1. 男性の太もも太りは「筋肉太り」が多い?

太もも太りを起こす原因には、筋肉の付きすぎ、脂肪の付きすぎ、骨盤のゆがみ、むくみなどがあるといわれている。このうち男性の場合は、筋肉の付きすぎが原因で太ももが太く見えていることが多いそうだ。とくに普段からスポーツに取り組んでいたり、学生時代に運動部に入っていたりしていた人は、太ももの筋肉太りを起こす可能性が高いといえる。
筋肉太りの原因は「速筋」が発達していること
筋肉太りが原因の場合は、速筋が発達している可能性が高い。筋肉には瞬発的な力を発揮できる速筋と、持久力的な力を発揮できる遅筋の二種類がある。このうち速筋のほうが筋肥大と強く関係しており、筋肉太りの原因になっているという。特に、太ももの前面にある「大腿四頭筋」が発達していると外見上も太ももが太く見えてしまう。
加齢とともに「脂肪」が増えている可能性もある
男性の場合は筋肉太りが多いと説明した。しかし、中には加齢とともに太ももの筋肉量が減り、皮下脂肪の割合が高くなっているケースもあるという。もともと人間の身体は加齢とともに筋肉量が減るのだが、その傾向はとくに大腿四頭筋で見られるといわれている。いつの間にか皮下脂肪の割合が高まり、脂肪太りが起きている可能性もあるので注意しよう。
2. 太もも痩せのポイントは2つ

男性の太もも太りの原因は、大腿四頭筋の発達に伴う筋肉太りである可能性が高い。そこで太もも痩せを目指すなら「大腿四頭筋の遅筋を鍛えること」と「ハムストリングスを鍛えること」の2つが必要になる。それぞれについて詳しく解説する。
遅筋を鍛えるために低負荷のトレーニングを行う
太ももを細くするには速筋の割合を減らして、筋肉の引き締め効果が期待できる「遅筋」の割合を高める必要がある。遅筋の発達を狙うなら、20~30回程度の反復運動で限界がくるように調整した低負荷のトレーニングを行うのがよい。少ない回数で限界がくる高負荷のトレーニングを行ってしまうと速筋が発達してしまうので注意しよう。
太ももの引き締め効果が高いハムストリングスを鍛える
太ももを細く見せたいのなら、太ももの後ろ面にあるハムストリングスを鍛える必要がある。ハムストリングスを鍛えていないと太もも全体の筋肉のバランスが悪くなり、太ももが太く見える。また、皮下脂肪も付きやすくなり、さらに太もも太りを助長する可能性が高い。太ももの引き締め効果や脂肪燃焼効果が高いハムストリングスをしっかりと鍛えよう。
3. 太もも痩せに有効な筋力トレーニング

太もも痩せに役立つハムストリングスを鍛えるトレーニングを3種類紹介する。なお、太もものトレーニングでは拮抗筋である大腿四頭筋も鍛えることになる。そのため、高負荷のトレーニングをすると大腿四頭筋も大きくなるので注意しよう。いずれも20~30回程度で限界がくるように負荷を調整しよう。
ブルガリアンスクワット
片足を椅子や台の上に乗せてもう片方の足だけで行うスクワットで、とくに後ろ足を主体にすることで後ろ足のハムストリングや大臀筋が鍛えられるトレーニングだ。難易度はやや高めだがトレーニング効果は高いので、太もも痩せのために取り入れるといいだろう。
- 椅子や台を真後ろにセッティングしておく
- 足を前後に大きめに開いて、後ろ足を椅子の上の乗せる
- やや前傾姿勢になり、上半身はまっすぐにさせておく
- お腹を前足の膝にくっつけるようにして腰を落としていく
- 後ろ足の膝が床につきそうになったら、ゆっくりと元の位置に戻る
フロントランジ
足を前後に出して行うランジの基本形で、とくに大臀筋や大腿四頭筋、ハムストリングを鍛えるのに向いているトレーニングだ。前後に動作がある分、身体のバランスを取るのが難しく筋肉への負荷も大きい。また、左右の足の筋肉を均等に鍛えることが可能だ。
- 直立して真正面を向き、手を腰に当てておく
- 左右いずれかの足を1.5~2歩分前に出す
- 股関節と膝を曲げて、体重を落としていく
- 前足の太ももが床と水平になるまで落とす
- 足の力を使ってゆっくりと元の姿勢に戻す
ヒップリフト
仰向けに寝たまま腰を上げ下げする運動で、とくに大臀筋やハムストリングを鍛えることができるエクササイズだ。大きな動きを必要としないため、筋トレ初心者や運動不足の人にもおすすめである。腰を上げるときにはハムストリングが収縮しているかを意識しよう。
- 仰向けに寝転がり、膝を90度に曲げて立てておく
- お尻と太ももの筋肉を使って、腰を天井のほうに上げる
- 肩、腰、膝が一直線になったら、その状態を3秒間キープする
- ゆっくりとお尻と足の力を使って元の位置に戻る
結論
男性の太もも太りの原因は、大腿四頭筋が発達しすぎて起きる「筋肉太り」である可能性が高い。大腿四頭筋を発達させずに太ももをシェイプアップするには、今回紹介したブルガリアンスクワット、フロントランジ、ヒップリフトなどの太もも痩せメニューに取り組むといいだろう。なお、いずれのトレーニングも低負荷で行うことを忘れずに。