1. 速筋とは?

速筋を説明する前に、簡単に筋肉について説明しておく。そもそも筋肉にはいくつか分類があるのだが、その1つに自分の意志で動かすことができるかどうかで判断する「随意筋」と「不随意筋」がある。そして、主な随意筋というのが、姿勢や動作などに関係している骨格筋である。基本的に日ごろの筋力トレーニングで対象となる筋肉は、この骨格筋である。
また、骨格筋には「遅筋(赤筋/インナーマッスル)」と「速筋(白筋/アウターマッスル)」の2種類がある。遅筋は瞬発力はないものの、長時間動かしても動かし続けることができる。一方、速筋は持久力はないものの、素早い収縮が可能で短時間に大きな力を発揮することが可能だ。トレーニングでは目的に応じてこれらの筋肉を鍛えることになる。
さらに、速筋は「FO筋(Type2a)」と「FG筋(Type2b)」の2種類に分けることができる。基本的に速筋は筋肉の収縮に酸素を必要としないと思われているが、FO筋は酸素とグリコーゲンをエネルギー源とする。一方、FG筋はグリコーゲンのみをエネルギーとして使用する。より短期間で強い力を発揮でき、鍛えるとより大きくなるのはFG筋である。
また、骨格筋には「遅筋(赤筋/インナーマッスル)」と「速筋(白筋/アウターマッスル)」の2種類がある。遅筋は瞬発力はないものの、長時間動かしても動かし続けることができる。一方、速筋は持久力はないものの、素早い収縮が可能で短時間に大きな力を発揮することが可能だ。トレーニングでは目的に応じてこれらの筋肉を鍛えることになる。
さらに、速筋は「FO筋(Type2a)」と「FG筋(Type2b)」の2種類に分けることができる。基本的に速筋は筋肉の収縮に酸素を必要としないと思われているが、FO筋は酸素とグリコーゲンをエネルギー源とする。一方、FG筋はグリコーゲンのみをエネルギーとして使用する。より短期間で強い力を発揮でき、鍛えるとより大きくなるのはFG筋である。
2. それぞれの速筋を鍛えるポイント

先述のとおり速筋には2つの種類があり、どちらを鍛えたいかによってトレーニングのポイントは異なる。それぞれのポイントを紹介するので、目的に合わせてトレーニングメニューを組むようにするとよい。
FO筋を鍛えるためのポイント
FO筋を鍛えるなら、12~15回程度の反復運動で限界になるよう負荷を設定することが重要になる。つまり、最大筋力の60%程度の負荷でトレーニングを行うとよい。FO筋の特徴は酸素とグリコーゲンの両方を必要としており、筋肉の収縮持続時間が30~60秒程度と比較的長めであることだ。そのため、中強度・中回数のトレーニングがよいとされている。
また、FO筋を鍛える場合には、アイソレーション種目(単関節種目)のトレーニングを行うのがよい。これは1つの筋肉と関節だけをメインターゲットとする筋力トレーニングのことだ。それぞれの部位ごとにアイソレーション種目はあるので、もし細マッチョといわれるような体型になりたいのならFO筋を鍛えるメニューを取り入れるといいだろう。
また、FO筋を鍛える場合には、アイソレーション種目(単関節種目)のトレーニングを行うのがよい。これは1つの筋肉と関節だけをメインターゲットとする筋力トレーニングのことだ。それぞれの部位ごとにアイソレーション種目はあるので、もし細マッチョといわれるような体型になりたいのならFO筋を鍛えるメニューを取り入れるといいだろう。
FG筋を鍛えるためのポイント
FG筋を鍛えるには、10回以下の反復運動で限界になるよう負荷を設定するといい。つまり、最大筋力の80%程度の負荷で行うようにする。FG筋は筋肉の収縮にグリコーゲンのみを必要とし、筋肉の収縮持続時間は10~20秒程度と短い。そのため、高負荷・低回数の筋力トレーニングを行うことで、FG筋を鍛えることが可能となる。
また、FG筋を鍛える場合は、コンパウンド種目(複合関節種目)のトレーニングがよいとされている。これは複数の筋肉と関節をターゲットとする筋力トレーニングのことで、強い力をかけることができる。できるだけ早く、大きくて強い筋肉をつけたいのならFG筋を鍛えるトレーニングを取り入れるのがおすすめだ。
また、FG筋を鍛える場合は、コンパウンド種目(複合関節種目)のトレーニングがよいとされている。これは複数の筋肉と関節をターゲットとする筋力トレーニングのことで、強い力をかけることができる。できるだけ早く、大きくて強い筋肉をつけたいのならFG筋を鍛えるトレーニングを取り入れるのがおすすめだ。
3. 速筋を鍛えるための個別メニュー

速筋を鍛えるためのトレーニングにはアイソレーション種目とコンパウンド種目があると説明したが、具体的にはどのようなトレーニング方法があるのだろうか。筋トレの種類は数多くあるので代表的なトレーニングを紹介しておく。
アイソレーション種目
代表的なアイソレーション種目には、上腕二頭筋を鍛えるカール系種目、大胸筋を鍛えるフライ系種目、三角筋を鍛えるレイズ系種目などがある。また、それぞれにダンベルトレーニング、チューブトレーニング、マシントレーニングなどがある。
- カール系種目:ダンベルカール、ダンベルハンマーカール、ケーブルカールなど
- フライ系種目:ダンベルフライ、インクラインフライ、ケーブルフライなど
- レイズ系種目:フロントレイズ、サイドレイズ、リアレイズなど
コンパウンド種目
代表的なコンパウンド種目には、パワーリフティングの競技種目でもあるベンチプレス、スクワット、デッドリフトなどがある。これらは3つを行えば全身を鍛えることができるともいわれており、「筋トレビッグ3」とも呼ばれている。ほかにも主なトレーニングをいくつか下記に紹介しておく。
- 自重トレーニング:プッシュアップやチンアップ、プルアップなど
- ダンベルトレーニング:ダンベルプレスやダンベルローイングなど
- マシントレーニング:ケーブルローイング、マシンショルダープレスなど
4. 速筋を鍛えるための順番は?

速筋にはFO筋とFG筋の2種類があるが、どちらから先に鍛えればいいのだろうか。この答えは筋トレの目的にもよるのだが、一般的にはFG筋を鍛えるためのコンパウンド種目をしてから、FO筋を鍛えるためのアイソレーション種目を行うほうがいいといわれている。このやり方のほうが個々の筋肉を理想どおりに鍛えることができるそうだ。
しかし、反対にアイソレーション種目を行ってからコンパウンド種目に取り組む「事前疲労法(予備疲労法)」というトレーニング方法もある。あらかじめ鍛えたい部位をトレーニングしてから、高負荷の筋トレをするのだ。この事前疲労法のメリットは筋肉の発達度合いを調節でき、メインの筋肉を完全にオールアウトさせることができる点だ。
しかし、反対にアイソレーション種目を行ってからコンパウンド種目に取り組む「事前疲労法(予備疲労法)」というトレーニング方法もある。あらかじめ鍛えたい部位をトレーニングしてから、高負荷の筋トレをするのだ。この事前疲労法のメリットは筋肉の発達度合いを調節でき、メインの筋肉を完全にオールアウトさせることができる点だ。
結論
太くて大きい見た目の筋肉を手に入れたいのなら、遅筋ではなくて速筋を鍛えることが重要だ。また、その速筋にはFO筋とFG筋の2つがあり、それぞれ筋肉の性質や見た目などの特徴が異なる。負荷の程度やトレーニング種目によって鍛えられる筋肉は異なるので、自分の目的に合わせたトレーニングを行うようにしよう。