張る手の力と首の力を反発させるようなイメージでストレッチを行っていこう。なお、このストレッチは1~6までの1セットを毎晩5セット行うのがおすすめだ。1ヵ月以上続けることで、ストレートネックの改善効果が期待できる。
あご押しストレッチ
- 背筋をのばし、頭を前に出す。
- そのままの状態であごに手を当てる。
- 指の力を使ってあごを水平に押し込む。
指であごを押す時は、首の位置をズラさないように注意することがポイントだ。コツがいまいちつかめない場合は、壁に背中をつけて行ってみるといいだろう。あご押しストレッチは1日に何回行っても問題ない。普段から前傾姿勢になることが多い人はこまめに行うように意識してほしい。
首まわしストレッチ
- まっすぐ前を見つめた状態で背筋を伸ばす。
- その状態のまま、首を左右にゆっくりと倒す。
- 今度は首をひねり、顔を左右に向ける。
首まわしストレッチもあご押しストレッチ同様、こまめに行うのがおすすめだ。空いた時間を利用して、首を積極的に動かしていこう。
4. ストレートネックはストレッチだけでなく予防も大切

ストレートネックは一度なってしまうと、改善するまでに時間がかかってしまう。そのため、日頃からストレートネックが起こらないように予防をしていくことが重要だ。スマートフォンやパソコンを使う場合は、うつむかないような姿勢をつくって画面を見るように心がけると、ストレートネックを防ぐことができる。また、長時間のスマートフォン操作を控えるのもストレートネック予防に効果的といえるだろう。
ストレートネックの予防策としては、就寝時の枕の高さを低くするのもおすすめだ。わざわざ枕を買い替えたくない人は、タオルを重ねて高さを調整してみよう。
ストレートネックの予防策としては、就寝時の枕の高さを低くするのもおすすめだ。わざわざ枕を買い替えたくない人は、タオルを重ねて高さを調整してみよう。
結論
ストレートネックは症状が悪化しやすく、簡単に治すことができないが、必ずしも改善できないわけではない。日頃からこまめなストレッチと正しい姿勢を心がければ、病院に通わなくても数ヵ月で症状を改善することができる。まずは早速セルフチェックを行い、ストレートネックの兆候があるかどうか確かめてみることから始めよう。