トクホのコーラとは？普通のコーラとの違いや筋トレに効果的な飲み方

トクホとは「特定保健用食品」の通称で、ある特定の保健機能が期待できるということを商品に表示できる制度のことである。トクホに認定されるには、有効性や安全性に対する科学的根拠を明確に示し、消費者庁の行う審査を通過しなければならない。無事に認定された商品には、トクホのマークと保健機能の表示が許可される。

トクホのマークは、「消費者庁許可」「特定保健用食品」という文字とともに、両手を上げた人のイラストが描かれている。健康志向の高まりにともない、トクホの商品を見る機会も増えてきたのではないだろうか。

大手飲料メーカーからトクホのコーラが販売されているが、おもな成分にはあまり違いがない。トクホのコーラには「難消化性デキストリン」という成分が含まれている。デキストリンとは、でんぷん、またはグリコーゲンを分解してできた糖質のことであり、難消化性デキストリンとはその名の通り消化が難しいデキストリンのことである。

難消化性デキストリンは、簡単にいうと「食物繊維が含まれているでんぷん」のことだ。この成分が含まれていることにより、血糖値が急激に上昇するのを抑える効果が期待できるようになる。難消化性デキストリンは胃の中で停滞するので、満腹感が持続するともいわれている。成分に含まれている食物繊維によって、おなかの調子を整える効果も期待できる。

コーラはカロリーが高く、カフェインが多く含まれている印象がある。トクホのコーラと普通のコーラを比較して、違いを知ろう。

普通のコーラの原材料は、果糖ぶどう糖液糖、砂糖、炭酸、カラメル色素などである。一方トクホのコーラの原材料は、難消化性デキストリン、炭酸、カラメル色素、スクラロース、アセスルファムカリウムなどが使用されている。普通のコーラが糖類を使用しているのに対して、トクホのコーラでは甘味料を使用して甘みを出しているのがわかる。

普通のコーラのカロリーは、100mlあたり45〜48kcal程度である。500mlのペットボトル一本で計算すると、225〜240kcal程度になる。それに対してトクホのコーラのカロリーは、0kcalである。一人前のゆでうどんや、ごはん一杯分がだいたい240kcalなので、普通のコーラは一食分の主食と同等のカロリーがあるということになる。

普通のコーラに含まれるカフェインは、500mlのペットボトル一本あたりで約50mgである。トクホのコーラに含まれるカフェインは、一本当たり25〜48mg程度と、商品によってばらつきがある。カフェインの含有量が気になる人は、パッケージの表示をよく見て数値を確認するとよいだろう。

筋トレといえばプロテイン、プロテインといえばタンパク質というイメージを持つ人も多いのではないだろうか。たしかに筋肉量を増やすにはタンパク質が必要である。しかし、タンパク質だけを取ればよいというわけでもない。筋トレをするときには、炭水化物も必要になってくる。

炭水化物は人間の体のエネルギー源である。炭水化物を抜くと力が出なくなったり、脳に栄養が行かず、ぼーっとしてしまったりすることもある。減量目的で糖質制限をする人もいるが、間違った方法で糖質を制限すると減量に失敗するだけでなく、筋肉量が落ちてしまうおそれもある。

難消化性デキストリンは筋トレにおすすめの炭水化物である。トクホのコーラは難消化性デキストリンが含まれているので、筋トレとの相性もよい。トクホのコーラを飲むタイミングとして「空腹時」「筋トレ前」「筋トレ後」の3パターンがある。

空腹時は筋肉が分解されているタイミングである。トクホのコーラを飲むと、筋肉の分解を抑制し、筋肉量が減少するのを食い止めることができる。筋トレ前にトクホのコーラを飲むのは、栄養不足解消のためである。栄養不足の状態で筋トレをすると、筋肉が分解されることもある。とくに強い負荷をかけるトレーニングには注意が必要だ。激しい筋トレの後にも、栄養補給のためにトクホのコーラを飲むとよいだろう。