1. 美容液の「セラム」とは?
まずはセラムとは何か、ごく基本的なところから解説していこう。
本来は「血清」を意味する言葉
医学用語で「セラム(serum)」は「血清」という意味である。血清とは血液が凝固する際に上澄みにできる、淡黄色または透明の液体だ。その血清には、細胞の再生を促進させる作用がある。
化粧品では「美容液」として知られている
化粧品におけるセラムも同様に、細胞の再生力を促す作用のある血清だ。皮膚の新陳代謝の促進や保湿・保水、さらには美白といった効果のある成分が配合されているものが多い。そのセラムをスキンケアに使うことで、肌を若々しく保つ効果(エイジングケア)が期待できることから「美容液」として扱われている。
2. 「セラム」と「エッセンス」「アンプル」の違いとは?
美容液というと、セラムのほかにもエッセンスやアンプルといったものがあるが、これらの違いはなんだろうか?
セラム、エッセンス、アンプルの違いとは
セラムとは多くの美容液と同様に、化粧水や乳液といった基本のケアにプラスして、シミやシワ・たるみなどの悩みを集中的にケアしたい場合に使うアイテムである。
エッセンスはサラッとした感触で、化粧水に近い感覚で使える美容液だ。美容成分は化粧水よりも多めに含まれているので、化粧水と併用するといった使い方がおすすめである。
アンプルは、セラムもさらに集中ケアに向いている美容液だ。高濃度の美容成分がギュッと濃縮されて配合されており、値段もやや高めである。いずれも使うタイミングは同じであるが、機能面からいうと高い効果が期待できる順に「アンプル>セラム>エッセンス」と、捉えておこう。
エッセンスはサラッとした感触で、化粧水に近い感覚で使える美容液だ。美容成分は化粧水よりも多めに含まれているので、化粧水と併用するといった使い方がおすすめである。
アンプルは、セラムもさらに集中ケアに向いている美容液だ。高濃度の美容成分がギュッと濃縮されて配合されており、値段もやや高めである。いずれも使うタイミングは同じであるが、機能面からいうと高い効果が期待できる順に「アンプル>セラム>エッセンス」と、捉えておこう。
セラム、エッセンス、アンプルは重ねて使ってもOK
これらの美容液は重ねて使用することも可能だ。使うタイミングは同じなので、後述する使い方を覚えておけばよい。なお使う順番はとくに決まりはないが、油分が少ないものから使うのがおすすめだ。
セラム、エッセンス、アンプル以外に覚えておきたい用語
- ブースター:化粧水の前に使う導入液
- トナー:化粧水
- エマルジョン:乳液
やや余談だが、せっかくセラムやエッセンス、アンプルといった用語が登場したので、これらの用語も簡単に解説させていただいた。一緒に覚えておくとよいだろう。
3. 「セラム」に期待できるスキンケア効果とは?
具体的に、セラムを使うことでどういったスキンケア効果が期待できるのだろうか?
ベーシックケアで対応できない「肌のトラブルや老化」に効果的
セラムにはコラーゲン、ヒアルロン酸、プラセンタ、幹細胞エキスなど皮膚の保水力や新陳代謝に働きかけ、根本から立て直すような成分が配合されていることが多い。ベーシックケアでは対応できない「肌のトラブルや老化」を改善したいときに活躍するアイテムだ。
頑固なシミやシワ、くすみ、毛穴やたるみなど、それぞれの悩みに特化したセラムを使うことでより高い効果が期待できる。なお美肌美人の多い韓国コスメでは美容液全般を「セラム」と呼ぶのが一般的である。したがって日常的にセラムを使う方が必然的に多いという。
頑固なシミやシワ、くすみ、毛穴やたるみなど、それぞれの悩みに特化したセラムを使うことでより高い効果が期待できる。なお美肌美人の多い韓国コスメでは美容液全般を「セラム」と呼ぶのが一般的である。したがって日常的にセラムを使う方が必然的に多いという。
4. 「セラム」を使うタイミングや正しい使い方とは?
セラムを使うタイミングや、正しい使い方について解説する。
セラムを使うタイミングは「化粧水のあと」が基本
セラムを使うタイミングは、エッセンスやアンプルなどと同じように「化粧水のあと」が基本である。化粧水のあとにセラムで肌に栄養を与え、最後に乳液やクリームでフタをするのが正しい順番と覚えておこう。ただし種類によっては、ブースター(化粧水の前に使う導入液)として使うセラムもあるので、まずは商品の説明書を確認することが大切だ。
セラムは「推奨量」をしっかり塗布することが大切
美容成分がたっぷり含まれているセラムは、推奨量をしっかりと塗布することで効果が発揮される。使う量を渋るとせっかくのセラムの効果を十分に得られないこともある。推奨量は守って(またはやや多めに)使おう。
セラムの使い方・肌への塗り方
セラムを肌全体になじませたら、シワや毛穴、たるみなど気になる部分に指先で丁寧になじませる。なでるように塗布するのではなく、下から上へ引き上げるように念入りになじませることでしっかりと浸透する。
5. 「セラム」の正しい選び方とは?
同じセラムでもいろいろな商品があるが、選ぶときにはどの点に着目すればよいのだろうか?
肌の悩みに合う成分かどうかをチェック
セラムを選ぶ際は、自分の肌の悩みを解決できる成分が配合されているかどうかを重要視しよう。シミが気になるなら「ビタミンC誘導体」「ハイドロキノン」「アルブチン」「トラネキサム酸」といった成分を選ぶ。毛穴やたるみ、年齢肌には「コラーゲン」「プロテオグリカン」「ヒト幹細胞」など、シワには「レチノール」「コエンザイムQ10」といった成分が有効だ。
成分チェックが面倒であればシワの改善、シミを薄くする、エイジングケアなど、そのセラムがどんな悩みに特化しているのか確認すれば、自分に合ったセラムが見つけやすい。
成分チェックが面倒であればシワの改善、シミを薄くする、エイジングケアなど、そのセラムがどんな悩みに特化しているのか確認すれば、自分に合ったセラムが見つけやすい。
6. 「セラム」の正しい保管方法とは?
セラムを最後の一滴までしっかり使うためには、保管方法も重要になってくる。劣化などを招かないよう、次のようなポイントに気をつけよう。
直射日光を避け、温度変化の少ない場所に保管する
セラムに限ったことではないが、美容液やスキンケア用品の多くは温度変化により変質したり劣化したりするおそれがある。直射日光が当たらない場所はもちろん、温度や湿度の変化が少ない場所に保管することも大切だ。
開封後は酸素に反応して変質することもある。また中には冷蔵庫に保管することが推奨される美容液もある。そのため商品ごとの適切な保管方法を正しく理解しておくことも忘れないようにしよう。
開封後は酸素に反応して変質することもある。また中には冷蔵庫に保管することが推奨される美容液もある。そのため商品ごとの適切な保管方法を正しく理解しておくことも忘れないようにしよう。
7. 「セラム」とは集中ケアにおすすめの美容液
お伝えしてきたように、化粧品の「セラム」とは、さまざまな肌の悩みに特化した高機能の美容液を指す言葉だ。エッセンスよりも美容成分が多く含まれているため、部分的かつ集中的にケアをしたいという方はセラムを選ぶとよいだろう。
結論
「◯◯セラム」といった名称の美容液であれば、肌の悩みやトラブルに対し高いパフォーマンスが期待できると考えてよい。ただし値段が高い商品も多いので、口コミやサンプルなどをよく吟味してから購入するのがおすすめだ。購入したあとは、最後の一滴まで品質をキープできるよう、保管方法にも気をつけよう。