1. 浴衣の衿は左右どっちが前?浴衣を着る前に知っておきたいこと

浴衣を着こなすうえでとくに注意したいのが衿の位置だ。みなさんは浴衣を着る際、左右どっちが前にくるかご存知だろうか。実は浴衣は左右どっちが前にくるかで意味が違ってくる。オシャレ着や夏のイベント着として着用する場合は、男女ともに自分から見て左側が上(右前)になるのが正解だ。右側が上(左前)になると、亡くなった人が着る経帷子と同じ着方になってしまうので注意してほしい。もし左右どっちが前かわからなくなった場合は、正面から見て衿が「y」の字に見えるように着用しよう。
2. 男の浴衣の着方、帯の結び方をマスターしよう

浴衣の着付けは難しそうなイメージがあるが、覚えてしまえば簡単だ。とくに男性は女性よりも着方がシンプルなので、ぜひ手順をマスターしてほしい。
男の浴衣の着付けに必要なもの
- 浴衣
 - 帯
 - 腰紐
 - 下駄
 - 補正用タオル
 - 肌着(VネックになったTシャツ、ステテコ)
 
補正タオルは痩せ型の人が帯を安定させる際に使うため、問題なければ用意しなくてもよい。同様に、肌着も必要なければ用意しなくても大丈夫である。
男の浴衣の着方
- 浴衣の背縫いが背骨の位置にくるように衿先を合わせる
 - 右手側(下前)の衿先を左の腰骨あたりに合わせる
 - 2の衿先の高さに合わせて、左手側の衿先を右の腰骨に合わせる
 - 腰骨のあたりに腰紐をする(腰紐は後ろで交差させて前で結ぶ)
 - 結んだ後に余った紐の端を身体に巻いた紐に挟み込む
 - お腹周りや背中のシワを伸ばす
 
男の浴衣の帯結び
浴衣を着ることができたら、後は帯を締めて完成だ。ここでは最もスタンダードな「貝の口(男結び)」の結び方を解説する。
- 帯の先から30~40cm程までを横半分に折り、クリップで止める
 - 1のクリップ部分を腰紐のへそ部分に合わせ、クリップで一緒に挟みこむ
 - 帯を身体に巻く(1の半分に折った帯は、巻いた帯の上部から出てくるような形にする)
 - 2~3周帯を巻いたら、余った帯を縦半分に折る
 - クリップを外し、帯の両端を結んで形を整える
 - 結び目を右側から後ろに回す
 - 帯全体の形を整えて完成
 
なお帯を結ぶ際に使うクリップは、帯を結んだ後に見えないように固定しておくと着崩れ防止になる。難しいと感じる場合はネット動画を見ながら行ってみるとよいだろう。
3. ホテルや旅館に置いてある浴衣の着方は?

次にホテルや旅館に置いてある浴衣の着方について解説する。通常、宿泊施設に設置されている浴衣は寝巻きとして使うものなので、前項で紹介した浴衣のように着る必要はない。しかし適当な着付けをすると、周囲にだらしないという印象を与えかねないので、やはり正しい着方は覚えておきたいところだ。
ホテルや旅館の浴衣を着るときの注意点
ホテルや旅館に置いてある浴衣は基本的にS・M・Lサイズとなっている。男性の場合はおはしょり(浴衣を腰のあたりでたくしあげた部分)を作らないため、前もってくるぶしが見えるサイズの浴衣を選んでおこう。
浴衣の着方
- 浴衣を羽織り、右側の衿先を左の腰骨あたりに持っていく
 - 同じく左側の衿先を右の腰骨に持っていく
 - 裾がまっすぐになっていることを確認して帯を結ぶ
 
ホテルや旅館の浴衣は、帯の結び方に関してとくに決まりがない。最も簡単なのはへその部分か身体の横に蝶結びをすることだろう。ただしこの時に、縦結びになってしまうのだけは注意することが必要だ。左前の着方と同様、縦結びは亡くなった人の衣装の結び方になる。
結論
さらに男らしい着こなしをしたい人は、帯を腰骨あたりで締めると背筋が伸びてより凛とした印象を与えることができる。浴衣を正しく着こなせている男性は格好よく見えるだけではなく、大人としての魅力も引き立たせられること間違いなしだ。せっかくなら粋な夏男を目指して、普段着としても活用してみてはいかがだろうか。
                        
                        	
                    	
						
						
                          
							
							
                          
						
					
	
					