1. 膝コロは腹筋ローラーで行うトレーニング

そもそも腹筋ローラーとは、車輪とグリップによってできている筋トレグッズで、主にローラーを前後に動かして腹筋を鍛えることを目的としている。市販のものはどれも同じように見えるが、車輪の大きさや数、太さなどにより難易度は異なる。また、腹筋ローラーを転がすときの姿勢によっても、トレーニングの難易度や効果は変わってくる。
膝コロとはこの腹筋ローラーを使ったトレーニングの一種で、膝を床についた状態でローラーを転がす筋トレである。もう一つ有名な「立ちコロ」という膝を浮かせた状態で行う筋トレもあるのだが、膝コロのほうが難易度は低い。なお、膝コロは押し出したローラーを元の位置に戻すが、戻すことが難しい最初のうちは、そのまま前に倒れてしまう「膝コロン」と呼ばれるトレーニングから始めてもよいだろう。
膝コロとはこの腹筋ローラーを使ったトレーニングの一種で、膝を床についた状態でローラーを転がす筋トレである。もう一つ有名な「立ちコロ」という膝を浮かせた状態で行う筋トレもあるのだが、膝コロのほうが難易度は低い。なお、膝コロは押し出したローラーを元の位置に戻すが、戻すことが難しい最初のうちは、そのまま前に倒れてしまう「膝コロン」と呼ばれるトレーニングから始めてもよいだろう。
2. 膝コロで鍛えられる主な筋肉はどこか?

膝コロには、腹直筋や腹斜筋といった腹筋群を鍛えるだけでなく、上腕三頭筋や広背筋、脊柱起立筋などを鍛える効果などもあるという。一つずつどこの筋肉を指しているのかしっかりと理解しておこう。
腹直筋(ふくちょくきん)・腹斜筋(ふくしゃきん)
腹部の前面にあるのが腹直筋で、腹部の脇にあるのが腹斜筋である。腹直筋は「シックスパック」と呼ばれる部分であり、鍛えることで腹筋を縦に3列、横に2列に割ることができる。また、腹斜筋は脇腹に位置しており、鍛えることで脇腹の引き締めやシックスパックをキレイに見せる効果などが期待できる。膝コロで最も鍛えられる筋肉となっている。
上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
二の腕に位置しており、力こぶの裏面にあるのが上腕三頭筋である。肘を曲げたり、伸ばしたりするときに使われるため、膝コロで押し出すときにも鍛えることが可能だ。日常ではあまり使われないため、弱くなりがちの筋肉だといえる。表面にある上腕二頭筋とは異なり鍛えてもあまり目立たないが、腕全体が太くて力強くなるといったメリットがある。
広背筋(こうはいきん)・脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
膝コロでは主に腹筋を集中的に鍛えるのだが、背中にある広背筋や脊柱起立筋を鍛えることもできる。広背筋は背中にある一番大きな筋肉で、脊柱起立筋は背骨に沿って伸びているインナーマッスルだ。これらの筋肉を鍛えることができると、姿勢の改善などのメリットが期待できる。
3. 腹筋ローラーを使った膝コロの正しいやり方

膝コロは比較的簡単に行えるトレーニングだが、意外に間違ったやり方をしている人も多い。間違ったやり方では十分に筋肉を刺激できず、筋トレ効果が期待できない。正しい姿勢や動作で行うようにし、トレーニング中はきちんと筋肉が刺激されているかを確認しよう。初心者であれば1日に5回×2セット程度から始めて、徐々に回数とセット数を増やすとよい。
1.膝コロの基本姿勢
床に両膝立ちの状態になり、足は肩幅程度にやや開いておく。手には腹筋ローラーのグリップをしっかりと握っておき、手首から肩までのラインが床と垂直になる場所に腹筋ローラーを構えておく。グリップの握りが甘いと負荷が逃げてしまうので、しっかりと持つように意識しよう。なお、地面が硬い場合は膝にマットなどを敷くとよい。
2.車輪をまっすぐ前に押し出す
ゆっくりと息を吸いながら、真正面に向かって車輪を押し出していく。このときスピードはゆっくりで、自分の腹筋が刺激されていることを意識しながら行うのがよい。また、頭は前方ではなく、自分のおへそを覗き込むようにする。背筋は反りすぎると背中を痛めてしまうため、水平にするか、やや猫背にするとよい。
3.限界のところで止まる
ゆっくりと上半身を伸ばしていき、限界まできたらいったんストップする。ここで数秒間姿勢をキープすると、腹筋への負荷が大きくなるので耐えるとよい。そのときに姿勢がきちんと水平(または猫背)になっているか、手首が曲がっていないかなどにも注意しよう。また、腹筋にも刺激が伝わっているかを確認しよう。
4.ゆっくりと元の姿勢に戻る
戻るときも前に押し出したときと同じスピードを意識するとよい。戻るときにはお腹や腕の力を使うことが重要になる。支えている膝の力で戻ってしまうと、筋トレ効果は弱まるので注意しよう。なお、もし戻ることができなかったら、最初は「膝コロン」を行うようにするか、壁に向かってローラーを転がして行き過ぎを防止するとよい。
4. 膝コロができるようになったら立ちコロに挑戦

長く膝コロを続けたことで、目標回数を余裕でできるようになったら「立ちコロ」に挑戦するとよい。立ちコロの場合は膝を浮かせて行うため、全体重が体幹にかかる。これまで以上に大きな負荷となるため、より効率よくトレーニングができるだろう。なお、やり方自体は膝コロと同じである。体が反りやすいので、背中や腰を痛めないように注意して取り組むとよい。
結論
膝コロは一見簡単そうに見えるトレーニングだが、実際にやってみると腹直筋や腹斜筋への負荷が大きく、思った以上に難しいことがわかる。その分、正しくできるようになれば、シックスパックを作ることも夢ではないだろう。腹筋ローラーは手頃な価格で入手でき、初心者でも行いやすいのでぜひ持っておくとよいだろう。