目次
1. 「背中のこり」をほぐすには簡単なストレッチ

背中のこりは、長時間パソコンに向かう、無理な姿勢をとり続けるなどが原因で背中の筋肉が固まることで起こる。ひどくなると血流が滞り、痛みや全身のダルさに発展することもある。まずは、筋肉の緊張をほぐすストレッチで対策をしてみよう。
背中~肩をほぐすストレッチ
- 姿勢を正して椅子に座る
- 両肩を上に上げて数秒キープする
- 息を吐きながら、ストンと落とす
単純な動作だが、肩甲骨をほぐし、肩から背中にかけてを楽にしてくれるストレッチだ。背中が軽くなるまで数回繰り返そう。
背中~腰をほぐすストレッチ
- 姿勢を正して椅子に座る
- 椅子の背もたれや肘かけを掴んで、上半身を右向きにねじる
- 30秒ほどキープする
- ゆっくり前を向き、今度は左向きにねじる
両足は床に着けたまま動かさず、上半身だけをねじるのがコツだ。気持ちいいと感じる程度にねじろう。背中~肩のストレッチと併せて、仕事で疲れたときにやってみてほしい。
背中のこりをほぐす「ガルーダ・アーサナ(鷲のポーズ)」
- 立った状態で顔の前に両腕を持ってくる
- 両腕をクロスして手の甲を合わせる
- そのまま、息を吸いながら胸を反らす
- しっかり反らせたら、息を吐きながら背中をゆっくり丸める
- 3回繰り返したら、腕を組みかえてもう1セット行う
ガルーダ・アーサナは、背中をほぐすヨガのポーズだ。ゆったりと時間をかけてやってみよう。身体を腰から曲げるのではなく、背中を曲げ伸ばしするイメージで行うとよい。深呼吸しながらストレッチをすれば、リラックス効果も得られる。
2. 「背中のこり」をほぐすには簡単なツボ押しも良い

背中のこりや疲れを緩和するにはツボ押しも有効だ。オフィスでもできる簡単なツボ押しを紹介しよう。
背中のこりに効くツボ① 風門(ふうもん)・肺兪(はいゆ)
首の付け根の少し下にあるツボ。風門は首を前に倒したときに突き出る骨から、指2本分下がった位置、肩甲骨との境目にある2ヶ所だ。肺兪はその3cmほど下に位置する。背中に腕を回し、つまんで引き上げるように刺激しよう。背中の緊張を緩め、呼吸を深くする効果がある。
天宗(てんそう)
肩甲骨の真ん中あたりにあるツボで、背中全体の筋肉をほぐし肩こりにも効果がある。手が届かない方は、背中用のツボ押しグッズ使うと楽に押せるだろう。
合谷(ごうこく)
手の親指と人差し指の付け根の少しへこんだ位置にあるツボ。反対の手を使って甲の部分を刺激しよう。万能のツボと呼ばれ、肩や腰など身体のさまざまな痛みや、風邪・ストレスにまで効くツボだ。
3. 背中がこりを通り越して痛むなら「内臓疾患」の可能性も

背中のこりがひどい、痛みがあるという場合は、まれに内臓疾患が隠れているケースもあり得る。背中に痛みが出る主な内臓の病気は、腎炎や腎盂炎といった腎臓の疾患、尿路結石、心筋梗塞や狭心症といった心臓疾患、さらに胆のうやすい臓の炎症が背中の痛みとなって現れることもある。背中の痛みが長く続くようなら、放っておかず病院で診てもらうことも考えるべきだ。
4. 「背中のこり」を防ぐために日常生活で注意したいことは?

悪い姿勢で長時間過ごさない
背中を丸めた姿勢を続けることは背中のこりの大きな原因となる。パソコンやスマホを操作するとき、家事をするときなどに、こまめに背筋を伸ばす習慣をつけ、パソコンやスマホ画面はなるべく正面に配置するとよい。
肩を丸める体勢もNG
手の甲が内側に向きやすい、いつも横向きに寝ているなど、肩が丸まる姿勢をとりがちな方は、背中がこりやすくなる。あえて手の甲を外側に向ける癖をつけたり、枕の高さを調整するなどの対策をしてみよう。
「歯」の癖が原因のことも
無意識に歯を食いしばる方や、歯の噛み合わせの悪い方も、肩や背中が張りやすいとされる。こういった癖を矯正することで、背中まで楽になる可能性があるのだ。
結論
背中のこりは全身の血流不足にもつなるがるため、放っておくとさらなる不調を招くことも多い。背中のこりを感じたら、こまめにストレッチやツボ押しで固まった筋肉をほぐすように心がけよう。また、普段から背中を丸めないよう、姿勢を正すことも大切だ。背中の痛みが続く場合は、内臓の病気が関係しているケースもあるため注意してほしい。