目次
- 1. ウォーキングに最適な距離は?
- 2. ウォーキングに最適な時間は?
- 3. ウォーキングは距離や時間が長ければいいというものではない
- 4. 正しいフォームでウォーキングすることも重要
- 5. ウォーキングに最適な服装や揃えておきたいアイテムは?
- 6. ウォーキングの距離を測定できるアプリが便利
- 7. ウォーキングは「適度な距離と時間」「正しいフォーム」で継続すること
- 背筋をピンと伸ばして胸を張る
- 肘を90度に曲げて拳を軽く握る
- 視線を正面に向ける
- 通常歩行時よりもやや広めの歩幅、かつ早めのスピードで歩きはじめる
- 足を踏み出したらかかとから着地し、つま先で蹴る
- ウォーキング中は腕を大きく振る(前に、ではなく肘を後ろに大きく引く)
1. ウォーキングに最適な距離は?

いざウォーキングを始めようと思ったときにまず気になるのが距離だろう。せっかく歩いても効果が薄ければもったいないし、逆に歩きすぎれば疲労ばかりが溜まり逆効果なうえ、継続しづらくもなる。まずはごく一般的にいわれている、ウォーキングにとっての最適な距離というものを解説しよう。
成人男性であれば5〜6kmがベスト
一般的な成人男性の場合、ウォーキングに最適な距離は5〜6km程度だ。片道2.5〜3kmでコースを組めば往復5〜6kmになる。Google Mapなどで目標となる施設などを見つけておおよその距離を計測してみよう。
【おおよそ1万歩になる】
ちなみに一般的な成人男性が5〜6km歩いた場合、おおよそだが1万歩ほどになる。もちろん歩幅には個人差があるし、万歩計やアプリなどの精度でも変わってしまうが、ひとつの目安として「6km1万歩」と覚えておこう。
初心者の方はまずは3kmを目標に
ウォーキング初心者の方、これまでほとんど運動をしてこなかった方、運動が久しぶりな方などはいきなり5〜6kmを目標にするとケガをしたり、挫折したりすることがある。まずは3km程度を目標にコースを設定してみよう。
歩数と歩幅から距離を考える
【歩数】
健康のためには、1日8,000歩を目標にするとよいといわれている。そのうちの20%、すなわち1,600歩を中強度にするとよい。したがって通常歩行6,400歩、やや早めとなるウォーキングで1,600歩という配分を意識してみよう。
【歩幅】
ウォーキングは歩幅が広いほうが効果的である。通常歩行時の歩幅は身長の37%、ウォーキングの歩幅は同45%が目安となる。170cmの方であれば、通常歩行時の歩幅は62.9cmで距離は約4km、ウォーキング時の歩幅が76.5cmで距離は約1.2km、トータル約5.2kmということになる。
消費カロリーから距離を考える
消費カロリーの目標値から、身体活動の強度(メッツ)と活動時間を決めると距離を算出できる。
【消費カロリーの計算式】
消費カロリー(kcal)=1.05(kcal/メッツ/kg/時)×メッツ×体重(kg)×活動時間(時)
【体重70kgの方が1kgの体脂肪を落とすために必要な距離は?】
1kgの体脂肪を落とすには7,200kcal消費する必要がある。たとえば体重70kgの方が1カ月で7,200kcalを消費する場合、3.5メッツ(4.5〜5.1km/hのウォーキング)を毎日1時間おこなうとよい、という計算になる。この場合、1日のウォーキングの距離は4.5〜5.1kmである。
2. ウォーキングに最適な時間は?

ウォーキングの距離と同じくらい大切なのが時間である。距離と時間、双方をバランスよく考えてコースを組むのが効率のよいウォーキングのやり方だ。
ウォーキングに最適な時間は20〜60分程度
ウォーキングは20〜60分程度がよいとされている。20分を経過したあたりから、エネルギーとして脂肪を消費する割合が大きくなるというのがその理由だ。ところが60分を超えると逆効果となり、上述したように疲れが溜まって体を痛めるおそれもある。一気にカロリーを消費しようと長距離を歩くのは控えたほうがよいだろう。
距離と時間のバランスが大切
距離と時間に執着した場合、冒頭でお伝えした5〜6kmを60分以内で歩ききるのは難しいことがある。この場合の考え方としては「5〜6kmを60分以内にクリアする」ではなく「5〜6kmまたは60分以内、いずれもバランスが取れそうな適度な距離を毎日歩く」ことを重視するとよいだろう。
3. ウォーキングは距離や時間が長ければいいというものではない

ウォーキングは運動が苦手な方でも取り組みやすい有酸素運動である。筋トレのように一気に疲労することがないため、慣れてくると長い距離を歩けてしまうことも多い。だが長距離かつ長時間のウォーキングはかえって逆効果になるおそれがあるため気をつけよう。
歩きすぎは疲労が溜まり、継続しづらくなるおそれがある
ウォーキングで大切なことは「自分にとってベストな距離を継続して歩くこと」である。調子が良いからと10kmも歩けば、さすがに足に疲労が溜まる。しかも歩いて10kmといえば相当な距離だ。ルートによるが、皇居から新宿御苑を往復してもまだ足りないくらいと考えてよい。
自分にとって最適な距離を継続することが何よりも重要
1日だけなら10km歩ききれるかもしれないが、毎日継続するとなると億劫にもなる。休みグセがついてしまえば、せっかく始めようと誓ったウォーキングがまったく意味のないものになってしまうおそれがある。継続性を最重視し、自分にとって適度な距離を見つけることが何よりも大切だ。
ウォーキングの結果が出るまでどれくらいかかる?
1回の消費カロリーが少ないウォーキングは、効果がすぐに感じられる運動ではない。習慣化することで筋肉が鍛えられ、血液循環もよくなる。徐々に基礎代謝が増えていき、痩せやすく太りにくい体へと変化していくものである。少なくとも半年〜1年など、長いスパンで継続し様子を見ていくことが大切だ。
4. 正しいフォームでウォーキングすることも重要

もうひとつ、ウォーキングを効果的なものにするためには正しいフォームで歩くことも重要だ。フォームが悪いときちんとした効果が得られにくいだけでなく、足首や膝などの関節を痛めるおそれもあるため注意しよう。
ウォーキングの正しいフォームとは
「腕を大きく振る」というとどうしても前を意識してしまいがちだが、逆だ。肘を後ろに大きく引く。すると体が自然に前へと進んでいく。それに、肘をしっかり引くことで腕の筋肉にも刺激を与えることができる。二の腕の引き締め効果も期待できるので、ぜ「肘を引く」ことを強く意識しよう。
5. ウォーキングに最適な服装や揃えておきたいアイテムは?

続いて、ウォーキングに適した服装や揃えておきたいアイテムなどを紹介する。
シューズの選び方
足首や膝などに負担がかかるウォーキングは、シューズ選びが重要になる。衝撃を軽減するクッション性、ガシガシ歩ける耐久性、快適に履ける通気性や安定性を加味して選ぼう。もちろん、自分の足に合うものを選ぶことも大切だ。
25cm、26cmなどの足長(サイズ)はもちろん3E、4Eなどと表記される足囲(靴幅)も測り、自分に合うものを選ぼう。足囲がキツいと痛みの原因に、緩いと疲れの原因になる。
服装の選び方
汗の量が多い夏は、吸汗性や速乾性に優れた素材の半袖Tシャツがおすすめだ。ボトムスはハーフパンツのみ、あるいはその下にスポーツタイツを合わせるとよい。春や秋は、Tシャツの上に長袖のパーカーなどを羽織れば温度調整しやすい。冷えが気になる場合はロンTやロングパンツを選ぶとよいだろう。
冬は防寒インナーや厚手の靴下を着用し、ウィンドブレーカーや薄手のダウンジャケットなどで防寒対策をしよう。
靴下の選び方
基本的にははきやすいものでOKだが、通気性は重要になる。できれば普段着用しているものとは別に、ウォーキング用の靴下を用意しておこう。なお五本指ソックスは地面をしっかり「掴む」感覚がある。とくにこだわりがないのであれば、ぜひ五本指ソックスをおすすめする。
用意しておきたい小物
紫外線対策の帽子やサングラス、汗対策のヘッドバンドやリストバンド、防寒対策の手袋やネックウォーマーなど季節や天候に合わせて必要な小物をプラスしよう。
バッグ
ペットボトルやタオル、財布やスマートフォンなどウォーキングでも持ち歩きたいものは意外に多い。両手を自由に動かせて左右のバランスが崩れにくいウエストポーチや、リュックタイプのバッグなどがおすすめだ。荷物の量に合わせることも大切だが、コンパクトさも重視しよう。
6. ウォーキングの距離を測定できるアプリが便利

ウォーキングのデータをスマートフォンなどで管理できれば、推移がひと目で分かるし結果も見えてモチベーションもアップしやすい。継続にもつながるため、ぜひ見やすい記録の残し方もしておこう。おすすめのアプリを3つ紹介する。
Pacer-運動記録と健康ダイエット
世界中のユーザーとつながり、友達や家族とグループを作成して情報共有できるアプリ。歩数や距離はもちろん、消費カロリーやBMIもチェックできて表示もわかりやすい。
毎日歩こう歩数計Maipo
歩数や距離、時間や消費カロリーなどを自動計算してくれる。設定目標に向かって達成度をチェックしながら頑張れるアプリだ。歩数をグラフやカレンダーで見やすく表示する。
ウォーキングNAVITIME-ALKOO-
貯まったポイントでお宝抽選ができたり、ユーザーの歩数ランキングがあったりと楽しみながらウォーキングできるアプリだ。おすすめのウォーキングコースも紹介してくれる。
iPhoneのヘルスケアアプリやApple Watchなどもおすすめ
iPhoneをお使いであればヘルスケアアプリでも自動的に歩数や距離、消費カロリーなどを記録できる。Apple Watchなら手に装着した状態でほぼリアルタイム(タイムラグあり)で確認できるので「今日はあと◯km」などその日の目標をクリアする際に役立つ。
7. ウォーキングは「適度な距離と時間」「正しいフォーム」で継続すること

ウォーキングの理想の距離は5〜6km程度であるが、時間は60分以内が望ましい。もちろん継続できるようになれば60分を超えてもOKだが、疲労が抜けきらない、フォームが乱れてしまう、億劫になってしまうという場合は「3km30分」など継続しやすい距離と時間に変更しよう。
繰り返しになるが、ウォーキングは自分に合った距離と時間、そして正しいフォームで継続していくことが何よりも大切だ。ぜひ距離や時間に囚われすぎず、継続できるメニューを組んでほしい。
結論
ウォーキングは手軽に取り組めるうえ、継続することでダイエット効果も期待できる運動だ。距離の目安として初心者なら3km、そのほかの方であれば5〜6kmといった目安をお伝えしてきたが、それよりも自分に合った距離と適切な速度、時間で毎日続けることが重要になるので覚えておこう。加えて、開始前にぜひ正しいフォームも身につけておこう。