1. ハーフスクワットとフルスクワットの違い

スクワットは下半身を鍛えるためのトレーニング法として有名ではあるが、このスクワットにはいくつか種類がある。ここでは多くの人が間違えやすい「ハーフスクワット」と「フルスクワット」の違いについて解説しておこう。また、合わせてクォータースクワットとパラレルスクワットについても説明しておこう。
ハーフスクワット
一般的には膝を90度程度(=ハーフ)曲げるスクワットのことをハーフスクワットという。太ももが水平になるやや手前で止めるのが特徴で、筋力が少なかったり、膝の可動域が狭かったりする場合でも取り組むことができる。子どもから高齢者まで幅広く取り組めるため、筋トレ初心者にもおすすめのストレッチ法だといえる。
フルスクワット
一般的にスクワットといえば、フルスクワットをイメージすることのほうが多い。フルスクワットとは膝を全部(=フル)曲げるトレーニングのことである。完全にしゃがみ込むくらいまで腰を落とすのが特徴で、下半身全体の筋肉をバランスよく鍛えることができる。しかし、筋力がないと体を支えることができないことや立ち上がることができないこともあり難易度は高い。
クォータースクワット
クォーターとは「4分の1」という意味で、膝を45度程度曲げるスクワットのことである。ハーフスクワットよりもさらに浅いスクワットであるため、筋肉への負荷は少ないトレーニングとなっている。
パラレルスクワット
パラレルとは「平行」という意味で、は太ももが地面と平行になるくらいまで腰を落とすスクワットのことをいう。ハーフスクワットとフルスクワットの中間くらいの深さであり、大臀筋などを鍛えるのに効果があるといわれている。
2. ハーフスクワットに期待できる効果

ハーフスクワットに期待できる効果には大腿四頭筋の肥大とダイエット効果の2種類がある。
大腿四頭筋の強化
フルスクワットでは大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングなど、下半身をまんべんなく鍛えることができる。しかし、ハーフスクワットで鍛えられるのは主に大腿四頭筋だけといわれている。ハーフスクワットでは立ち上がる動作が少ない分、大臀筋やハムストリングなどがあまり使われない。そのため、これらの部位を鍛えることは難しい。
脂肪燃焼効果
筋トレ効果は少ないものの、ハーフスクワットには脂肪燃焼効果が期待できる。この理由は無酸素運動としての要素よりも、有酸素運動としての要素が強いからだ。もしトレーニングと一緒にダイエットもしたいのならハーフスクワットに取り組むとよいだろう。なお、脂肪燃焼効果が表れるまでに20~30分ほど有酸素運動を行う必要があるといわれている。
3. 正しいハーフスクワットのやり方

ハーフスクワットはスクワットよりも浅く腰を落とせばいいのだが、間違ったやり方で行うと膝を痛めるリスクがある。ポイントは膝がつま先より前に出ないようにすることと、背中を丸めないようにすることの二つだ。このポイントを守りながら、以下の手順でハーフスクワットに取り組むとよいだろう。はじめてなら10回を1セットとして、1日3セットを目標に行うとよい。
- 足は肩幅に開いて、つま先はやや外側に向けておく。
- つま先の延長線上に膝を折るイメージで腰を落としていく。
- 膝が90度になったら、そこでいったんストップする。
- ゆっくりと足の筋肉を使いながら元の姿勢に戻る
4. ハーフスクワットは膝への負担が大きい?

一見、ハーフスクワットは「膝への負担が少なそう」に見える。しかし、これは誤りだといわれている。その理由は膝を途中で止めてしまうため、大臀筋やハブストリングなどの大きな筋肉を使えなくなってしまうからだ。単純に「膝への負担の大きさ」だけを比べるのであれば、ハーフスクワットよりもフルスクワットのほうが負担は少ないといわれている。
しかし、足の筋力が少ないならハーフスクワットを行うことになるだろう。もしハーフスクワットをするなら、運動前後のストレッチなども欠かさず行うことが重要になる。また、ハーフスクワット時に膝に負担がある場合には、その日は休みにするなどコンディションの管理も大切だ。無理をするのではなく、自分のペースで確実にトレーニングに取り組むとよい。
しかし、足の筋力が少ないならハーフスクワットを行うことになるだろう。もしハーフスクワットをするなら、運動前後のストレッチなども欠かさず行うことが重要になる。また、ハーフスクワット時に膝に負担がある場合には、その日は休みにするなどコンディションの管理も大切だ。無理をするのではなく、自分のペースで確実にトレーニングに取り組むとよい。
結論
ハーフスクワットは一見負荷が少なそうに見えるが、膝への負担は大きいので正しく行うのが重要になる。もし正しいフォームが身についていないのなら、まずは鏡などを見ながらゆっくりとフォームを確認することから始めるとよい。また、トレーニングの終盤になるとフォームが崩れやすくなるので、意識的に正しい姿勢で行えるようにしよう。