1. 体脂肪率とは

体脂肪率とは、体重に占める脂肪の割合のことである。脂肪には、腸などの周りにつく「内臓脂肪」と皮膚組織の一番下にたまる「皮下脂肪」があるが、この両方を含めた脂肪の割合を計測した値だ。最近は、市販の体組成計や体脂肪計も増えており、自宅で手軽に体脂肪率を測定できる。トレーニングやダイエットをしていない方も、定期的に測定して健康状態を把握することをおすすめする。
なお、体脂肪率は生活習慣病との関係性が少ないとされている。この理由は、体脂肪率には皮下脂肪も含まれているからだ。一般的に、病気の発症と関係が強いのは内臓脂肪であり、皮下脂肪はあまり関係がないといわれている。そのため、適正に病気のリスクを判断できないことから、体脂肪率はメタボリックシンドロームの診断基準に使われていない。
なお、体脂肪率は生活習慣病との関係性が少ないとされている。この理由は、体脂肪率には皮下脂肪も含まれているからだ。一般的に、病気の発症と関係が強いのは内臓脂肪であり、皮下脂肪はあまり関係がないといわれている。そのため、適正に病気のリスクを判断できないことから、体脂肪率はメタボリックシンドロームの診断基準に使われていない。
2. 体脂肪率が高いと身体にどんな影響があるのか

体脂肪率はメタボリックシンドロームの診断基準に使われていないものの、一般的には体脂肪率が高いことはよくないとされている。その理由について内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満のタイプ別に紹介する。
内臓脂肪型肥満
一般的には男性に多い肥満タイプだ。主に腸の周りに脂肪が過剰に蓄積されることから、下半身よりもウエスト周りが太くなることが特徴で「リンゴ型肥満」と呼ばれる。また、体格指数(BMI:Body Mass Index)が25以下で普通体重であっても、皮下脂肪が多い「隠れ肥満」の方がいることが特徴だ。
内臓脂肪が多い場合は生活習慣病の発症リスクが高いため、メタボリックシンドロームの診断基準に用いられている。できる限り減らすよう、コントロールしたほうがよいだろう。
内臓脂肪が多い場合は生活習慣病の発症リスクが高いため、メタボリックシンドロームの診断基準に用いられている。できる限り減らすよう、コントロールしたほうがよいだろう。
皮下脂肪型肥満
一般的には女性の多い肥満タイプだ。主に太ももやお尻に脂肪が蓄積されることから、下半身が太く見えることが特徴で「洋ナシ型肥満」と呼ばれる。
通常、皮下脂肪は生活習慣病や動脈硬化(血管が硬くなってしまう現象)のリスクが低いとされているため、メタボリックシンドロームの診断基準には用いられていない。しかし、皮下脂肪が増えすぎると膝の関節痛や月経異常などを引き起こすリスクがあるため、皮下脂肪の場合も、やはりコントロールが必要になる。
通常、皮下脂肪は生活習慣病や動脈硬化(血管が硬くなってしまう現象)のリスクが低いとされているため、メタボリックシンドロームの診断基準には用いられていない。しかし、皮下脂肪が増えすぎると膝の関節痛や月経異常などを引き起こすリスクがあるため、皮下脂肪の場合も、やはりコントロールが必要になる。
3. 体脂肪率の計算方法・計測方法

体脂肪率は「体脂肪量(kg)/体重(kg)×100」で求めることができる。体重は体重計に乗ればいいが、体重から体脂肪を測るのは簡単ではない。そこでおすすめなのが、市販の体組成計や体脂肪計を使うことだ。体組成計や体脂肪計で体脂肪率を測定する際のポイントを説明しよう。
時間帯など条件を同じにして測る
体組成計や体脂肪計では、身体に微弱な電流を流すことで体脂肪の量を測定するのだが、電流の流れに影響を及ぼすのが身体の水分量だ。朝と夜とで体の水分量は異なるため、計測する時間帯を変えてしまうと数値の比較が正しくできない。そのため、体脂肪率を測る時間帯は決めておいたほうがよい。そのほかにも気を付けてほしいポイントを挙げておこう。
- 食後から2時間以上たってから測る
- 同じ体組成計や体脂肪計で測る
- 測定前には運動や入浴は控える
- 排尿も影響するので気を付ける
測定しやすい体組成計や体脂肪計を選ぶ
体組成計や体脂肪計には、ハンドルタイプ(両手測定タイプ)、体重計タイプ(両足測定タイプ)、両手両足測定タイプの3種類がある。以下のようにそれぞれ特徴が異なるので、自分に合った種類の体組成計を選ぶとよいだろう。
- ハンドルタイプ...洋服を着たままでも測定できる。立ち続けるのが難しい方におすすめ
- 体重計タイプ...両足で乗り、体重も同時に測ることができる。
- 両手両足測定タイプ...比較的正確に体脂肪率を測ることができる。しっかりと調べたい方におすすめ
4. 男性の肥満の目安と肥満の実態

体脂肪率の目安は年齢とともに若干変わるのだが、一般成人男性の場合は10~19%であれば健康的な体脂肪率だといえる。体脂肪率が20%以上になったら軽度肥満と判定され、25%以上で中等度肥満、30%以上で重度肥満となる。もし肥満の判定が出てしまっていたら、健康的といわれる体脂肪率10~19%を目指すとよいだろう。
なお、厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要」には、体脂肪率での肥満の割合はなかったものの、BMIによる肥満の実態は報告されていた。BMIの場合は18~25が普通体重であり、25を超えると肥満と判定される。調査によれば、肥満の割合は20代男性が17.8%、30代が33.0%、40代が36.4%、50代が37.2%となっていた。働き盛りになると次第に肥満割合は高くなる傾向があるため、自分の健康状態に気を付けるようにしてほしい。
なお、厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要」には、体脂肪率での肥満の割合はなかったものの、BMIによる肥満の実態は報告されていた。BMIの場合は18~25が普通体重であり、25を超えると肥満と判定される。調査によれば、肥満の割合は20代男性が17.8%、30代が33.0%、40代が36.4%、50代が37.2%となっていた。働き盛りになると次第に肥満割合は高くなる傾向があるため、自分の健康状態に気を付けるようにしてほしい。
結論
体脂肪率は健康管理の指標として重要であるため、トレーニングやダイエットをする方だけでなく、さまざまな方にも意識してほしい数値だ。手軽に測定できる体組成計・体脂肪計も、現在は家電量販店やECサイトなどで購入できる。1台あって損はないので、ぜひ購入してみるとよいだろう。