目次
1. 片足スクワット(ピストルスクワット)とは?

まずは片足スクワットについて詳しく理解しておこう。
「片足スクワット」は高難易度の下半身筋力トレーニング
片足スクワットと呼ばれる筋力トレーニングには「ピストルスクワット」や「ブルガリアンスクワット」「逆片足スクワット」などいくつかの種類がある。通常のスクワットは両足を地面につけた状態でおこなうが、いずれの片足スクワットも左右どちらかの足を浮かせて、または力が入らない状態でおこなう。そのため下半身により大きな負荷をかけたトレーニングが可能になる。
本稿ではピストルスクワットを紹介する
数ある片足スクワットのうち、本稿で紹介するのはピストルスクワットと呼ばれるものだ(便宜上、本稿ではこれ以降「片足スクワット」と呼ばせていただく)。足を前に浮かせた状態でおこなうスクワットで、下半身に非常に大きな負荷がかかるなど難易度は高い。だができるようになれば太ももの「大腿四頭筋」やお尻の「大臀筋」を効率よく鍛えることが可能だ。トレーニングで得られる達成感や充実感もより大きなものとなるだろう。
2. 片足スクワットに取り組む前の注意点

お伝えしているように、片足スクワットは足への負荷が非常に大きいトレーニングである。そのため取り組む前に次の注意点を押さえておこう。
下半身に少しでも不安がある方は無理をしない
膝や足首、ふくらはぎや太ももなど、下半身のどこかにケガなどの不安を抱えている方は、決して無理をしないようにしてほしい。また片足スクワットを始める前は、股関節や太もも、足首を十分ストレッチしておくことが大切だ。ケガを防ぐため、かつ筋トレ効果をしっかり得るためにも正しいフォームを守るように心がけてほしい。目標は5回程度だが、最初はそれより少ない回数でも構わない。フォームを安定させることを最優先しよう。
3. 片足スクワットの正しいやり方と上達のコツ

それでは片足スクワットの正しいやり方と上達のコツなどを解説していく。
1.ピストルスクワットの基本姿勢をとる
まずは足を肩幅程度に開き、背筋を伸ばして前を向く。目線を下げるとフォームが崩れやすくなるので常に前方を見るように心がけよう。次に左右どちらかの足を、バランスを崩さずに立てる高さまで軽く前に浮かせよう。左右の手を前方にまっすぐ伸ばすとよりバランスが取りやすい。
2.ゆっくりと膝を曲げて腰を落とす
浮かせている足が地面につかないように注意しながら、ゆっくりともう一方の足を曲げていこう。上半身がブレないように、また猫背にならないように気をつけよう。曲げた足の膝がつま先よりも前に出ると筋トレ効果が薄れ、膝のケガにもつながりやすくなる。「腰を落とす」という意識で膝を曲げてくのがポイントだ。
3.限界まで腰を落とす
軸となっている足で支えられる限界まで腰を落としていこう。お尻がかかとにつくくらいまで完全に落とすやり方もあるが、無理に膝を曲げようとするとケガを招くこともある。まずは「椅子に座るようなイメージ」で腰を落としつつ、膝を90度程度曲げるところを目指そう。
4.ゆっくりと元の姿勢に戻る
十分に腰を落としたら、太ももとお尻の筋肉を意識しながら元の姿勢に戻す。膝に力を入れて立ち上がるとケガの原因になるので気をつけよう。できるだけ太ももとお尻の筋肉を使って戻るのがポイントだ。このときも目線を前に向けておくことを忘れないようにしてほしい。
4. 難易度の低い片足スクワットから始めるのもおすすめ

ピストルスクワットは片足スクワットの中でも難易度が高いため、決して無理はしないことだ。できないときは壁や椅子などの支えを使い、負荷を少なくした状態から始めるとよい。たとえば以下のような片足スクワットがあるので、ぜひ覚えておこう。
ウォール・ピストルスクワット
壁に手を添えた状態でおこなうピストルスクワットだ。壁の前に椅子を横向きに置き、自身も横向きに座る。たとえば左肩が壁側なら椅子に座った状態で壁に左手をつき、その手で支えながら片足の力で立ち上がる。戻るときには壁を支えにしながら、ゆっくりと椅子に腰かけるのがポイントだ。大腿四頭筋や大臀筋が使われていることを意識しながらトレーニングすることで筋力アップを図ることができる。
手で支えない椅子ありのピストルスクワット
ウォール・ピストルスクワットとやり方は同じだが、両手は腰に当てた状態でおこなう。ウォール・ピストルスクワットのときのような「手」の支えがなくなる分、足への負荷も大きくなり、バランスを取るのも難しくなる。足の筋肉を意識しながらトレーニングをするとよい。
5. ブルガリアンスクワットとの違いは?

冒頭でもお伝えしたとおり、ブルガリアンスクワットも片足スクワットのひとつだ。片足を後方に置いたベンチや椅子の上にのせておこなうもので、軸足が1本になるので通常のスクワットよりも筋トレ効果が高い。通常のスクワットよりも効率のよい下半身の筋トレをしたい方はこちらも取り入れてみるとよいだろう。
ピストルスクワットとブルガリアンスクワットの大きな違いは難易度
ピストルスクワットとブルガリアンスクワットの大きな違いはフォームによる難易度だ。ブルガリアンスクワットは軸足こそ1本だが、もう片足はベンチや椅子にのせた状態である。一方ピストルスクワットは完全に片足を浮かせた状態のため、難易度や負荷の度合いでいえばピストルスクワットのほうが高い。
結論
数ある片足スクワットの中でもとくに難しいのが今回紹介した「ピストルスクワット」だ。難易度が高い分、正しくトレーニングできれば大腿四頭筋や大臀筋などを効率よく鍛えることができる。初めての方は難しいと思われるため、まずは壁や椅子などを使ってトレーニングするとよいだろう。