目次
- 1. バイシクルクランチの効果と鍛えられる部位
- 2. バイシクルクランチの正しいやり方と回数・セット数の決め方
- 3. バイシクルクランチが上手くできない原因と対策
- 4. バイシクルクランチの効果を高めるコツ
- 5. バイシクルクランチと並行しておこないたい筋トレ
- 6. バイシクルクランチで効率よく腹筋を鍛えよう
- 腹斜筋:脇腹に位置する筋肉。「外腹斜筋」「内腹斜筋」で構成されている
- 腹直筋:お腹の前側に位置する筋肉。「シックスパック」と呼ばれる部分
- 腸腰筋:股関節あたりにあるインナーマッスル。上半身と下半身をつなぐ筋肉
- 仰向けの状態になり膝を90度に立てる
- 両手を頭の後ろか耳の横に添えて構える
- 肩甲骨から頭までゆっくり上げてキープする(上体は腰まで起こさない)
- 右肘と左膝をくっつけるイメージで上体を捻りながら起こす
- 左膝を胸に近づけ、右足は床につかないように注意しながらまっすぐ伸ばす
- 膝と肘が近づいた状態を2秒以上キープする
- 左右の両手足を入れ替えて同じ動作をする
- 横向きに寝転がり両膝を軽く曲げて足を重ねる
- 上側の手は頭へ、下側の手は脇腹にもってくる
- 上の脇腹の収縮を意識しながら上半身を持ち上げていく
- ゆっくり元の体勢に戻る
- 体を入れ替えて同じ動作をおこなう
- 床に仰向けになり、手をお尻の両脇に置く(手のひらは床につく)
- 膝から下を床から離し、膝を90度に曲げる
- 腹筋を使い、膝を胸のほうへ寄せるようにお尻を持ち上げていく
- 膝を胸に限界まで近づけたら、腹筋を使ってゆっくり元の位置に戻す
- 床に仰向けになり、手を体の横に置いて足をまっすぐ伸ばす
- 腰は床につけたまま、両足を少し浮かせる
- 垂直になるまで両足を上げたらゆっくり元に戻る(足は床につかない)
1. バイシクルクランチの効果と鍛えられる部位

クランチにツイスト(捻り)を加えたものをツイストクランチというが、そこへさらに、自転車をこぐような感じで上体と足を動かす流れを加えたものがバイシクルクランチだ。主に次の部位を鍛えることができる。
バイシクルクランチで鍛えられる部位
バイシクルクランチではこうした部位が鍛えられる。腹斜筋のトレーニングは不足しがちなため、理想の腹筋を手に入れたい方はとくにバイシクルクランチを取り入れるとよいだろう。
また腹直筋は上部と下部に分けられるが、バイシクルクランチでは主に下部(下腹部)を鍛えることができる。上部に比べると効果はゆっくり現れるため、継続的かつ効率よく鍛えることが重要になる。
腸腰筋は主に体のバランスを保つために必要な筋肉だ。インナーマッスルのため効果は見た目で分かりにくい。
バイシクルクランチで得られる5つの効果
【ぽっこりお腹の引き締め効果】
腹直筋を鍛え上げることで下腹部の引き締め効果が期待できる。ぽっこりお腹が気になる方にはとくにバイシクルクランチがおすすめだ。
【基礎代謝の向上効果】
ツイスト(捻る動作)を加えることにより負荷が高くなるため、効率よく筋肉を鍛えることができる。複数の筋肉を同時に刺激できることもあり、基礎代謝のアップ効果が期待できる。
【姿勢の改善効果】
腰から太ももの内側にかけてついている腸腰筋を鍛えることで、体幹が安定してくる。結果として、キレイな姿勢をキープしやすい身体が手に入る。
【腰痛の予防・改善効果】
腸腰筋をしっかり鍛えることで、姿勢が安定する以外にも腰痛が軽減されたり(防止できたり)といった効果が期待できる。
【ウエストの引き締め効果】
ツイストを加えることで腹斜筋が効率よく鍛えられる。それによりウエストの引き締め効果、キレイなくびれを作る効果などが期待できる。
2. バイシクルクランチの正しいやり方と回数・セット数の決め方

バイシクルクランチは、通常のクランチとはやり方が異なる。トレーニング方法を誤ると腰痛などの原因になるので正しいやり方をマスターしておくことが大切だ。とくにトレーニング終盤は姿勢が崩れやすくなるため、正しいフォームを意識してキープすることを心がけよう。
バイシクルクランチのフォーム
これがバイシクルクランチの基本姿勢となる。
バイシクルクランチの正しいやり方
脇腹の筋肉を使うように意識すること、勢いで捻らないことを心がけよう。また左右を入れ替えるときは息を吐き出す点もポイントだ。姿勢をキープするために腹直筋や腹斜筋を使うので、お腹の前側や側面が刺激されているかも感じておきたい。
高速のバイシクルクランチも効果的
2秒以上というキープ時間を設けず、左右をリズミカルに交互タッチする通常の(上記と比べると高速の)バイシクルクランチもおすすめだ。意識するポイントや姿勢などは同じなので、ぜひこちらにもチャレンジしてみよう。
目標回数とセット数
ゆっくりやる場合、左右交互に5回ずつ(計10回)×3セットを目標にしよう。慣れるまではしんどいこともあるため、まずは半分など少ない回数から始めてOKだ。高速でやる場合はその倍、つまり左右交互に10回ずつ(計20回)×3セットを目標にしよう。
3. バイシクルクランチが上手くできない原因と対策

バイシクルクランチは最初からスムーズにできないことも多い。そのときに考えられる原因と対処方法を知っておこう。
上手くできない、数回しか続けられない原因
腹斜筋や腹直筋などの筋力が不足していることが考えられる。筋力不足の方は、最初からバイシクルクランチをやろうとしても上手くいかないはずだ。また身体が正しい姿勢・フォームを覚えるまでは動きがちぐはぐになることも多い。そんなときは次のようなことを試してみよう。
先にツイストクランチで腹斜筋などを鍛える
先に、腹斜筋などを鍛えることができるツイストクランチから取り組むのがおすすめだ。ツイストクランチも上体を捻りながらおこなう腹トレなので、上体の起こし方などを体に覚えさせることができる点もメリットだ。
【足の動きが分からなくなってしまうときは?】
初心者の方にありがちなのだが、足の動きが分からなくなってしまう(腕とちぐはぐになってしまう)ことがある。この場合は先に足だけトレーニングするとよい。仰向けで肩甲骨まで起こし、足だけ自転車をこぐように回転させる。上体は捻らないが腹直筋下部が鍛えられる。
4. バイシクルクランチの効果を高めるコツ

正しいフォームでおこなうことが何より大切だが、バイシクルクランチの効果をよりアップさせたいときは、次のようなポイントも意識しよう。
足は床に下ろさないこと
インターバルなどはもちろんOKだが、バイシクルクランチの最中は足を床につけないように気をつけよう。床につけてしまうとせっかく緊張して引き締まっている筋肉が緩んでしまう。
腹斜筋は限界まで絞ること
上半身をツイストする動作がもっとも負荷の高まる瞬間だ。腹斜筋にしっかり刺激を与えるためにも、限界まで絞ることを常に意識しよう。もちろん、疲れてくると最初ほど絞れなくなってくるが、それでもそのときの限界まで追い込むことが大切だ。
反動・勢いをつけないこと
反動や勢いをつけることをチーティングという。筋トレ上級者の方などは意図的にチーティングすることもあるが、バイシクルクランチ初心者の方はとくに、反動や勢いを利用しないように気をつけよう。
腹筋の力でおこなうこと
手(腕)の力を使って上半身を起こしてしまうと、腹斜筋にきちんと刺激が伝わらず効果が半減してしまう。腹筋の力でバイシクルクランチをおこなうためにも、手はしっかり開いて力をかけないように心がけよう。
5. バイシクルクランチと並行しておこないたい筋トレ

腹筋を徹底的に鍛えたい方は、バイシクルクランチと一緒に次のような筋トレを取り入れるのもおすすめだ。
サイドクランチ
ゆっくりやることと、上半身を上げきったところでキープ時間を設けることでじっくり鍛えられる。
リバースクランチ
重力に任せるのではなく、腹筋を使いながらゆっくり戻すことが大切だ。戻したときに足が床につくと負荷が逃げるため、最後まで床につけないように心がけよう。
レッグレイズ
両足を上げるときに息を吐き、下ろすときに息を吸う。お腹にはしっかり力を入れて、胸に空気を取り込むように呼吸しよう。
6. バイシクルクランチで効率よく腹筋を鍛えよう

バイシクルクランチに継続的に取り組めば、きっと理想の腹筋を手に入れることができる。そのためにも正しい姿勢・フォームを身につけることが大切だ。腹斜筋を限界まで絞ること、チーティングしないことなどのポイントも押さえつつ取り組んでほしい。
結論
今回メインで紹介したバイシクルクランチは、姿勢をいったん止める足の回転がゆっくりなやり方だが、少し触れたように高速に回転させるやり方もある。高速のほうが腹筋群をさらに追い込むことが可能なので、慣れてきたらそちらもぜひチャレンジしよう。